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【Pancrase285】仙三戦を控えたUS逆輸入ファイター=タテキ・マツダ 「言い訳無用で仕上げます」

Tateki Matsuda【写真】昨年、米国の永住権も取得したというマツダ。日本では逆輸入スタイルで戦い続けることになる(C)PANCRASE

9日(木)、東京都渋谷区の和術慧舟會HEARTSで12日(日)に江東区ディファ有明で開催されるPancrase285に出場するビクター・ヘンリーとタテキ・マツダの両者の公開練習&共同取材が行われた。
Special thanks to Mr.Yasushi Sakamoto & Mr.Ryoji Yoshida

MMAグローブをつけて、キャップとゴムで結ばれたテニスボールにパンチを繰り返すという珍しい──米国仕込みのトレーニングを披露したマツダ。元UFCファイターながら仙三に胸を借りると言い、日本での試合に関して調整が簡単ではないことが言葉の端々から感じられた。


──あのボールを使った練習は普段から行われているのですか。

「練習というか、ウォームアップ系──ハンドコーディネイションですね。体の力を抜いてリズムを取り、無意識のうちにパンチをパッパッパッパと出せるようにしています。特別なモノではないですけど(苦笑)」

──では現在のコンディションはいかがですか。

「分かっているのは、前回よりは少しは良いかなということですね。でも、フライトは大変だったので、何事も経験だと思っています。その経験を生かして日曜日はベストパフォーマンスを見せたいです」

──前回、曹竜也戦の出来をどのように捉えていますか。

「本当に勝つことに精一杯で、内容は受け止める以外何もないです。もちろん反省点、この試合に生かさないといけないこと──当日までの仕上げ方など勉強になりましたが、試合内容に関しては何もいえることはないです。曹選手は凄くタフで良い経験になりました」

──そこを踏まえて、今回はどのような試合をしたいですか。

「金網際、真ん中の打撃戦、機会があればグラウンド、隙があればレスリングを使う。タップアウトかノックアウト、なんていうんですかね──英語でいうとキラー・インスティック(※殺傷本能)っていうんですか……隙があれば取る、野生の勘というのか、そういうモノを当日に仕上げられればと思います」

──仙三選手の印象を教えてください。

「ボクシングの経験があるって聞いていて、リーチが長い。ホント、それくらいしか分からないです。試合を見ると、トリッキーな動きをする選手でした。でも、自分の試合をして相手の試合をさせないで、勝利につなげることだけに集中していきたいです」

──前回から強化してきたことはありますか。

「特にファイト・キャンプは変らず……やっぱり、自分のサイズの練習仲間がいないので。でも(柔術の)ボストン・オープンが迫ってきているので、寝技に関しては強い相手とガンガンやってきました。それと元カレッジ・レスラーともトレーニングをしていますし、打撃もできたのでバランス良く調整できました。あとは時差ボケ対策のガジェットを手に入れてきたのが、前回との違いですね。

ライトを当てて、体内時計を調整するというのをやってきました。前回は睡眠時間が取れず、水抜きや減量が大変で──まぁ、言い訳無用で仕上げます」

──相手はランク2位ですが、そこに勝ってタイトル戦というものを視野にいれていますか。

「いえ、全然考えていないです。でもランクが上の選手なので胸を借りるつもりで全力で戦います。一戦一戦が本当にいっぱいいっぱいなので、この試合以外のことは全然考えていません」

──ファイターとして、どこに目標を置いていますか。

「……、そうですね……。現役プロ格闘家というのは、モチベーションはそれぞれ違うと思うのですが、自分の場合は格闘技が好きで、格闘技が自分自身を成長させてくれる一番の機会です。それを心技体、毎日の練習で鍛えて試合という形で試す場がある。勝って、次につなげることができるのはある意味、自己実現と自分がどれだけ成長しているのかと形として見られるので、その限界に挑戦をするという気持ちを大切にしています。そして、勝利した結果でついてくるポジティブな要素──選手としての価値が上がることを目標としています。それが選手としての目標ですね」

──前回、出場してパンクラスの雰囲気や空気感にどのような印象を持ちましたか。

「いや……特にないというのが……、でもそれは褒め言葉になるんだと思います。パンクラスさんだけが世界基準、米国を追うという形でないですけど……米国って移民大国なので、ブラジル人選手なんかとも触れ合う機会も多いです。

そういうなかで他国のプロモ―ションの話も聞くのですが、やはり自分は日本からオファーがある、ないという話になった時にリングなのか、ヒジの有無を気にしました。そういう部分を心配することなく、来日してもUFCのファイトウィークのスタイルと似ていて。似ているというかUFCロールモデルとしている印象すらあり、そこはやりやすかったです。

なので、いつも通りやれる──それが印象が特にないということだったんです。それをパンクラスさんが目指しているところなのか分からないですけど、それが自分の個人的な印象です」

■ パンクラス285対戦カード

<バンタム級8人制T1回戦/3分3R>
平岡将英(日本)
坂野周平(日本)

<バンタム級8人制T1回戦/3分3R>
三村亘(日本)
髙城光弘(日本)

<バンタム級8人制T1回戦/3分3R>
萩原一貴(日本)
井上皓平(日本)

<バンタム級8人制T1回戦/3分3R>
山本哲也(日本)
林大陽(日本)

<ライト級/3分3R>
深谷誠(日本)
小島祥雄(日本)

<フェザー級/3分3R>
齋藤拓矢(日本)
飯田正一(日本)

<フライ級/3分3R>
中村龍之(日本)
平田丈二(日本)

<フライ級/3分3R>
杉山廣平(日本)
鈴木千裕(日本)

<フライ級/3分3R>
三澤陽平(日本)
赤崎清志朗(日本)

<フェザー級K.O.P.T./5分5R>
[王者] 田村一聖(日本)
[挑戦者] ナザレノ・マレガリエ(アルゼンチン)

<フライ級K.O.P.T./5分5R>
[王者] 神酒龍一(日本)
[挑戦者] マモル(日本)

<バンタム級/5分3R>
上田将勝(日本)
ビクター・ヘンリー(米国)

<フライ級/5分3R>
仙三(日本)
タテキ・マツダ(日本)

<ストロー級/5分3R>
三浦彩佳(日本)
マグダレナ・ソルモバ(チェコ)

<ウェルター級/3分3R>
近藤有己(日本)
奈良貴明(日本)

<フライ級/3分3R>
若松佑弥(日本)
上嶋佑紀(日本)

<バンタム級/3分3R>
TSUNE(日本)
合島大樹(日本)

<ストロー級/3分3R>
早坂優瑠(日本)
井島裕彰(日本)

<バンタム級/3分3R>
ハルク大城(日本)
滝田J太郎(日本)

<フェザー級/3分3R>
稲葉聡(日本)
杉山和史(日本)

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