【UFC211】メガ・イベントで鳥獣ジャイー・ロドリゲスが、フランキー・エドガーとMMA異次元対決!!
【写真】ジャイー・ロドリゲスがBJに次ぎ、フランキー・エドガー越えを狙う (C)Zuffa LLC/Getty Images
9日(木・現地時間)、UFCより5月13日(土・同)にテキサス州ダラスのアメリカンエアライン・センターで開催されるUFC211で元世界ライト級王者フランキー・エドガーがジャイー・ロドリゲスと対戦することが発表された。
メインイベントが世界ヘビー級選手権試合=王者スタイプ・ミオシッチ×挑戦者ジュニオール・ドスサントス、セミは世界女子ストロー級選手権試合=ヨアナ・イェンジェチック×挑戦者ジェシカ・アンドレジという2つの世界戦が組まれている同大会。
加えてデミアン・マイア×ホルヘ・マスヴィダル、エディ・アルバレス×ダスティン・ポイエー、ヘンリー・セフード×セルジオ・ペティス戦が組まれているメガ・イベントが、さらにバージョンアップされるカードが決定した。
メキシコ出身、TUFラテンアメリカ初代ウィナーのロドリゲスは、テコンドーをMMAに取り込み──空間を最大限に利用する四次元MMAファイターだ。UFCでは5連勝後、今年の1月にレジェンドBJ・ペンの復帰戦の相手を務め、全く相手にすることなく一方的な試合展開の末、2R0分24秒でTKO勝ちを収めている。前蹴りから右フックでBJを一蹴したロドリゲスが、そのBJを世界王座から引きずり下ろしたエドガー越えを狙う。
熱望したコナー・マクレガーへの挑戦が実現せず、昨年7月にジョゼ・アルドとの再戦=暫定王座決定戦に敗れたエドガーは、11月のNYC大会でジェレミー・スティーブンスに判定勝ちを収めるも、大きなインパクトを残すには至らなかった。
エドガーは素早いステップから見せる蹴りで相手を翻弄し、パンチを当てつつテイクダウンというスタイルをMMAに持ち込んだ新MMA時代の旗手であったが、戦いが進化すると効かせる蹴り、倒すパンチも披露するようになった。
その一方で打撃を見せて倒すという戦法は、誰も熟知しクリーンテイクダウンを奪うことは難しくなる一方だ。そんななか、鳥獣と呼んでもおかしくないロドリゲスに対し、エドガーがどのようなサークリングを見せ、決して長くないリーチながらコンビネーションを駆使しつつ──いかにして自分の距離とタイミングを構築できるのか。
いってみれば平面を八の字を描くように円移動するエドガーと、スイッチを織り交ぜて縦移動を立体で行うロドリゲスのスタイルがぶつかり合うと、どのようなケミストリーをオクタゴンに起こすのか。かつて見たことがない、異次元空間ファイトが八角形のケージのなかで展開されるようなことがあれば、それはまたMMAの進化を体現したファイトになるだろう。
勢いではロドリゲスだが、エドガーもBJのように戦意を無くした時期があるファイターでなく、常にモチベーションを維持してきた元世界王者だ。そのエドガーをBJ戦のような一方的な展開で倒すことになれば、ロドリゲスはジョゼ・アルド×マックス・ホロウェイの王座統一戦の勝者への挑戦権を即・獲得となるに違いない。