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【Pnacrase296】ハファエル・シウバとの暫定バンタム級KOPTに臨む、上田将勝の会見&Sインタビュー

Ueda【写真】上田将勝といえば、このファイティングポーズだ (C) MMAPLANET

11日(金)、東京都中野区のゴールドジム・ウェスト東京で、20日(日)のPancrase296に暫定バンタム級KOP決定戦でハファエル・シウバと対戦する上田将勝が公開練習を行った。

常に全力投球、5Rのミット打ちでも息が乱れない上田は、共同会見で「負けたら最後」という言葉を発し、その後の単独インタビューでは日本で戦った最後の4年間に込められた気持ちが話してくれた。

共同会見(※要約)の様子から、単独インタビューの模様をお伝えしたい。


──ハファエル・シウバ戦が決まった時の気持ちを教えてください。

「廣田(瑞人)さんのセコンドでUFCから帰ってきた時にオファーをもらったので、凄くビックリして、すぐにやりたいと思いました」

──どのような課題を持って練習に取り組んできましたか。

「う~ん、この試合が最後のつもりで戦おうと決めているので、覚悟を決めて戦おうと思っています」

──それはハファエル・シウバ戦が決まってから、そのような想いになったのですか。

「その前から、最後のつもりで戦おうとずっと思っています」

──4連勝中でいて、なぜ最後のつもりという悲壮な覚悟で?

「ケガが多くなり、なかなか自分の想うような練習ができなくなり、去年ぐらいから次が最後にして頑張ってみようと思っていました。年齢? 年齢は関係ないです。同い年の選手だって頑張っています。原因はケガです」

──ケガというのは?

「試合前にも必ず大きなケガをしているので。それが決め手になりました」

──その状況のなかでシウバと戦うというのは、モチベーションが高まりましたか。

「最後のビッグチャンスなので、絶対に勝ちたいです」

──改めてどのような印象を持っていますか。

Ueda vs Silva「一度負けていますけど、パワーもあって上手いです。凄く手堅い、確実に判定で勝とうとしてくる選手なので、前回のようにやっていると確実に負けてしまうので、最初から全力でテイクダウンを切って、寝技になったら動いて逃げて、動き続けて削っていこうと思います」

──前回は受けに回ってしまった?

「上は取れたのですが、そこからの展開が思った以上に上手かったので今回はもうちょっと手堅く行こうかと思います」

──今回は5Rです。

「確実に相手が疲れるのは分かっています。でも1Rと2Rを落とすとキツイので、1Rから取るつもりで5R動け続けるようスタミナをつけています」

──自分のタイミングで組むために打撃という部分はどのように考えていますか。

「今まで積み重ねてきたものを……また応援してくれる人達への感謝への気持ちを力に変えて頑張ろうと思っています。次は絶対に負けないように」

──石渡伸太郎選手が正規王者です。

「石渡君も年末に命を懸けて戦っていたので、僕も頑張ってチャンピオンになりたいと思います」

──石渡選手のシウバとの防衛戦はどのような印象を持っていますか。

「3Rの途中までヤバいんじゃないかと思っていたのですが、あそこから取り返したのは石渡君の強い気持ちなので、あの気持ちを見習って自分も頑張りたいです。石渡君からは寝技になった時のアドバイスを最初にもらいました。あとは植松君と新井さんが石渡君のセコンドでハファエルの試合を見ているので、色々とアドバイスを貰っています」

──試合の鍵として、上田選手が上を取りシウバが下でハーフになった時のバランスだと考えています。その辺りはいかがでしょうか。

「前回も上は取れたのですが、パスをしようとしてフックガードから返されたので、今回はまずは固めて、削ってからパスを考えていこうと思います。上を取れば絶対に固めることができると思うので」

──固める試合を公言すると、プロモーション関係者は眉を顰めるかと思いますが、そんなことも関係ないですか。

「固めながら削って、チャンスを作って最後には極めるか倒したいと思っているので」

──もし、フィニッシュの技を選ぶことができるなら、上田選手がここまでやってきたなかで、どの技で極めたいですか。

Ueda Anaconda「一番の得意技、最初に覚えた技がスピニングチョークなので、スピニングチョークを極めて勝ちたいですッ!!」

──改めて、今回の試合はどのような試合になりますか。

「格闘技人生の集大成です」

──負ければ最後と言われましたが、勝った場合はどのように考えていますか。

「今はこの試合で勝つことしか考えてないです」

■会見後の単独インタビュー

Ueda press──今日の会見では、かなりしっかりと言葉を発しており、それすらも決意の表われのように感じました。

「ハイ。しっかりと話そうと思って、覚悟が決まっていました」

──私は正直、4年前のONEでのビビアーノ・フェルナンデス戦で上田選手は燃え尽きたと思っていました。あれからGrandslam、パンクラスと戦ってきた日々をどのように捉えていますか。

「海外だとなかなか試合が組まれないということが多くて、グランドスラムで再出発があり、確実に試合ができるパンクラスでやってこられて本当に良かったです」

──同じバンタム級の王者がその間、ずっと盟友の石渡選手でした。

「石渡君と戦うことは考えられなかったです。石渡君が負けるようなことがあれば、その相手に勝ってチャンピオンになりたいとは思っていました。でも、同時に石渡君には勝ち続けていて欲しかったです。

石渡伸太郎という選手の強さを知っているので、彼ぐらい強くないとチャンピオンにはなれないと思っていたので、自分はずっと足りないと思って戦ってきました」

──日本に戻ってきてから8勝2敗という戦績です。王座挑戦はない状況で、何を求めて厳しい試合に挑んできたのでしょうか。

「ビクター・ヘンリー戦に負けた時、応援をしてくれた人達を凄く悲しませてしまった。あの人達に喜んでもらいたいという気持ちで僕は戦ってきました。そこをある程度、果たせたかなって思います。だから、ここで負けたら最後にしようという気持ちになりました」

Ueda & Bibi──繰り返しますが、本当に上田選手はONEでやり切ったという表情を試合後にしていたので、この4年の頑張りは驚異的だと感じていました。

「石渡君、TEAM OTOKOGIの皆のお陰です。僕が参っている時に『まだ、できる』と石渡君が言ってくれて……マネージャーを紹介から、色々と練習場所も連れて行ってくれました。そしてOTOKOGIができて新井さんや植松さん、チームの皆に本当に感謝しています。そこも皆、石渡君が紹介してくれたので……」

──全てを出し尽くしてください。

「ハイ。ありがとうございます。頑張りますッ!!」

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