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【PXC50】ヴォルカノフスキー相手に初防衛戦。矢地祐介<02>「強い人達と練習しているから大丈夫」

Boku & Yachi【写真】タイトル奪取を決めた試合では、先輩フェザー級ファイターの朴光哲がセコンドに就いていた(C)MMAPLANET

4日(金・現地時間)、グアムのUOGカルボ・フィールドハウスで開催されるPXC 50でアレックス・ヴォルカノフスキーの挑戦をPXCフェザー級チャンピオン日本の矢地祐介インタビュー後編。

ヴォルカノフスキーを脅威に感じないという自信を持つ矢地は、屈強なジムのトレーニングパートナーである先輩ファイター達が存在している。

UFC行きに関しても、以前のように焦ることはなくなった矢地は練習で、そして今回も含め実戦で自らのスキルアップに励む。

<矢地祐介インタビューPart.01はコチラから>

──過去8カ月、どこか一番伸びましたか。

「フィジカル面もそうだし、細かい技術も……打撃ではパンチと蹴りの繋ぎの部分も上手くなってきていると思います。大まかな言い方になってしまいますけど、全体的に良くなっているので。言い換えれば、全てに僕は足りない選手だったので。全部足りないから、全部を上げてきた感じです」

──ウェルランダーとして、テイクダウン狙いデワンディメンショナルなヴァルカノフスキーは戦いやすい相手だと?

「そう自分では思っています。脅威がないというか……。もちろん、予想以上のことはあるかもしれないけど、それは戦ってみないと分からないことなので。そう思わないように練習して、自信をつけたつもりです」

──KRAZY BEEにいて誰かが仮想ヴォルカノフスキーの役をこなすことなどありますか。

「ハイ、パンクラスのネオブラで優勝した横山恭介です」

──先日、田村彰敏選手に判定勝ちをした?

「全くのコピーというわけじゃないですけど、相手を務めてくれます。あとは(田村)一聖さん、田中(路教)君とかタイプは違うけど寝かせてくるタイプだし。そうですね、田中君、一聖さん、恭介の3人と練習するときに自分のなかでヴォルカノフスキーをイメージしてきましたね」

──話し辛いことだと思うのですが、KRAZY BEEには今言われた田村選手、そして朴光哲選手と先輩のフェザー級ファイターが在籍していますが、ぶっちゃけな話、矢地選手は2人と比較して、自分の実力をどのように捉えていますか。

「エッ、そんなこと……。勘弁してくださいよ。比較なんてしないし……自分の方が強いとは思っていないです」

──えっ、そうなのですか……。正直、ガッカリな答です。

「いやっ、でも……。何というのか……、試合というフィールドでは僕のパフォーマンスも負けてないと思います。いやッ、こんなこと言うのは……」

──いやぁ、大変興味深いですよ。

「でも、個人のスキルとして劣っています。一聖さんの寝技、朴さんの打撃や間合いに敵わないですし」

──それでもMMAとして、全てを織り込んで戦った時には2人に負けない?

「これっという根拠があるわけじゃないし、MMAならって。いや、何ですか──完全に誘導尋問じゃないですか(笑)。勘弁してくださいよ。kRAZY BEEに亀裂が入ったらどうするんですか(笑)」

──田村選手は『そう言ってもらえないと困る』と言うはずです。『自分も負けないように頑張ります』って。朴選手は知らないです……(笑)。

「ハハハハハ。もう本当に勘弁してください……(苦笑)。でも、一聖さんや朴さんがいてくれて、一緒に練習させてもらっているからヴォルカノフスキーを脅威に感じないんです。試合前に不安になった時、対戦相手と朴さん、一聖さんを比較するんです。で、絶対に強い人達と練習しているんだから、自分は大丈夫だって思える。ホント、不安になった時には僕はこれだけの人と普段からやっているんだから、絶対に負けないって自信を持てるんですよ」

──グアムももうホームみたいなようなものですしね。

「でも今回はホテルがいつものPICじゃなくて、バスタブがないからって一泊、別のところを取ったんですよ。僕はサウナより半身浴なんで。何か新しいスポンサーについたホテルのようだけど、PICは朝食のバイキングとか本当に良かったのに。まぁ、でも不安に思うことはないですね」

──UFCを目標している矢地選手ですが、なかなかUFC行きは以前よりも厳しい状況になっています。

「コイツ欲しいと思わせる試合をすることですね。特に日本人のフェザー級枠はいっぱいだし。そのうち回ってくるかなって気持ちでもいますし、Bellatorだって盛り上がってきているし。強い選手がいる。

いずれにしても、僕自身が強くならないといけない。UFCが一番ですけど、ここのところ『行きたい欲』は少し薄れましたね。行きたいのは絶対です。でも、『今、行きたい』、『勝ったらから契約してくれないなか?』とか、そういう焦った気持ちはないです」

──なるほど。

「別にいつでも良い。そのためにもとにかくスキルを上げることが大切なんで。強くなった頃にオファーがあれば良いって思っています。そこまで結果を出し続けて。UFCに行っちゃえば、あとは楽。トップリーグで自分を出すだけだから。そこまで自分を磨いていくのみ。だから、良い試合を見せると同時に、色々なタイプの選手と戦って試合が自分の糧になるようにしていきたい──そう思っています。

勝ちながらスキルアップする。それにはまずKRZY BEEの練習仲間に『強ぇ』って思われないと(笑)。(堀口)恭司なんて皆が『恭司、強ぇ』って思っていますからね。それだけのレベルに持っていった。僕も一歩一歩、身近な先輩達を越えられるように強くなっていきます」

■PXC50対戦カード

<PXCライト級暫定王座決定戦/5分5R>
フランク・カマチョ(北マリアナ諸島)
タイロン・ジョーンズ(グアム)

<PXCフェザー級選手権試合/5分5R>
[王者] 矢地祐介(日本)
[挑戦者] アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)

<女子フライ級/5分3R>
ブローガン・ウォーカー(グアム)
ライカ(日本)

<フライ級/5分3R>
シェーン・アルバレス(北マリアナ諸島)
村元友太郎(日本)

<フライ級/5分3R>
マイク・サンチェス(米国)
ジョシュア・アルバレス(グアム)

<女子アトム級/5分3R>
テサ・シンプソン(米国)
セリーナ・ハガ(ノルウェー)

<フライ級/5分3R>
ジョシュ・ドゥエナス(北マリアナ諸島)
カイ・カラフランス(ニュージーランド)

<フライ級/5分3R>
ライリー・ドゥトロ(米国)
リッキー・キャンプ(グアム)

<バンタム級/5分3R>
マーク・アベラルド(ニュージーランド)
ロマン・アルバレス(グアム)

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