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【Interview】上田将勝(後編)「試合前に自分の顔を叩く癖が……」

2012.10.08

Masakatsu Ueda

【写真】どうしても、汗とワセリンで滑りやすくなってしまうMMAだが、ソン・ミンジュン戦に関しては上田将勝も非のあるヌルヌル状態だった (C) MMAPLANET

6日にOFC6で、上田将勝は韓国のソン・ミンジュンを判定で破り、バンタム級GP準決勝進出を決めた。サッカーボールキック有りのケージ大会で、自らを貫いて勝利した彼にとって、課題と同時に手応えを感じる大きな一勝となった。

上田将勝インタビュー後編は、意外な苦戦の原因や次戦について、前回同様、鈴木洋平トレーナーとの言葉とともにお届けしたい。

[上田将勝インタビュー、前編はコチラ

――韓国のRFCバンタム級王座決定トーナメントで敗れているソン・ミンジュンでしたが、組みの展開でもなかなか手強く、2Rにはギロチンからリバーサルでも下にならず、踏みとどまって同体で立ち上がりました。

鈴木 粘っこいという認識は持っていたのですが、ダースにしても、最後のところでしっかりと防御してきたり、極めさせない戦いができる選手でした。

「チョット、ワセリンで滑るということがあって、ああいう展開も少し戦い辛かったです。試合が進むと汗が混ざって、段々と滑るようになってきて。リングでワセリンなしとは違いますね。極めは難しいです」

――それはベラトールの時も感じたことですか。

「試合前に自分の顔を叩く癖があって、その時に掌側にワセリンがついてしまうんです」

――その癖は絶対に直さないといけないですね(笑)。昨日も叩いてしまった?

「昨日もやっちゃいました(苦笑)。一生懸命、拭いていたんですけど後の祭りでした」

鈴木 それでクラッチがなかなか組めなくなってしまって……。インターバルの間も、相当グローブを拭いていたんです。

「次は3度目なので、叩かないようにしたいと思います。そういうことも、全て経験なので」

――メルビン・マヌーフなんて、試合前にケージに上がるときにセコンドが頭から水を掛けて、それをレフェリーにしっかりと拭き取られていましたね。ところで準々決勝3試合が行われたバンタム級GPですが、印象に残っている選手はいますか。

「映像は少しだけしか見ていないのですが、相手とかではなくて、自分がもっと強くならないといけないって思うようになりました」

――現在は東京イエローマンズで中村アイアン浩士選手らと一緒に練習しているようですが、ケージに特化したトレーニングをしているということでしょうか。

「壁を使った練習は多くなっています。アイアンさんに色々と技術を教えてもらって、今までとはかなり違う練習はできるようになってします」

鈴木 イエローマンズさんにもケージはないのですが、ケージで戦う目的を持ったトップ選手と、共通の認識を持って練習できたことが、今回の試合では成果が表れていたと思います。BFCのときは漠然としていた技術的な部分でも、今回は『このポストのところだったら、立ち上がりやすいね』だとか具体的にイメージがわくようになったんです」

――今は所属するパラエストラ東京、東京イエローマンズ、ランバー・ソムデートM16のM16ムエタイスタイルで練習していますが、これからスパーリング面の充実を図り、新たな練習場所を加えるという計画はありますか。

「あの……、全然知らないところに行くのが僕、苦手なんで……」

――それっぽいですよね(笑)。

鈴木 シャイボーイなんです(笑)。アイアン選手と凄く息が合っていますし、前から一緒にやっていた水野(直宏=直撃我聞)君に加え、昇り調子の安永友希選手とか、凄く良い環境で練習できていますし、とにかく人見知りをするので、このままでも良いかと思っています。

OFC Bantamweigh GP――勝ったあとは、12月に次の試合ができればと話していましたが、準々決勝がもう1試合残っており、どうやら2月になりそうですね。

「できるなら12月に戦いたいです」

鈴木 契約上はOFCがOKであれば、他のイベントに出ることも可能です。ただし、そうなると選択肢は限られてくるので、上田君のタメになる試合になるのかどうか。まぁ、4カ月ですし、そこまで開き過ぎるってことはなく、ギリギリ待てる期間だとは思います。

【写真】ジェンズ・パルバー(上)、ケビン・ベリンゴン(下)が勝ち残ったバンタム級GP。準々決勝最後の1試合が12月に行われる模様だ(C)MMAPLANET

今回、ルールミーティングに参加して、グラウンドでの蹴りがどこまで許されているのか、ようやくハッキリと理解できましたし、そこの部分の練習やスタミナ面を作り直すのには、この期間は良い時間になると思います。ただ、モチベーションの部分ですよね。

――気持ちの強い選手と戦い、しっかりと判定で勝てた。これは4月の状況からすると、大きな一歩になったのではないでしょうか。

「接戦でもなんでも良いで、とにかく勝ちたいので……。また、頑張ります」

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