【UFC185】世界女子ストロー級王者エスパルザに挑む、イェンジェチック「勝利以外は受け入れない」
【写真】打のイェンジェチック、組&倒のエスパルザ。得意分野がハッキリしているために、それぞれの打撃対策、組技対策が勝負を分ける要因になってきそうだ (C)GONGKAKUTOGI
14日(土・現地時間)、テキサス州ダラスのアメリカンエアラインズ・センターでUFC185「Pettis vs dos Anjos」が開催される。メインはUFC世界ライト級選手権試合=アンソニー・ペティス×ハファエル・ドスアンジョス戦、セミでUFC世界女子ストロー級選手権試合が組まれている。
昨年12月に史上初のTUFフィナーレが世界戦となったTUF20の覇者、つまり初代UFC女子ストロー級王座に就いたカーラ・エスパルザが、早くも初防衛戦に挑むこととなった。対戦相手はこれまでUFC2戦2勝、MMA通算成績8連勝中のヨアナ・イェンジェチックだ。イェンジェチック今から4年3カ月前にホースト・ジム所属ジョアンナとして、日本のJ-Girlsで世界WJCフェザー級王者になるなど、欧州女子キック界にその名を轟かせていた。
世界6冠&欧州4冠、キックでは27勝2敗1ドローという見事な戦績を残しているイェンジェチックのKO勝ちは8試合。これは女子キックのなかでは決して低いKO率ではない。薄いMMAグローブになれば、さらに力を発揮するという見方も成り立つだろう。
とはいっても、MMAは距離も姿勢も違う。テイクダウン能力と、グラウンドコントロールに長けたエスパルザに対し、倒されずにパンチを当て続けることは簡単ではない。同様に攻撃手段がキックより多く、死角も増えるMMAだけに見えない位置からのパンチで即KOという可能性もある。とにかくチャンピオンは中間距離で戦うことなく、低い姿勢から次々とケージにイェンジェチックを押し込んでくるだろう。
イェンジェチックとしては、捕まらずに威力のあるハイやヒザを試合序盤に入れ、エスパルザの脳裏と心理に残像を植え付けることが大切だ。そうなると、上体を起こした姿勢となり、頭を下げて組みつき辛くなる。対して、エスパルザの指導者コリン・オーヤマは巨体に似合わず、ベースはムエタイだけに距離感、角度、組み付くタイミングと徹底してイェンジェチックの打撃対策を施してくることは間違いない。イェンジェチックの打撃のクリーンヒット、エスパルザのクリーンテイクダウン──どちらが先にやるべきことを成功に導くか。5Rの長丁場とはいえ、先手争いが重要になる。そんな世界戦に挑むイェンジェチックのこの試合に関する意気込みが届いているので紹介したい。
ヨアナ・イェンジェチック
「UFCタイトルに挑戦できるチャンスを貰えてとてもハッピーです。ムエタイやキックでも一番権威のあるタイトルマッチで戦えて、MMAでも同じ事ができるなんて、私はとても幸せ者だと思っています。UFCで試合をできる事にも満足はしているけど、それだけじゃなくて、今度の試合で私はチャンピオンにならないといけないと思っています。私はチャンピオンになるために産まれてきたと信じていますし、そのために全ての努力をしてきました。ですから今度のタイトルマッチ、私は『勝利』以外の結果を受け入れる気はありません」
■ UFC185対戦カード
<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者] アンソニー・ペティス(米国)
[挑戦者] ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル/1位)
<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分3R>
[王者] カーラ・エスパルザ(米国)
[挑戦者] ヨアナ・イェンジェチック(ポーランド/1位)
<ウェルター級/5分3R>
ジョニー・ヘンドリックス(米国/1位)
マット・ブラウン(米国/5位)
<ヘビー級/5分3R>
ロイ・ネルソン(米国/8位)
アリスター・オーフレイム(オランダ/9位)
<フライ級/5分3R>
クリス・カリアソ(米国/10位)
ヘンリー・セフード(米国)
<ライト級/5分3R>
ロス・ピアソン(英国)
サム・スタウト(カナダ)
<ミドル級/5分3R>
アライアス・セオドロ(カナダ)
ロジャー・ナヴァエス(米国)
<ライト級/5分3R>
ダロン・クルックシャンク(米国)
ベニール・ダリューシュ(米国)
<ヘビー級/5分3R>
ジャレッド・ロショルト(米国)
ライアン・ベノイ(米国)
<ライト級/5分3R>
ジェイク・リンゼイ(米国)
ジョセフ・ダフィー(アイルランド)
<女子バンタム級/5分3R>
ラリッサ・パチェコ(ブラジル)
ジャーメイン・デランダミー(オランダ/15位)