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【GRANDSLAM 02】芦田と対戦モンスター・ルーキー=安藤達也「ここでつまずいてはいられない」

Tatsuya Ando【写真】まさに怖いもの知らずという風な安藤達也。キャリア3戦目で早くも大きなステップが掛かった試合に臨む(C)TAKUMI NAKAMURA

8日(日)、東京都江東区のディファ有明で開催されるGRANDSLAM 2 ~way of the cage~で、芦田崇宏と対戦する安藤達也。

レスリングで輝かしい実績を残し、長南亮率いるTRIBE TOKYO M.M.Aに入門すると、わずか1年足らずでプロデビューを果たした。キャリア2戦2勝2KO、芦田戦を前に「自分自身、まだ自分がどのくらいやれるのか未知数なところがある。そこへの挑戦だと思います」と言ってのける注目のスーパールーキーに話を訊いた。

――「GRANDSLAM 2 ~way of the cage~」でキャリア15戦13勝2敗、海外でミゲール・トーレスとも対戦経験がある芦田選手と対戦する安藤選手です。試合まで約一週間となりましたが、調整は順調ですか。

「はい。年末年始も休みなしでしっかり追い込めたので、あとは試合までに体調を整えるだけですね」

――最初に芦田選手の名前を聞いた時の心境を教えてもらえますか。

「芦田選手は何度かTRIBEに出稽古に来ていて、練習したことがあるんですよ。そういう選手ともすぐに試合が決まっちゃうんだなと思いました」

――キャリアでは芦田選手が大きく上回っていますが、プロ3戦目にしてそうした相手と戦うことをどう感じていますか。

「自分自身、まだ自分がどのくらいやれるのか未知数なところがあるので、そこへの挑戦だと思います」

――過去2試合はいずれも1RでKO勝利でしたが、自分を出し切った試合はまだないですか。

「ないですね。試合はライブというか、何が起こるか分からないもので、たまたまそういう試合が続いただけかもしれないですけど」

――安藤選手は試合で緊張することもないですか。

「はい。今はまだ試合する楽しさの方が勝っているというか。でも次の試合は厳しい試合になると予想しています」

――芦田選手はアマチュアボクシング出身で、宮田和幸選手が代表を務めるBrave所属ということで、非常にトータルバランスのいい選手です。どのような試合をイメージしていますか。

「自分はあんまり考えて戦うタイプではないので、試合では普段の練習でやっていることしか出ないと思います。試合のイメージは何となく持っているんですけど、そこまで明確にこうなるだろうと思って戦うことはないですね」

――ここで芦田選手に勝てばキャリア的に大きな勝利になると思います。

「自分はどんどん上を目指していきたいので、ここでつまずいてはいられないです」

――すでにもっと上を見ている、と。安藤選手はレスリング出身ですが、最初に始めた格闘技もレスリングだったのですか。

「自分は小さい頃、ガキ大将とまではいかないですけど、ワンパクな子供だったんですよ。それで親から精神修行のために『空手をやれ!』と言われて、小学3年生くらいから6年生まで空手をやっていました。自分が通っていたのは琉球少林流空手道という流派で、空手そのものはすごく楽しかったんですけど、中学の時にスラムダンクの再放送をテレビで見て、それがきっかけでバスケットボールにハマって。中学3年間は空手を辞めてバスケ部に入りました」

――MMAにはいつから興味があったのですか。

「空手をやっていた頃にK-1を見てアンディ・フグとかピーター・アーツが好きになって、中学の時にPRIDEやHERO’Sをテレビで見て、総合格闘技に興味を持ちました。それで高校受験の時、高校に通いながら総合のジムに入るか。柔道・レスリング・空手のどれかを部活として3年間しっかりやって、それから総合のジムに入るか。どっちにしようか迷っていたんです。ちょうどその頃、レスリング出身の選手が総合で活躍していたので、だったら自分も高校でレスリングをやろうと思いました」

――ではMMAをやるためにレスリング部に入ったと?

「はい。自分で色々と調べて関東一高に進学したんですけど、先生もすごく熱い人で、レスリングに集中できる環境だったので、高校3年生の時に国体で優勝することが出来ました」

――全国大会レベルになるとキッズからレスリングをやってきた選手たちと争うわけですよね。

「でも自分の頃はまだそこまでキッズレスリングが盛んじゃない時代だったので、高校から始めても強い選手は強かったです。ただ自分は変な自信を持っていたというか…喧嘩のつもりでレスリングやってたんです、『俺、絶対お前らには負けないから』みたいな。今思うと一人だけオラオラしていたかもしれないです(笑)」

――まるでレスリング=打撃禁止のMMAみたいなテンションですね(笑)。

「そんな感じです(笑)。でも高校2年からは日本代表のメンバーに選ばれて中国、アメリカ、韓国…色んなところに遠征して、貴重な経験をさせていただきました」

<この項続く>

■ GRANDSLAM 02 対戦カード

<バンタム級/5分3R>
上田将勝(日本)
ビクター・ヘンリー(米国)

<フライ級/5分3R>
飛猿☆No.2(日本)
鈴木隼人(日本)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
伊藤健一(日本)

<フェザー級/5分3R>
芦田崇宏(日本)
安藤達也(日本)

<バンタム級/5分2R+Ex.R>
佐々木郁矢(日本)
竹中大地(日本)

<ミドル級/5分2R+Ex.R>
坂下裕介(日本)
ボブ・アームストロング(ニュージーランド)

<フライ級/5分2R+Ex.R>
宮城友一(日本)
八王子・オブ・ザ・デッド(日本)

<ライト級/5分2R+Ex.R>
星野大介(日本)
伊藤有起(日本)

<グラップリング特別ルール・ライト級/5分1R>
奥出雅之(日本)
西林浩平(日本)

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