【UFC MACAO】福田力インタビュー(02)「ハッキリした形で勝つ」
【写真】福田力の後ろの建物がAKAだ。ジョン・フィッチの自宅に居候中の彼は、ここから自転車で5分の移動距離で練習に没頭している (C) INFY Entertainment
トム・デブラス戦に向け、AKAという練習に専念できる環境を選択した福田力。実際にサンノゼではどのような生活を送り、またデブラス対策を練っているのか。
UFCにとって初めての中国・マカオ大会開催に際し、UFC.COM×UFCモバイル×スポーツナビ×MMAPLANETのコラボレーションが実現した。『UFC MACAO』特別企画――第4弾は福田力インタビュー(後編)をお送りします。
[福田力インタビュー、前編はコチラ]
――AKAで練習する際は、どちらに泊まっているのですか?
「今はジョン・フィッチの家に居候させてもらっています。自転車でジムまで5分ぐらいですし、自転車も彼のを借りているんです」
――では、練習後もしっかりと休める場所があるということですね。
「AKAのプロ練習は月曜日から金曜日まで正午から始まるので、練習が終われば戻ってきて食事を摂り、昼寝をして夕方からまたトレーニングに行くっていう生活サイクルになっているので、やはりこっちの方が集中して練習できます」
――夕方はどのような練習をしているのですか? 一般クラスに顔を出すこともあるのでしょうか。
「だいたいバイクに乗ったりスタミナ練習をするか、あとはミットを持ってもらうことが多いです。AKA以外だと、近くにGOLD GYMがあるのでHALEOの方からウェイトのメニューを作ってもらっているので、それをこなしたりしています」
【写真】対戦相手のトム・デブラスは、キャリア7勝1敗。ヒカルド・アルメイダの黒帯柔術家だ (C) ZUFFA LLC
――では対戦相手のトム・デブラスにはどのような印象を持っていますか。
「映像を見る限り、足関節が巧いですね。ライトヘビー級で戦ってきたファイターなので力もあるでしょうね。ただ、ミドル級は初めてなので、スタミナ面では自分に分があると思います。4月のスウェーデンの試合でも、2Rになると急にスタミナを切らしていましたしね。練習仲間にもどんな選手なのか情報収集していたら、『足関節を気を付けた方が良いよ』って言われました」
――となると、寝技は無用で打撃で削っていく試合になりそうですか。
「自分は器用なタイプではないので、打撃一辺倒でスタンドキープの試合をするよりも、これまで通りテイクダウンを交え、グラウンドでもどんどん攻めていき、体力を消耗させていきたいです」
――AKAは錚々たるメンバーが集うジムですが、相当、豪華な練習相手に囲まれているのではないですか?
「フィッチが多いですね。ただし、日本で名前は知られていなくても、強いファイターに囲まれています。それと出稽古のメンバーは凄く出入りが激しくて。リック・ストーリーなんかも、少しやってきてすぐに来なくなったりして……。3日ぐらいですかね、ジムに顔を出していたのは(笑)。ベラスケスやコーミエーなど大きな選手とはやらないようにしているんですが、それでも強い選手はいくらでもいます」
――足関節対策もバッチリだと。
「何よりも、足関節の形に入らせないための自分の攻撃に重点を置いています。ただ、上手いって言われている割には、トキーニョほどの威力はないと感じました。一発でバシっと極める力はなく、何度か防がれるとスタミナをロスしていきましたから。
油断しているわけではないですが、足関節ばかりに気を取られることのないよう心掛けています。強引にパスガードとか狙うと、カウンターで取られることも考えられるので、そこは慎重に攻める。それぐらいですかね、特別に気にしているというのは」
――これまでUFCで1勝2敗、戦績を五分に戻すために大切な試合になります。
「これも油断しているわけじゃないのですが、上を狙うんだったら確実にクリアしないといけない試合だと思います。ハッキリとした形で勝てるようにしたいです」