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【PXC50】ヴォルカノフスキー相手に初防衛戦。矢地祐介<01>「RTU? ジェラシー感じました」

Yusuke Yachi【写真】気負いもなく、自らの路を歩む風な泰然とした雰囲気を持ち始めた矢地だった (C)MMAPLANET

4日(金・現地時間)、グアムのUOGカルボ・フィールドハウスで開催されるPXC 50で日本の矢地祐介が、豪州のアレックス・ヴォルカノフスキーの挑戦を受ける。

3月13日のPXC47キム・ジャンヨンを破り、PXCフェザー級王者に輝いた矢地にとって、初防衛戦となる今回の試合。この8カ月の間にROAD TO UFC JAPANがTV中継され、矢地の後塵を拝していると思われたファイターたちの知名度が、飛躍的に上がった。そんな現状を目の当たりにし、ヴォルカノフスキーとの防衛戦に臨む矢地に現在の心境を尋ねた。

──アレックス・ヴォルカノフスキーの挑戦を受ける矢地選手です。当初は8月に挑戦を受ける予定でしたが、4カ月近く延びてしまいました。

「ハイ、アッチが蜂窩織炎になって……あの足が腫れたりするやつですね。これだけ空いてしまったのは、金銭的にも辛いことは辛いです(苦笑)。でも、パフォーマンス的にはその分、自分が強くなる練習に当てることができるので。自分なんてまだまだの選手だから、時間を貰えた分強くなれるとポジティブに捉えていました」

──3月にPXCでチャンピオンになったのですが、その後日本のフェザー級はROAD TO UFC JAPANに出場した選手が、大きな話題を集めました。

「TVで放送があるから、ジムの会員さんからも『矢地さんは出なかったんですね』って言われたりもしました。深夜といえどもTVの影響力は強いし、『俺も出ときゃ良かったな』って思うことも、当然ありました。結構、ジェラシーは感じましたよ。

僕がやっていることと質は違うけど、あのトーナメントで勝つことは大変だし、あそこで勝ってUFCに出るということはその選手の勝ちでもあるし。でも同時にUFCに出るのが目標ではなくて、チャンピオンになることが目標なんで。あのタイトなスケジュールに自分を合わせて、焦ってRTUに出ることが正しいとも思えなかったです」

──まだ、自分を磨きながらUFCに出るチャンスは巡ってくると?

「あの数カ月でUFCに出るチャンスをモノにすることは大変で価値があるけど、僕はPXCでチャンピオンだし、ここで無理して短期間でガチャガチャ試合をする必要はないなという判断でした。

俺は俺のペースでやろうって。廣田(瑞人)選手の年齢だったり、負けた直後だったら絶対に出ていました。そんなオイシイ話はない。どんなレコードでも、トーナメントに勝てばUFCに出られるんだから。

僕は戦績的(※13勝4敗)にも悪くはないけど、飛びぬけたモノがあるわけじゃないし、内要が渋くてUFCに採ってもらえないっていうこともあるだろうし。そういう面でも僕向きの企画だったと思います。渋くたってUFCに行けるわけだから」

──確かにRTUではフィニッシュは1試合だけでした。

「堅くなっちゃうし、なおさらですよ。負けたら、終わりだから。そうなっちゃうのは分かります」

──ただし、さきほど触れられたTV中継があったということで、存在感的にも決勝に残れなかったメンバーよりも遅れを取りました。

「その通りです。でも、それは気にしないです。時がくれば、僕が注目されるようになります。焦っても良いことはないですよ。そこを今、気にしてもしょうがないです。まぁ、(UFCと契約できなかった選手が)RIZINに出て、大晦日にフジTVで試合が中継されるのも、羨ましいですけど」

──では、次のヴォルカノフスキー戦はフィニッシュして勝利というのが命題となってきますね。

「このまま勝ち続けていても、判定とかって渋い試合が続いたら先が見えてこない。ここは無理してでも殻を破っていかないと」

──その挑戦者ヴォルカノフスキーの印象を教えてください。

「レスラーですよね。レスラーで、タフな感じです。ニックネームはハルクだし(笑)。戦い方はシンプルです。プレッシャーを掛けて、金網に押し付けたらテイクダウン。そこからエルボーやパウンドで削っていく。寝技は雑だという印象を持ちました。サイドを取っていても簡単にポジションを失ったり、トップにいてもバックを譲ったりしているので。まぁ、雑ですよね」

──テイクダウンばかり狙ってくる相手は嫌じゃないですか。

「もう、その時代は卒業したんで(笑)」

【写真】王座奪取したキム・ジャンヨン戦では初回にテイクダウンを1度許したが、オモプラッタからスクランブルで立ち上がり、その後はしっかりと防御に成功し。そこから打撃で削りフィニッシュに導いた(C)MMAPLANET

【写真】王座奪取したキム・ジャンヨン戦では初回にテイクダウンを1度許したが、オモプラッタからスクランブルで立ち上がり、その後はしっかりと防御に成功し。そこから打撃で削りフィニッシュに導いた(C)MMAPLANET

──おぉ、力強い言葉です。

「卒業したと思っています。自分はケージ際のスクランブルは得意なんで、そんなにヤバさは感じない。逆に戦いやすいと思っています。打撃でリズムを握って、決める時は決めます。寝技でも勝負できますし。全ての局面で制して勝ちたいですね」

──3月のような打撃でまず制圧できれば、フィニッシュ率は高くなってくるのではないでしょうか。

「確かに自信はついてきているので、自ずと増えていくんじゃないかと自分では思っています。それにチャンピオンシップだから5Rある。削って倒せる。これは本当に3月の試合で思いました。

5つあると、気持ち的に余裕がでます。時間を掛けて仕留めることができる。だから5Rに関しては、大変だっていう気持ちよりも、前向きに嬉しいと感じているぐらいです。僕は良いのか悪いのか分からないですけど、尻上がりに調子が上がってくるタイプなんで、特にそう思っています」

<この項、続く>

■PXC50対戦カード

<PXCライト級暫定王座決定戦/5分5R>
フランク・カマチョ(北マリアナ諸島)
タイロン・ジョーンズ(グアム)

<PXCフェザー級選手権試合/5分5R>
[王者] 矢地祐介(日本)
[挑戦者] アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)

<女子フライ級/5分3R>
ブローガン・ウォーカー(グアム)
ライカ(日本)

<フライ級/5分3R>
シェーン・アルバレス(北マリアナ諸島)
村元友太郎(日本)

<フライ級/5分3R>
マイク・サンチェス(米国)
ジョシュア・アルバレス(グアム)

<女子アトム級/5分3R>
テサ・シンプソン(米国)
セリーナ・ハガ(ノルウェー)

<フライ級/5分3R>
ジョシュ・ドゥエナス(北マリアナ諸島)
カイ・カラフランス(ニュージーランド)

<フライ級/5分3R>
ライリー・ドゥトロ(米国)
リッキー・キャンプ(グアム)

<バンタム級/5分3R>
マーク・アベラルド(ニュージーランド)
ロマン・アルバレス(グアム)

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