【UFN293】中村京一郎の対戦相手、オリー・シュミッド「ハンガリー系豪州人と日本の侍のファイトを」
【写真】ハンガリー系豪州人というシュミッド。ナイスガイ!!(C)MMAPLANET
7日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのメタAPEXでUFN293「Cortes Acosta vs Walker」が開催され、中村京一郎がオリー・シュミッドと戦う。
Text by Manabu Takashima
UFC初陣の中村に対し、シュミッドはオクタゴン2戦目。そしてプロレコードが4勝3敗というファイターだ。このUFCファイターとは思えない戦績の裏に存在する豊富なアマキャリア。
オセアニアというアマ~プロのヒエラルキーを持つMMAワールドの住民は、数字に表れない強さを持っていることは確かだ。
――オリー、今週末に中村京一郎選手と戦います。今の気持ちを教えてください(※取材は4日に行われた)。
「ファイトウィークのラスベガスを経験し、物凄くエキサイトしているよ」
――ニュージーランドは時差だけでなく、季節も北半球と南半球で違います。調整は難しくないですか。
「それが全然問題ないんだ。気候はラスベガスとオークランドは凄く似ている。ニュージーランドにいるときと変わらず、普通に過ごせているよ」
――ところで5月のUFCデビュー戦は、ショートノーティスでの出場でした。試合の何日前にオファーがあったのでしょうか。
「連絡があったのは、火曜日かな。確か4日前だよ(笑)」
――普段からフェザー級で戦っていますが、キャッチウェイトでなくフェザー級リミットまで落としました。一体、どうやってそんなことが可能だったのですか!!
「ホントね、この世界の奇跡ってやつだよ。子供の頃からUFCで戦うことが夢だった。だから、ショートノーティスのオファーがあった時に『体重を落としてUFCで戦う。それができなければ、どこか豪州の病院に運びこまれる』って覚悟を決めた(笑)。UFCと契約できるのに、『No』なんていう答えはなかったよ。どのような形であれ、夢が実現するんだから」
――それにしても4日前で、階級が上でない状況でのファイトは……。
「ハハハハ。僕も思い出すと、笑っちゃうよ」
――そのようなプロセスでのUFCデビュー戦はマーワン・ラヒキという8勝0敗の相手にKO負けを喫しました。だからこそ、今週末の試合が本当の意味でのUFCデビューという想いはありませんか。
「イエス!! その通りだよ。今回の試合は向けて、フル・トレーニング・キャンプを行い、しっかりと準備することができている。前回のただ体重を落として戦うのとは、全く違う」
――現状、オリーの戦績は4勝3敗ですが、8勝3敗というアマMMAレコードがあり、IMMAFオセアニア王者になっています。その時点でデビューする力はあったと思いますが、それから3年間アマで戦い10戦近くの経験を積んでいますね。
「あの時、まだ僕は18歳だった。それにシティ・キックボクシングに所属する前だった。その後、シティ・キックボクシングで練習をするようになり、十分に力がついたと思ってからデビューしたんだ。
結果的にアマの経験を続けて良かったと思っている。Tapologyに載っている僕のアマチュアレコードは、全てじゃない。もっと戦っている。試合経験もそうだし、減量、海外遠征、海外での調整方法とプロになるために本当に多くのことをアマ時代に学ぶことができた。物凄くプラスになったよ」
――UFCとサインした時のレコードが4勝2敗。この数字を見て、中村選手が負けるわけがないという空気が日本にないと言ったら嘘になります。ただし、中村選手自身は「豪州やニュージーランドはレベルが違う。僕の8勝1敗のレコードなんて、向うに行けば3勝1敗ぐらいかもしれない」と分析していました。デビュー戦で敗れていますが、相手のヘイリー・ウェブは現在5勝0敗で4つのフィニッシュ。HEX FSのチャンピオンですし。
「実は僕らのレコードについては弟のレヴェンテ(アマMMAファイター)ともよく話すんだけど、オセアニアのMMAのレベルってメチャクチャ高いと思うんだ。プロだけでなく、アマチュアであっても。オセアニアではアマチュアの試合でも、ほぼプロと同じルールで、小さなMMAグローブをつけてシンガードもない。時間が3分×3Rという試合タイムの違いぐらいだからね。
ただケイイチローが僕のことを軽視していないように、僕も彼が本当にタフだと思っている。彼は本当の侍だ。ヘヘヘヘ。彼とやり合うことにワクワクしているよ」
――中村選手だけでなく日本のコアMMAファンも、カイル・マヨッキやニコラ・リー・キンギというプロキャリアの少ないオリーのチームメイトの試合を日本で見て、その強さを目の当たりにしているので、オリーの強さを理解しているかと思います。
「ワォッ!! それって凄いよね。僕のチームメイトは何人か日本で試合をしている。特にカイルは、僕にとって凄く近しいトレーニング・パートナーだし。彼の試合を見て、僕の力を認めてくれるというのは嬉しいことだよ」
――では中村京一郎選手の印象を教えてください。
「ケイイチローは、技術力のある優れたストライカーだ。凄く自信を持って、戦っているように見える。ただ、僕の方が経験豊かだ。さっきも言ったように、僕はレコードに残ってない試合もしている。プロでは7試合だけど、8歳の時から戦い続けてきた。その違いが、試合で見られるはずだよ」
――ある意味、デビュー戦より大切なオクタゴン2戦目でファンに何を見せたいと思っていますか。
「僕が何者なのか。皆に見てもらう。ハンガリー系豪州人の力、この惑星のフェザー級全員を倒せる能力があることを見せたい」
――押忍。ハンガリー系豪州人ということですが、豪州という国においてルーツに拘りと誇りと持つことは、当然なのでしょうか。過去のインタビューで、ルーツに触れた選手はマオリ系のファイターだけだったような記憶がありまして……。
「そうだね。僕の両親は揃ってハンガリーで生まれたハンガリー人で、弟や妹、僕も100パーセント・ハンガリー人の血が流れている。僕らは豪州で生まれたけど、ニュージーランドで育ったんだ。
ニュージーランドのことは大好きだし、素晴らしいファンが僕のことを応援してくれる。同時にハンガリー人の血に誇りを持っている。ハンガリー人は情熱を持ち、何事にも一生懸命に打ち込み、タフな局面でも立ち向かっていく。加えていえばUFCには、ほとんどハンガリー人ファイターはいない。僕がハンガリー人ファイターの歩む道を切り開きたい」
――オリー、今日はタイトなスケジュールのなかインタビューに応じてくれてありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いできますか。
「僕の方こそ、インタビューしてくれてありがとう。日本のファンの皆にはハンガリー系豪州人と日本の侍のファイトをぜひ楽しんでほしい。伝説になるような、バトルになるから」
■視聴方法(予定)
11月8日(日・日本時間)
午前7時~UFC Fight Pass
午前6時45分~ U-NEXT
■UFN293対戦カード
<ヘビー級/5分5R>
ワルド・コルテスアコスタ(ドミニカ)
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)
<女子ストロー級/5分3R>
ヴィルナ・ジャンジローバ(ブラジル)
タチアナ・スアレス(米国)
<バンタム級/5分3R>
デイヴィー・グラント(英国)
アライジャ・スミス(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
ビリー・アレカナ(米国)
ルカス・フェルナンド(ブラジル)
<女子バンタム級/5分3R>
プリシラ・カショエイラ(ブラジル)
ニーナ・ミロシェヴィッチ(セルビア)
<フライ級/5分3R>
ミッチ・ラポーゾ(米国)
マルコス・デグリ(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
オリー・シュミッド(豪州)
中村京一郎(日本)
<ヘビー級/5分3R>
トーマス・ピーターソン(米国)
ガブリエル・ロレンソ(ブラジル)
<女子フライ級/5分3R>
カリーニ・シウバ(ブラジル)
ガブリエラ・フェルナンジス(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
ジョゼ・デラーノ(ブラジル)
ムルタザリ・マゴメドフ(キルギス)
<フェザー級/5分3R>
オースティン・バシ(米国)
カーロス・カルデロン(米国)
<ミドル級/5分3R>
アンドレ・ペトロスキー(米国)
マンタス・コンドラタヴィチュス(リトアニア)
<ウェルター級/5分3R>
コ・ソクヒョン(韓国)
ウェリントン・トゥールマン(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
ジョゼ・ソウザ(ブラジル)
ジョニー・パーソンズ(米国)



















