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【WSOF27】ゲイジー路線とは正反対リッチの登用→欠場でフォドー×ブスカペ

Busucape vs Fodor【写真】地味ながら確かな攻防を見せてくれそうなブスカペ×フォドーだ (C)MMAPLANET

23日(土・現地時間)、テネシー州メンフィスのフェデックス・フォーラムでWSOF27「Holder vs Gamzatov」が開催される。WSOFの2016年最初の大会、当初はメインでカロス・フォドーとマイク・リッチが対戦する予定だった。

しかし、リッチは負傷欠場でプロ修斗やPRIDE武士道&DREAMに来日経験のあるルイス・ブスカペ・フェルミーノが代役出場となり、セミにフォドーと対戦することとなった。メインはテディ・ホルダーとシャミル・ガムザトフというライトヘビー級戦になったものの、デヴィッド・ブランチとのライトヘビー級王座決定戦に敗れたホルダーと、無敗の9連勝中ながらWSOF初陣となるロシアン=ガムザトフのメインというのもピンとこない。

そして、マイク・リッチという存在も何とも言えない存在感を持っている。TUF16準優勝も1勝2敗で1年を待たずしてUFCをリリースとなり、Titan FCへ。ジョージ・グーゲルとジョージ・ソティロパウロスというUFCベテラン対決を制したが、吉田善行とのライト級王座決定戦では体重オーバー。しかし、キャッチウェイト戦を拒否した吉田を悪者とし、自らはWSOFに転じた。にも拘らず満を持して臨んだライト級ワンナイト・トーナメントでは初戦でジョー・コンドンを左ハイでKOも、負傷を理由に準決勝を回避している。

まるで傷づくことなくトーナメント勝者の王座挑戦後を狙ったかのような動きで、今大会ではメイン出場を決めた。そえなのにまたも負傷キャンセル。リッチはTitan FC時代も一度、ソティロパロス戦を負傷より対戦延期という事態も引き起こしている。

トライスターMMAのフィラス・ザハビの後ろ盾がなければ、とっくに活躍の場を失っているであろうリッチの代役ブスカペは、TUF21=ATT×ブラックジリアン対抗戦に出演も、その後のZUFFAとの契約に結び付けることはできなかったように、ビッグショーで輝くことができなかった実力者の代表格といえる。

それ以前にWSOFではジェイコブ・ヴォルクマン、そしてタイソン・グリフィンという元UFCライト級の実力者を下しているが、通をうならせるテイクダウン狙い&バック奪取、トップ&ボトム・コントロール術も一般受けはせず、プロモーターからの支持率も決して高くない。そんなブスカペと対戦するフォドーは、マット・ヒュームの教え子でStrikeforceからUFCへ移籍を果たしたこともあった。しかし、サム・スタウトにスプリットで敗れただけでリリースの憂き目にあっている。

その後は師が副社長を務めることとなるONEと契約。3勝1敗という結果を残しながらアジアを離れることとなった。4歳年下のベン・フォドーはフェニックス・リオスのヒーローネームですでにデカゴンで活躍中だ。打撃と組みの間を埋めるような細かいヒザやエルボーなど、見るべきモノを持つ確かな実力者のフォドーだが、実勢のような派手さはない。

そんな両者の対戦は、テイクダウンを軸とした手に汗握る地味対決になる可能性が高い。それでもブスカペが寝技に持ち込むことができれば、彼の優位は動かしがたいだろう。ジャスティ・ゲイジー×ルイス・パロミーノのガッツンガッツンの殴り合い=ライト級選手権試合を完全決着ながらダイレクト・リマッチを組むのとは、あまりにも対照的なブスカペ×フォドー、そしてリッチとの契約。将来を見据えているとは思えない新規契約が続いた結果、彷徨えるライト級タイトル戦線として、注目度が上がってきているWSOFライト級の戦いだ。

■ 対戦カード

<ライトヘビー級/5分3R>
シャミル・ガムザトフ(ロシア)
テディ・ホルダー(米国)

<ライト級/5分3R>
ルイス・ブスカペ(ブラジル)
カロス・フォドー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジャリール・ウィリス(米国)
チャンシー・フォックスワース(米国)

<ライト級/5分3R>
ホルヘ・メディナ(米国)
ブライス・ミッチェル(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジャスティン・ハートレイ(米国)
ウェイド・ジョンソン(米国)

<ライト級/5分3R>
ウェスレー・シャープ(米国)
アルヴィン・ウィリアムス(米国)

<ライト級/5分3R>
ザック・アンダーウッド(米国)
ジェイソン・ウィリアムス(米国)

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