【PXC40】タクミ 「王座挑戦へのアピールになる試合を」
【写真】計量まで13時間強、リミットまで2・4キロと順調に体重が落ちている。相変わらずのバキバキ・ボディ、3週間後には40歳を迎えるリアル日本の鉄人だ(C)MMAPLANET
26日(金・現地時間)にグアムのUOGフィールドハウスで開催されるPXC40で、ウィル・チョープと対戦するタクミ。
5月のPXC初陣でジョー・ペシーナをキムラアームロックで下したタクミは公称193センチ、18勝5敗の未知のファイターと対戦する。試合を2日後に控えたタクミをグアムでキャッチした。
──これから13時間後に計量が行われます。問題なく体重は落せていますか。
「体重は大丈夫ですが、体調的には眠いです(笑)」
──申し訳ないです。そんなときにインタビューになってしまって。
「いえいえ、大丈夫です」
──今日の会見時に試合順を関係者に訪ねると、明日分かるという返事でした……。まぁ、これもPXCらしさというのか。
「早く試合順が決まっている方が、準備する側としては有難いんですけどね。5月のフィリピンの試合も、チーム・ラカイの選手が渋滞で会場入りが遅れて、僕の試合が先になってしまいストリーミングから外れてしまって(笑)。今回もストリーミングされるかどうか……。まぁ、どういう順番であろうがきっちりと倒すという気持ちを持てていないとダメですよね」
──同じプロモーションでもフィリピンとグアムでは、試合までの過ごし方も変わってきますか。
「グアムは4度目なんで、やはり初めてだったマニラとは違いますね。慣れという部分で、楽に過ごせます。マニラは分からないことだらけで、渋滞と湿度も凄かったですから」
──もともとタクミ選手は9月14日のマニラ大会で、元UFCファイターのシェーン・ネルソンと対戦予定でした。
「ハイ、それを僕の肋軟骨の負傷でキャンセルさせてもらったんです。マネージャーと相談して、あのタイミングでの試合は避けた方が良いだろうという結論に至りました。で、10月の今回の大会にスライドしたのですが、今度はネルソンの負傷で、また11月にならないかという話もあったんです。
ただ、僕も怪我が多いし、出来るときにやっておきたくて10月のグアム大会に出たいと伝えると、ウィル・チョープとの対戦が決りました」
──タイトル挑戦を考えると、ネルソンの方がタイトル戦に近づきそうなマッチメイクではあります。
「そうですね。ただ、PXCで勝ち星を稼ぎたかったんです(笑)。しっかりとした結果を少しでも早くだしたかったので」
──チョープはキャリア18勝5敗、日本で無名ですがPXCのライバル団体URCCで活躍していた選手のようですね。
「戦績は良いですよね。ただ、映像を見ると穴があります。大丈夫じゃないかと思います。一本勝ちが12試合でRNCとギロチンが多いです。ただ、相手のレベルもあるし。弱い選手と戦うと一本勝ちはできますよね。まぁ、公称では193センチ、フェザー級では規格外です。
ただ、ヒザ蹴りでTKO勝ちとかの数が多いわけでなく、テイクダウンという部分でもどれだけなのかっていうのはあります。大丈夫だと自信を持っています」
──会見にも来ていなかったのですが、実際のサイズというものは気になるのではないでしょうか。
「計量のあと、たまたまチェックインしているところを見かけたのですが、遠目で見る限りは、大きいのは間違いないですが、メチャクチャ大きいとは感じなかったです。それは実際にケージに入ってみないと分からないんですけどね」
──公称だと20センチの差ですか……。映像に残っている試合から、成長しているかもしれないので、リーチ&身長は要注意が必要ですよね。
「まだ23歳で若いですしね。とにかく、試合の入り方には気をつけたいです。僕もリーチは有る方なんですけど、比較にならないので、一発を食らわないようにしたいです」
──計量で実際に向かい合うと、また何か感じるかもしれないですね。
「それは有りますね。実際に向かい合って、どう素直に感じるのか。そして、試合で組んでみて感じることってあると思うので。数字と同じぐらいなのか、大きい印象を持つのか。小さく感じるのか。それを自分のなかで判断して、『これやったらいける』とか、『まずいな』ってある程度は計量の時に分かると思います」
──王座決定トーナメントがグダグダになり、マーク・ストリーグルを破ったキム・ジャンヨンがフェザー級王者になりました。
「本当にアームロックをどこからでも仕掛けてくる、やりにくい相手ですね。僕は戦い方はテイクダウンから寝技で詰将棋のような感じです。最後はバックチョークっていう流れで。だから、ああいう風にキムラを積極的に仕掛けて、ポジショニングは無視というのは……。しかも、頑丈そうじゃないですか。
選手の印象ってグラップラーだとか、ストライカー、背が高いとか、逆に低いとか色々だと思うんです。そういうなかで、頑丈そうとか、スタミナがあるとか、粘り強いとか。試合が進むにつれて分かってくる特徴を持っている選手が一番厄介だと思っているんです。執念深い、諦めない選手。だから、僕もそういう選手になりたくてやってきたので。ストリーグルの方が戦い易かったですね」
──ウィル・チョープ戦を経て、そのキム・ジェンヨンの持つベルトを狙っていくことになります。
「しっかりチョープに勝って、王座挑戦へのアピールになる試合にはしたいです。もちろん、間に他の試合を挟む可能性もあるでしょうが、自分は勝つしかない道はないので。勝ち続ける覚悟を持って、チョープ戦ではプロモーターが『タクミが挑戦すると面白くなる』と思うような試合がしたいです」
■ PXC40 対戦カード
<PXCバンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]田中路教(日本)
[挑戦者]カイル・アグオン(グアム/米国)
<フェザー級/5分3R>
タクミ(日本)
ウィル・チョープ(フィリピン)
<女子ストロー級/5分3R>
VV Mei(日本)
パトリシア・ヴィドニック(米国)
<フライ級/5分3R>
ジョシュ・ドゥエナス(北マリアナ諸島/米国)
マクレーン・アルフレッド(グアム/米国)
<ライト級/5分3R>
加藤忠治(日本)
タイロン・ジョーンズ(グアム/米国)
<フェザー級/5分3R>
カイル・レイジェス(グアム/米国)
キム・テギュン(韓国)
<バンタム級/5分3R>
シェーン・アルバレス(北マリアナ諸島/米国)
パク・ハンビン(韓国)
<バンタム級/5分3R>
トレヴィン・ジョーンズ(グアム/米国)
アルヴィン・カクダック(米国)
<バンタム級/5分3R>
ジェイ・タイロン(グアム/米国)
ロマン・アルバレス(グアム/米国)