【VTJ Osaka】レポート<02>春日井がパンクラス王者との接戦制し、遠藤はインディ統一王者に競り勝つ
【写真】一進一退の攻防、団子状態のフライ級で突き抜けた強さ、結果を残した者がUFCに進むこととなるのだろう(C)MMAPLANET
21日(日)、大阪市大阪府立体育館第2競技場でVTJ in OSAKAが開催された。好ラインアップは必然的に好試合を生むこととなった。そんなVTJ in OSAKAの模様、第2弾インディーを主戦場としている春日井たけし、手塚基伸が出場、それぞれ清水清隆&遠藤大翼と対戦した2試合の模様をお届けしたい。
<125ポンド契約/5分3R>
春日井たけし(日本)
Def.2-1:29-28,29-28,29-28
清水清隆(日本)
4月にTTFCで中村優作に遅れをとったパンクラス・スーパーフライ級王者の清水、世界を標榜にしながら2月にROAD FCの暫定フライ級王座決定戦に敗れた春日井――負けられない感がもっと強い両者の一戦。
春日井の組み技をいかに清水が遮断し、そうなった場合は春日井がどのように打撃戦を戦うのかが注目された。そんなか試合はスピーディな打撃戦の攻防となり、春日井も強引な組みの攻防を控え、左ジャブから右を伸ばすという戦法に出る。
一方、清水は勢いのあるローを中心に左右の亀をかえつつ、相手の動きに反応するという戦いを仕掛ける。そんな初回は清水のパンチを右目に被弾した春日井の動きが鈍ると、テイクダウンを一気に決めた清水のラウンドとなった。
右目が見る見るうちに腫れ上がってきた春日井が、初回より多めに組みの機会を伺っていく。清水はテイクダウンを許さず、逆に離れ際などに打撃を入れ機会あらばとテイクダウンを狙う。
相手の動きを封じ込めるという部分で優勢な清水だったが、中盤に右フックでフラッシュダウン。そのままパウンドの連打を受け、バックを取られそうになる。足を制するのより先に絞めに入ったところで、清水が絶妙の反応を見せバックを許さず、スタンドへ戻り、一進一退の攻防が続いた。
最終回、打撃でリードするのは春日井か。左ジャブ、あるいは左フックから右ストレートを逃す春日井に対し、清水は瞬時の反応が前半戦より遅くなる。そんななか打撃に気持ちが集中した春日井に対し、清水がダブルレッグで一気にテイクダウンを奪うことに成功する。
すぐに立ち上がった春日井はテイクダウンを切られるが、蹴りを交え打撃戦では優位に進める。清水もローを蹴り返し、春日井をケージに詰めたなかで試合はタイムアップに。
一進一退の攻防にジャッジの判定は割れ、スプリットで春日井が勝利を手にした。ドローがあればドローが妥当な一戦だけに、僅差の判定は勝者と敗者のコントラストを明確にする格闘技の厳しさを見せつける結果となった。
<135ポンド契約/5分3R>
遠藤大翼(日本)
Def.2-1:29-28,29-28,29-28
手塚基伸(日本)
グラチャン・バンタム級チャンピオンから、HEATでインディー統一王者といっても過言でないバンタム級王座を獲得した手塚。対する遠藤はCAGE FORCEやパンクラス、そしてDEEPでキャリアを積み上げてきた慧舟會駿河道場のたたき上げ。
手塚がグラップラー、遠藤がストライカーという図式が明確な一戦だ。
試合開始早々、テイクダウン&引き込みからバックを狙い、落とされそうになると腕十字を仕掛けた手塚。さらに三角に移行すると、頭を引き抜かれたところでオモプラッタに移行。ここも腕を引き抜かれたが、潜りからトップ奪取と手塚ワールドを展開する。その後も下になりつつ一瞬の切り替えしでトップを奪取、ケージに遠藤を押し込む展開で初回を取った。
2R、初回の組の展開で体力を消耗したか動きが落ちた手塚が下からの展開で潰され、遠藤がトップから削っていく。スクランブルから立ち上がろうとした手塚の顔面を遠藤のヒザが突き刺し、鼻血が滴り落ちる。これを機会に手塚は下から上を取り切ることができなくなり、ヒザ十字も切り替えされ、ネルソンで固められるという苦しい展開に。倒される遠藤が立ち上がって打撃で攻勢を握るようになる。
最終回、左は伸びる手塚だが、打撃戦はやはり厳しい状況が続く。と、手塚が起死回生のダブルレッグを決める。しかし、この攻防でトップを取り切れず、続くスタンドの局面でテイクダウンから引き込み&リバーサルという手塚の試みを遠藤が遮断。トップをキープしパウンドを落とし勝利を引き寄せる。
もう一度、ケージに遠藤を押し込んだ手塚だが、トップを取り返すことはできずにタイムアップに。2R&3Rと攻勢だった遠藤がスプリットで元UFCファイターを破った。
■ VTJ in OSAKA 試合結果
<125ポンド契約/5分3R>
前田吉朗(日本)
Def.3-0:30-27,30-27,30-27
渡辺健太郎(日本)
<125ポンド契約/5分3R>
中村優作(日本)
Def.2R2分22秒by KO
カナ・ハヤット(米国)
<125ポンド契約/5分3R>
春日井たけし(日本)
Def.2-1:29-28,29-28,29-28
清水清隆(日本)
<135ポンド契約/5分3R>
遠藤大翼(日本)
Def.2-1:29-28,29-28,29-28
手塚基伸(日本)
<135ポンド契約/5分3R>
竹中大地(日本)
Def.2R4分09秒by TKO
土肥“聖帝”潤(日本)
<135ポンド契約/5分2R>
租根寿麻(日本)
Def.1R3分52秒by KO
金太郎(日本)
<145ポンド契約/5分3R>
ダイキ・ライトイヤー(日本)
Def.1R2分34秒by RNC
鷹亜希(日本)
■ VTJ NEXT 対戦カード
<115ポンド契約/3分3R >
山口友花里(日本)
Def.1R1分22秒by RNC
檜山美樹子(日本)
<105ポンド契約/3分3R>
浅倉栞奈(日本)
Def.1R2分17秒by RNC
古澤みゆき(日本)
<125ポンド契約/3分3R>
若松佑弥(日本)
Def.1R2分46秒by 腕十字
関口祐冬(日本)
<145ポンド契約/3分3R>
村田崇(日本)
Def.1R0分13秒by KO
堂土美来(日本)