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【PXC40】田中に挑戦するアグオン「体格差を生かして戦う」

Kayle Aguon

【写真】会見の席でのカイル・アグオン。キャリアは6勝3敗、その長いリーチはバンタム級ファイターとして、異例なほどだ(C)MMAPLANET

25日(金・現地時間)にグアムのUOGフィールドハウスで開催されるPXC40。そのプレスカンファレンスが、23日(水・同)にファイター達の宿泊先であるPICのアンフィシアターで行われた。

メインでPXCバンタム級王座防衛戦を行う田中路教は飛行機のスケジュールの都合で現地入りしておらず、挑戦者のカイル・アグオン、日本から出場するVV.Mei、PXC副代表のEJ・カルボ、イーライ・モングらが出席して行われた。会計終了後、挑戦者アグオンに田中戦について尋ねた。

──田中路教選手へのタイトル挑戦まで残り2日、明日が計量なのですが体調の方は如何ですか。

「凄く順調だよ。過去数戦よりも、体重はまだ重いけど問題ない。体重が増えたのは、ストレングス&コンディショニング・トレーニングに力を入れて来たからなんだ。決して体重が多すぎるってことじゃないし、凄く体調は良いよ」

──挑戦権を獲得したラッセル・ドーンとの一戦は、目まぐるしいスクランブルの応酬でした。

「ドーンはハワイでナンバーワン、僕はグアムのナンバーワン、負けられなかった。3R、ノンストップの激しい試合になり、レスリングもスクランブルも効果的な動きができたと思っている」

──会場内の熱気で、エアコンはきかず湿気が異様に高く、もの凄い汗の量のなか戦っていました

「アハハハ。その通りだ。でも、僕はここでいつもあの湿気のなかで練習している。だから、あれぐらいの汗の量でテイクダウンやホールドが苦になることはないよ。あれぐらいは慣れっこさ」

──ところでカイルは、MMAのトレーニングを始めたきっかけは何だったのですか。

「中学の途中でヒザをケガして、最終学年やハイスクールでスポーツができなかった。でも、高校のときに一人のドクターに診てもらい、スポーツが可能になってレスリングを始めた。従兄弟がMMAの練習をしていて、レスリングの技術を向上させたいって僕に習いに来た。それがきっかけで僕もMMAに興味を持つようになったんだ。

そしてサザン・ハイスクールを卒業後、Spike22でMMAの練習をするようになった。グアムはブラジリアン柔術が盛んだけど、Spikeはメインコーチのメルカ・マニブッセンがレスラーだから、しっかりとレスリングもベースに取り入れているんだ。全てをコーチのメルカ、従兄弟のジャスティンから教わってきた。Spikeでは凄くベーシックが大切にされていて、そこが長所になっていると思う」

──では、田中選手の印象を教えていただけますか。

「タナカはスタミナも十分で、スクランブラーでテイクダウンが強いグラップラーだ。何よりもスピードがある。5R通して、強さを発揮できる。でも、僕の方が大きいし、彼のスピードがどれだけのモノか確認して、体格差を生かして戦いたいと思っている」

──田中選手に対してアドバンテージは体のサイズということですかね

「繰り返すけど、ミチノリはレスリングが強いグラップラーだ。僕もそう。僕のMMAはレスリングが軸になっている。でも、それだけじゃなくてパンチのスピードにも自信があるし、リーチの長さも僕にとって優位に働く。ジャブを多用したいし、タナカが組みついてくる際には、とても効果的な攻撃になるだろうね。ただ、レスリングでもグラウンドでもどんな局面でも彼と真っ向から戦える」

──グアムで戦うことで、多くのサポートを受けますね。

「実際のところ、大勢の家族や友人たちの前で戦うことはプレッシャーでしかない……。みんな、試合前に控え室までやってきて激励してくれるんだけど、僕はもう緊張しちゃって、堪らない気持ちになる(苦笑)。でも、ケージに一歩足を踏み入れると、何もかも忘れて対戦相手に集中できる。もう、何度も経験してきたから、随分と受け流せるようになったよ。

タナカとの試合はとても楽しみだ。彼もスクランブラ―で、スピードがあるから、試合はエキサイティングなモノになるに違いない。ミチノリは世界で34位だ。僕は彼を破ってまずは33位になる。タナカを倒せばUFCも僕のことを視野に入れてくれるようになるだろうし、そう願っている。いずれUFCで戦いたいとは思っているけど、そこは関しては本当に焦っていないよ」

■ PXC40 対戦カード

<PXCバンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]田中路教(日本)
[挑戦者]カイル・アグオン(グアム/米国)

<フェザー級/5分3R>
タクミ(日本)
ウィル・チョープ(フィリピン)

<女子ストロー級/5分3R>
VV Mei(日本)
パトリシア・ヴィドニック(米国)

<フライ級/5分3R>
ジョシュ・ドゥエナス(北マリアナ諸島/米国)
マクレーン・アルフレッド(グアム/米国)

<ライト級/5分3R>
加藤忠治(日本)
タイロン・ジョーンズ(グアム/米国)

<フェザー級/5分3R>
カイル・レイジェス(グアム/米国)
キム・テギュン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
シェーン・アルバレス(北マリアナ諸島/米国)
パク・ハンビン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
トレヴィン・ジョーンズ(グアム/米国)
アルヴィン・カクダック(米国)

<バンタム級/5分3R>
ジェイ・タイロン(グアム/米国)
ロマン・アルバレス(グアム/米国)

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