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【Pancrse279】パワーと抜いた力、絶妙の隙間を創るシウバが上田に判定勝ち

<バンタム級/5分3R>
ハファエル・シウバ(ブラジル)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
上田将勝(日本)

勢いのある右ハイを見せたシウバは、距離を測る上田との距離を一気に詰めてテイクダウンへ。キムクラッチの上田のバックを取ったシウバが両足をフックさせる。尻をずらしてガードに戻り、亀になった上田はシウバの左腕を巻き込むが、足を一本入れられる。胸を合わせに行くも、背中を取られた状態が続く上田は腰をずらしてロールを狙う。張り付くシウバだが、上田はついに胸を合わせリバーサルも許さずトップを奪取する。シウバはフックスイープ、粘る上田は背中を譲る形でポジションを失い、ラウンドも失った。

2R、蹴り合いから距離を詰める上田は、左ローを連続で入れる。やや力がなくなったように見えたシウバのテイクダウンだが、上田は尻もちをつかされる。すぐに立ち上がり、胸を合わせた上田は体を入れ替えて、ケージにシウバを押し込むと崩しと小外でテイクダウンの機会を伺う。

シウバはダブルからバックに回る。やがてダブルで尻もちをつかされた上田はスイッチから、背中を預けるように立ち上がるが、またもテイクダウンからバックを取られる。胸を合わせにいくと立ち上がり、下にならないシウバがダブルレッグからボディロックで上田をケージに押し込んでいく。

背中を取らせた田は、リフトアップから前方に落とされる。ここも上田は胸を合わせて立ち上がるも、ケージに押し込まれたままラウンドが終わり、いよいよ追い込まれた形で最終回を迎えることとなった。


上田は左ローから左ミドルを入れる。シウバは後ろ回し蹴りからテイクダウン狙いも、根負けしたようにガードを取る。懸命にクローズドを取るシウバにパンチを入れる上田はガードが割れると、大きなパンチを振り落とすも――シウバが起き上がってテイクダウンへ。

尻もちから立ち上がった上田、シウバが疲れているが、ここでシングルを選択する。切ってバックに回ったシウバが両足をフック。胸を合わせに来た上田に対し、隙間をつくりトップをキープするシウバ。それでも上田は腰をずらしてトップに。残り1分、フィニッシュが必要な上田が、上体を起こすとシウバも起き上がって渾身の力を込めたテイクダウンへ。ダースを取ろうとした上田だが、これを許さなかったシウバが逃げ切り判定勝ちを決めた。

絶妙のスペースをつくり、下にならない上手さとスタミナが切れかかっても気持ちを切らさなかったシウバが、上田を振る切り、「タフな相手だった。次はタイトルに挑戦したい」と試合を振り返った。

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