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【UFC MACAO】福田力インタビュー(01)「船乗りじゃないんですが…」

2012.10.07

Fukuda

【写真】今や福田力のホームとなっているサンノゼのアメリカン・キックボクシング・アカデミー=AKAの前で (C) INFY Entertainment

UFC戦績1勝1敗で迎えた7月のコスタ・フィリッポウ戦で判定負けを喫した福田力は、帰国の予定を変更しサンノゼのAKAでトレーニングを続けることを決めた。その後、1度は帰国していた福田だが、11月10日UFC MACAOでトム・デブラスとの対戦が決まり、再び太平洋を越えてAKAでトレーニングに没頭している。

UFCにとって初めての中国・マカオ大会開催に際し、UFC.COM×UFCモバイル×スポーツナビ×MMAPLANETのコラボレーションが実現した。『UFC MACAO』特別企画――第3弾は福田力インタビュー(前編)をお送りします。

――7月7日のコスタ・フィリッポウ戦の敗北後、日本に戻る予定を変更し、AKAでトレーニングをしていた福田選手ですが、今もサンノゼの方にいると伺っています。

「あの時は1カ月ほどAKAで練習していたのですが、8月の中旬に一度帰国し、1カ月ほど日本にいて9月の中頃にまたサンノゼにやってきました」

――11月10日にマカオでトム・デブラスと戦うことが決まったのはいつ頃なのでしょうか。

「日本に戻る前に、マカオで試合になるということをマネージャーから聞かされていて、まだ対戦相手などはハッキリしていなかったのですが、まずマカオになるということだったので、そのつもりであの時から練習をしてきました。相手が決まったのは、日本に帰国中でした。9月の最初とか、8月の終わりぐらいだったと思います」

――日本から4時間ほど、時差も1時間のマカオでの試合にも関わらず、AKAを最終のトレーニングの地に選んだことに、正直驚いています。

「あんまり深く考えていなかったんですけど(笑)、日本大会では北米の土曜の夜に合わせて、早朝からイベントがスタートしていたので、こっちで調整しても良いかなって思ったんです。でも、後で分かったんですが、マカオ大会は現地の夜に開催するみたいなんですよね」

――それにしても、飛行機で半日、時差も半日以上、移動に関してはデメリットも大きくないですか? 日本から現地入りする方が楽ではないかと。

「減量もそれほど問題にならないので、『まっ、いっか』って(笑)。できれば、香港までは直行便で行きたいですね。そこからフェリーでマカオだと、大丈夫じゃないですかね……。実際、最後の移動は日本からの方が楽でしょうね。

ただ、前の試合後からAKAで取り組んできたこともあるので、こっちで練習を続けたいという気持ちがありました。作戦もAKAのコーチたちと考えているので」

――もう、完全にAKAがホームのようですね。

「日本よりもこっちの方が集中できるんです。家もこっちのように広くないですし、子供もまだ2歳なので本当の意味で気持ちを抜けないというか……。もちろん、子供は凄く可愛いので、日本に居た1カ月の間に存分に遊びましたし、スカイプで家族とは話しています。まぁ、船乗りじゃないんですけど、仕事のときは家にはいられないっていう感じですね(笑)」

――試合という名の漁が終れば、港に戻ると(笑)。電車でも車でも、東京は移動に時間が掛かります。

「ハイ。自宅も少し郊外ですし、移動で疲れてしまうんですよね。移動に掛かる時間に加え、練習と練習の合間も電車での移動で、休憩を挟むことができないこともありますし、休めたとしても、本当に体を休める場所が確保できない。練習環境、練習パートナーの問題でなくて、自分にとってはそういう部分で試合前は米国の方が作っていきやすいんですよ。それなら、AKAで練習した方が良いかなって。それを許してくださったGRABAKAの菊田さんや、応援してくれる家族には本当に感謝しています」

この項続く

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