【ONE100】ハファエル・シウバと対戦、佐藤将光「シウバに勝てないようだとトップには近づけない」
【写真】ONEルールに適した日本人ファイターの筆頭が佐藤将光だ (C)MMAPLANET
10月13日(日)に東京都墨田区の両国国技館で開催されるONE100で組まれた修斗✖パンクラス、王者対決のカードが発表された。
エルナニ・ペルペトゥオ✖手塚裕之、松本光史✖久米鷹介、佐藤将光✖ハファエル・シウバ、猿田洋祐✖北方大地という4試合が明らかとなり、MMAPLANETでは6人の日本人チャンピオンにインタビューを行った。
修斗✖パンクラス王者対抗戦出場選手インタビュー、5人目は佐藤将光に話を訊いた。
──マイクアピールに本音が滲み出ていて、なかなか楽しい佐藤選手です。
「素なんですけどね(笑)。僕のなかでは気を使っているつもりなんですけど、素が出ることでボロが出てきた感じですかね」
──7月大会の勝利後に「タイトルを返上しようか」という発言もありました。
「僕がベルトを持っていて防衛戦ができないことは、僕自身も辛いことですし。ランカーはベルトを獲るために試合をしている。そのベルトが掛かった戦いをお客さんも楽しみにしてくれている。それがないと修斗も盛り上がらなくなってしまいます。
佐藤は試合をするのか、しないのかという状況が続くと、熱が冷めてしまいます。僕自身、修斗のバンタム級戦線をそんな風にしたくないので、あの場で言わせてもらったんです」
──そういうことだったのですね。修斗✖パンクラスの王者対決を拒否しているのかという穿った見方もできたので。
「あぁ(笑)。そういう想いはないですけど、対抗戦の話を最初に聞いた時にはどういう意図なのかという想いはやはりありましたね。アジア、世界に挑戦するという気持ちでONEに出て行ったので、また日本の中でやるのかとチョットは思いました。今は凄く力を入れているONEの日本大会で修斗のチャンピオン、パンクラスのチャンピオンとしてしっかりと扱ってくれることは特別だと思えています。
他団体のチャンピオンがONEの大会のなかで、こんな風に取り上げてもらったことはないはずです。賞金5万ドルも賭けてくれる。その気持ち、意気込みが伝わってきて、自分のなかでも飲み込めました。何の説明もなく修斗とパンクラスのチャンピオンを篩にかけているのではなく、盛り上げて篩にかけてくれているのであれば、そこに乗っかっていきたいです」
──とはいえ日本人対決ではなく、パンクラス王者はハファエル・シウバです。この企画のなかで佐藤選手は貧乏くじではないかと。実際、今日もフェイスオフもなかったわけですし。
「貧乏くじ……強いヤツと戦いたいですから、そうは思わないです。僕のなかでハファエル・シウバと戦うことで燃えています」
──よりタフな相手だからやる気が出る?
「プレッシャーが掛かった方が人間は成長しますし、強いヤツを倒した方が評価も上がります。ファイターとして自分の価値を上げるには、強いヤツとやった方が得です。乗り越えることができるかは分からないですが、強いヤツと戦うための練習の日々とか、やはり充実感は違います」
──それだけハファエル・シウバを認めていると。
「めちゃくちゃ強い相手だと思っています」
──65.8キロで、水抜きなしで戦うハファエル・シウバの体はどうなってくるのか。
「いえば同じ条件です。確かに体は凄いですが、きっと61.2キロの水抜き有りと、水抜きなしの65.8キロでもあの体はあの体だと思います。試合のパフォーマンスは多少上がるかもしれないですけど、体の大きさが勝敗に影響するほど大きくなるとは思っていないです。61.2キロでも65.8でも強い方が勝つと思います」
──滅茶な減量がなく、元気なままだとより厄介になるのではないかと。
「バテることが弱点だったので、まぁこれを言っちゃうと戦い方に結びついてくるのですが、皆分かっていることですしね。水抜きをしなくてもバテると思います」
──3R戦という点は? チャンピオン対決なので5分✖5Rかと最初は思っていました。
「僕もです。今までの試合を見ていると、5Rの方がチャンスは多いと思います。ただ、これも決まったことなので決められた時間で勝つことを考えています」
──これまでのハファエル・シウバの試合で参考にしたい試合はありましたか。
「石渡さんの戦い方ですね。凌いで、凌いで3Rから反撃した」
──佐藤選手はあの試合を3Rに凝縮した戦いができるかと。
「これも作戦になってくるので、あまり言いたくないですけど(苦笑)。ハファエル・シウバの圧力を凌いで、自分のペースで戦ってフィニッシュしたいですね」
──ハファエル・シウバは辛くなると下になる。そこからはショーコー・タイムですね。
「まぁ、潜られないようチャンスをモノにします(笑)」
──ハファエル・シウバに勝てばレアンドロ・イッサはおろか、ケビン・ベリンゴンに近い相手に勝つことになるので、タイトル挑戦に近づくべき試合だと思います。
「マッチメイクしている人が、そこに気づいてくれていると嬉しいです(笑)。分かってれる人は分かってくれる……なんせ、勝たないといけないです。ビビアーノ・フェルナンデスがその先にいることを考えれば、ハファエル・シウバに勝てないようだとトップにはどの道、近づけないと思っています。
なので対抗戦というより、ONEのファン、関係者に対して僕がこういう選手で、面白い選手だと思ってもらえる試合をしたいです」
■ONE100 現時点での対戦カード
<ONE世界アトム級(※52.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アンジェラ・リー(米国)
[挑戦者] シィォン・ヂィンナン(中国)
<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
[挑戦者]ケビン・ベリンゴン(フィリピン)
<ONE世界ライトヘビー級(※100.01キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]ブランドン・ベラ(米国)
<ONEライト級(※77.1キロ)ワールドGP決勝/5分3R>
エディ・アルバレス(米国)
ザイード・フセイン・アサラネリエフ(トルコ)
<ONEフライ級(※61.2キロ)ワールドGP決勝/5分3R>
デメトリウス・ジョンソン(米国)
ダニー・キンガド(フィリピン)
<修斗✖パンクラス王者対抗戦ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
エルナニ・ペルペトゥオ(ブラジル)
手塚裕之(日本)
<修斗✖パンクラス王者対抗戦ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
松本光史(日本)
久米鷹介(日本)
<修斗✖パンクラス王者対抗戦バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
佐藤将光(日本)
ハファエル・シウバ(ブラジル)
<修斗✖パンクラス王者対抗戦ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
北方大地(日本)