【GRANDSLAM02】モンスター・ルーキー安藤達也<02>「日本の格闘技を盛り上げる選手になりたい」
【写真】TRIBE入門前にすでに米国でのトレーニングを模索していた安藤。それでいてアマ修斗出場からキャリアをスタートさせるなど、大胆さと堅実性を兼ね備えているようだ(C)TAKUMI NAKAMURA
8日(日)、東京都江東区のディファ有明で開催されるGRANDSLAM 2 ~way of the cage~で、芦田崇宏と対戦する安藤達也。
レスリングがバックグラウンドながら、打撃を主体で戦う安藤に根付く基本の強さ、そして貪欲な向上心はMMAファイターといてデビューする以前の軌跡にも表れていた。
<安藤達也インタビューPart.01はコチラから>
――高校卒業後は国士舘大学に進学してレスリングを続けました。
「はい。高校で結果を残せたので、大学には行かずに総合をやるという選択肢もあったんですけど、親とも相談して『将来、何をやるにしても教員免許くらいは取っておけ』と言われて。自分自身、教員に興味もあったし、大学ではレスリングもしっかりやっていて、2年生の時に内閣総理大臣杯とJOC(ジュニアオリンピックカップ)で3位にもなりました」
――それだけレスリングに力を入れていたら、もうMMAはやらなくてもいいという気持ちにはならなかったですか。
「それはなかったですね。やっぱり総合をやりたくて始めたレスリングだし、みんなが就職活動している間もレスリングの練習していました。それで大学卒業するまでにバイトでお金を貯めて、親にも援助してもらいながら、卒業後にアメリカに留学するんですよ。
高校時代に遠征でアメリカにホームステイしたことがあって、ずっとまたアメリカに行きたいなと思っていたので。この時は現地の総合のジムでも練習する予定だったんですけど、あんまり何も調べずに行ったんで、超大変でした(笑)」
――現地ではどんなジムで練習されていたのですか。
「最初はヒクソン・グレイシーのトレーニングパートナーだったっていう人のジムに通っていました。でも月謝がむちゃくちゃ高くて、これはお金がもったいないと思って、そのジムに通うのはやめて。それからは自転車を買って、インターネットで自転車で行ける範囲のジムを探して、ジムまで行って練習に参加させてもらって、という日々でした。
それで最後の方になってキングスMMAがむっちゃ近くにあることに気付くんです。結局、キングスMMAでは一回しか練習できなくて『なんだよ、こんな近くにあったのかよ!』と思いました(笑)」
――紆余曲折のアメリカ留学だったんですね(笑)。帰国後、数あるジムの中でTRIBEに入門したのはなぜですか。
「アメリカに行く前に日本のジムを幾つか見学して、TRIBEにも2回くらい来たことがあったんです。TRIBEは家から自転車で通える距離にあるし、周りに相談した時も『TRIBEだったらいい練習が出来ると思うよ』とすごく薦められて、TRIBEに入ることになりました。それがちょうど1年くらい前ですね」
――高校・大学でのレスリング、そしてアメリカ留学を経て、満を持してのTRIBE入門で、当時はすぐにでもプロデビューしたいと思っていたのですか。
「気持ち的にはそうだったんですけど、そんなに甘いものじゃないと思っていたし、最初の1年はみっちり練習して、アマチュアで結果を出してからプロでやるつもりでした。それで7月にアマチュア修斗の関東選手権に出て優勝できて。その時に今自分がやっている練習が間違っていないと自信を持つことが出来て、9月のTTFチャレンジでデビューすることになりました」
――安藤選手が目指すスタイルはレスリングを活かしたものですか。
「そこもあまり決めすぎずに、相手が嫌がること・相手の弱い部分を突いていける選手になりたいと思っています。その上でレスリングの強さは自分の武器でもあるので、そこをしっかり活かして戦っていきたいです。ただ総合を始めて打撃の練習が楽しくて、打撃にハマっちゃったんですよね。今はまだ雑で荒いけど、もっと打撃を洗練させたいです」
――今回のマッチメークは安藤選手への期待の表れでもあると思います。安藤選手は総合格闘家としてどんな目標を持っていますか。
「まだまだ大そうなことを言える立場じゃないですが、日本の格闘技を盛り上げる選手になりたいです。自分が出る興行では、見ている人たちの印象に残る試合をして『やっぱり格闘技面白いじゃん!』と思って帰ってもらいたいですね。また将来的には海外でも活躍できる選手になりたいです。自分はレスリング時代に海外遠征やアメリカ留学で外国人の選手たちと肌を合わせたこともあるので、総合でも海外で勝負できる選手になりたいです」
――このインタビューを読んで、安藤選手の試合に興味を持つ人も増えると思います。最後にファンのみなさんへメッセージをいただけますか。
「見ているお客さんが『ワー!』と湧き上がる試合をしたいので、みなさん僕の試合で盛り上がってください!」
【大会全体煽り】
■ GRANDSLAM 02 対戦カード
<バンタム級/5分3R>
上田将勝(日本)
ビクター・ヘンリー(米国)
<フライ級/5分3R>
飛猿☆No.2(日本)
鈴木隼人(日本)
<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
伊藤健一(日本)
<フェザー級/5分3R>
芦田崇宏(日本)
安藤達也(日本)
<バンタム級/5分2R+Ex.R>
佐々木郁矢(日本)
竹中大地(日本)
<ミドル級/5分2R+Ex.R>
坂下裕介(日本)
ボブ・アームストロング(ニュージーランド)
<フライ級/5分2R+Ex.R>
宮城友一(日本)
八王子・オブ・ザ・デッド(日本)
<ライト級/5分2R+Ex.R>
星野大介(日本)
伊藤有起(日本)
<グラップリング特別ルール・ライト級/5分1R>
奥出雅之(日本)
西林浩平(日本)