【Bellator95】拳が爆発するのはカーランor シャムカラエフ??
【写真】フィニッシュに至るまでの打撃の使い方は、見事なまでにリスクを回避したもの。Bellatorでほとんど相手の攻撃を被弾していないシャムブラット・シャムカラエフ、仕留めに掛かった時の勢いは、まさに静から動への変身といえる(C) Bellator MMA
4日(木・現地時間)、ニュージャージー州アトランティックシティのレベル・カジノでBelaltor MMAシーズン8最終イベントが(Bellator 95)が行われる。メインはBellator世界フェザー級王者パット・カーランにシーズン7フェザー級トーナメント覇者シャウブラット・シャムカラエフが挑戦する一戦だ。
とはいってもシャムカラエフがファイナルで勝利したのは、シーズン8中の2月21日ソルトレイクシティ大会。今回は2週間前にWSOFがイベント開催したばかりのレベル・カジノで、シーズン8フェザー級&ミドル級トーナメント決勝を従えて、世界挑戦となる。
シャムカラエフは、そのシーズン8フェザー級T決勝進出を決めているマイク・リッチマンを前回のトーナメント準決勝では僅か105秒で下し、ソルトレイクシティではレッド・マルチネスを2RTKOし、トーナメント戦全てをTKOで勝利している。これまでのキャリアで敗北はライト級の体重で現UFCファイター、無敗の19連勝中のカリブ・ヌルマゴメドフ戦のみというシャムカラエフ。
空手、キック、散打で結果を残し、ムエタイではWBLという団体の世界王座を獲得したこともあるストライカーだ。ただ単なる打撃の使い手でなく、ファイナルのマルチネス戦で見せたように、テイクダウン狙いの相手にも、しっかりとハイキックを入れてKOしている。同様にリッチマン戦のように蹴りもあるファイターに対しても、左ストレートに右を合せて豪快にKO、両者ともサウスポーだったが、苦にした面もなかった。
鉄壁の強さを見せるシャムカラエフだからこそ、カーラン戦が楽しみだ。カーランはこの試合に関して、打撃を散らしてテイクダウン勝負のダニエル・ストラウスを想定したトレーニングを積んできたはず。それがストラウスの欠場で、対戦相手は全くスタイルの違うシャムカラエフに変更されてしまった。
【写真】ジョー・ウォーレンやパトリシオ・フレイレという、どちらかといえば粗い打撃の持ち主と世界戦を戦ってきたパット・カーラン(C)GONGKAKUTOGI
まさに現代MMA界のオールラウンダーを地でいくような、レスリングベースで優れた打撃と、柔術を融合させたカーランが、ローで削って待ちの状態から究めて精度の高いカウンターの打撃を誇るシャムラエフをどのように攻略するのか。運動量という部分で、シャムカラエフは動き続けるというよりも、神経戦に持つこむことが多かったために、カーランはしっかりと距離をコントロールさせ、テイクダウンを織り交ぜながら削っていきたいところだ。
いずれによせ、王者カーランと挑戦者シャムカラエフともに、一発効かせたあとのフィニッシュへ向かうスピード&破壊力がずば抜けており、本当に気の抜けない世界戦になるに違いない。気になるところでは、カーランが叔父ジェフの下を離れ、Bellatorで成功を収めてきたマネージメント関係とも関係を白紙に戻したという情報が伝わってきていることだ。Spikeで知名度が一気に上がり、25歳の若者が舞い上がっているのだとすれば、シャムカラエフの一撃を喰う可能性は、グンと上がる。
■Bellator MMA 95 主な対戦カード
<Bellator世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]パット・カーラン(米国)
[挑戦者]シャウブラット・シャムカラエフ(ロシア)
<ミドル級T決勝/5分3R>
ダグ・マーシャル(米国)
ブレット・クーパー(米国)
<フェザー級T決勝/5分3R>
フロド・カズブラエフ(ロシア)
マイク・リッチマン(米国)
<ウェルター級/5分3R>
カロ・パリシアン(米国)
リック・ホーン(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ライモン・グッド(米国)
ダンテ・リベイラ(米国)
<バンタム級/5分3R>
ジミー・リベラ(米国)
ブライアン・ケルハー(米国)
<ミドル級/5分3R>
トム・デブラス(米国)
カーロス・ブルックス(米国)