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【UFC JAPAN】レイ・セフォーに訊く、タヴァレスと格闘の本質

Ray Sefo

【写真】ブラッド・タヴァレスのコーチとして来日を果たしたレイ・セフォーは、今やWorld Series of Fightingの社長でもある。ジョン・フィッチ獲得を明言した彼にブラッド・タヴァレス×福田力戦について尋ねた (C)MMAPLANET

3日(日)に、さいたまスーパーアリーナで行われるUFC JAPAN 2013。世界中から強豪が集まるUFCでは、懐かしい顔に出会うことができる。

前回のボブ・シュクライバーに続き、K-1で大活躍したレイ・セフォーにインタビューを試みた。福田力と対戦するブラッド・タヴァレスのセコンドとして来日したセフォーが、日本ではまだ無名に近い教え子ブラッド・タヴァレスについて語ってくれた。

――今回、ブラッド・タヴァレスのコーナーマンとして来日したレイに、ブラッドの良さを教えてもらいたいのですが。

「ブラッドと練習して2年になる。彼はハワイとベガスを行ったり来たりして練習しているんだ。キックボクサーと言われているけど、ベースはキックじゃない。そして、レスリングも柔術もちゃんと修得している。そうだな、ブラッドのベースはファイター……。でもストリート・ファイターじゃないぞ。ナチュラル・ボーン・ファイターって感じで、根っからのファイターなんだ。そんな彼の才能を正しい方向に伸ばすことが、私の仕事だよ」

――非常に柔な動きができるファイターのように見受けられます。

「その通りだ。私の経験の全てを伝えている。エヴァン・ダナムやブレンソン・ハンセン、彼らと同様にね。彼らは個人的に凄く才能があるんだ。ブラッドがリキ・フクダに勝つ自信は十分に持っている。いずれにせよ、自信もなくてコーナーにはつけない。

K-1時代から、私は常に自信を持っていた。負けることを考えて、リングに上がることはない。そういう私の気持ちも、彼には伝えている。ファイティング・スピリット、オールド・サムライ・スピリットだよ。私はリキのことを認めている。それは分かって欲しい。でも、ブラッドはソンジョそこらの新鋭ではないからね」

――福田選手の攻撃のなかで、最も警戒している点は何でしょうか。

「リキはオールラウンダーだ。打撃も良いし、レスリングも強い。ただし、しっかりと対策はちゃんと練っている。と同時に、私はあまり対戦相手のことを考え過ぎたトレーニングは好きではないんだ。そうでなく、もっと大局を俯瞰できるような強さを身につけてほしい。

防御、カウンター、全てをトレーニングしなければならない。それがマーシャルアーツだ。今回はリキと戦うが、これからずっとリキと戦い続けるわけじゃない。色んな相手と戦うのだから、対策は必要だけど、地力をつけることの方が重要だと私は思っている。オーソドックス、サウスポー、ストライカー、レスラー、対戦相手によって戦い方は全て違う」

――その対戦相手によってスタイルが違うという部分で、ブラッドはサウスポーのヤン・ドンイ戦は非常に戦い辛そうでした。

「ブラッドはサウスポーが苦手だと言いたいのかい? それは違う。サウスポーだから苦戦したんじゃない。ヤン・ドンイが強かったから、思うように戦えなかったんだ。UFCにイージーな相手はいない。フィジカルも優れていたし、なによりも堅実に戦うことができた。

そんな相手にブラッドは勝ったんだ。簡単だと思っていた試合が、最も厳しい試合になることがある。厳しい試合になることを予想していていも、簡単に勝てることもある。私がジェロム・レバンナと戦った時のようにね。ファイトゲームは、チョットしたことで全て変わってくる。予想できるものじゃない。いや、何が起こるかなんて誰にも分からない。

だからこそ、エキサイティングな試合が必要だ。皆、勝ちたいのは理解できる。でもファンはただ勝利する姿を見ているんじゃない。どうやって勝てるかを見ている。ブラッドにも、そんな試合をリキとしてほしいと思っている」

■UFC JAPAN 2013対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
ヴァンダレイ・シウバ(ブラジル)
ブライアン・スタン(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ステファン・シュトルーフ(オランダ)
マーク・ハント(ニュージーランド)

<ミドル級/5分3R>
岡見勇信(日本)
ヘクター・ロンバード(豪州)

<ライト級/5分3R>
五味隆典(日本)
ディエゴ・サンチェス(米国)

<フェザー級/5分3R>
廣田瑞人(日本)
ハニ・ヤヒーラ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
キム・ドンヒョン(韓国)
シアー・バハドゥルサダ(オランダ)

<ミドル級/5分3R>
福田力(日本)
ブラッド・タヴァレス (米国)

<バンタム級/5分3R>
水垣偉弥 (日本)
ブライアン・キャラウェイ (米国)

<ライト級/5分3R>
徳留一樹(日本)
クリスチアーノ・マルセーロ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
カン・ギョンホ(韓国)
アレックス・カサレス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
イム・ヒョンギュ(韓国)
マルセーロ・ギマラエス(ブラジル)

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