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【DEEP131】フライ級王者、村元友太郎。初防衛戦の相手は力也に決定「僕が相手だと、そうはいかないよ」

【写真】念願のベルトとともに、喋りも好調な村元だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

5月4日(月・祝)に横浜市中区の横浜BUNTAIで開催されるDEEP131で、フライ級王者の村元友太郎力也を相手にベルトの初防衛戦に臨む。
Text by Shojiro Kameike

昨年8月、KENTAとの王座決定戦をKO勝ちで制し、ベルトを巻いた村元。テイクダウンも織り交ぜたステップワークで試合をコントロールしつつ、2Rに入るとKENTAの右を被弾するも最後は自身が右ストレートで倒している。山あり谷ありのキャリアを経て、31歳になる直前の戴冠——今回は2026年に入り名古屋で行ったインタビューと、挑戦者が力也に決まった後の追加取材の内容をお届けしたい。


練習でもあの右で倒すんですよ。メッチャ得意で、相手が分かっていても当たる

――昨年8月の試合になりますが、ベルト獲得おめでとうございます。衝撃的なノックアウト劇で、誰と話をしても皆が驚いています。

「アハハハ! 想定外でしたか」

――少なくとも2Rの展開から、あのフィニッシュに至ることは想像できなかったです。

「あぁ、なるほど」

――2Rに入り、KENTA選手の右を受けてフラついていました。かなり効いているようにも見えましたが……。

「完全に効いていたわけではなかったんですよ。でも流れが悪くなったのは事実で、2R残りはディフェンスに徹しようと思いました。攻めすぎてガツンと食らってしまったら、今度こそ完全に効いてしまう。いなしながら――でもテイクダウンを取って、自分の距離が出来たので『あぁ、これは行けるな』と。相手も下に注意が行っていたことは間違いないです」

――村元選手の場合、しっかりとテイクダウンを狙う時もあれば、フェイントとして使う時もある。そして前回の試合は、狙った時は全てテイクダウンできていたのではないですか。

「全部決まりました。相手が前に出て来たところに、カウンターでテイクダウンに入っていたので。KENTA選手はプレッシャーを掛けて、距離を潰してという作戦を遂行してきたじゃないですか。それに対するカウンターのテイクダウンと右ストレートがハマりましたね」

――同時にスウェーやヘッドスリップといったディフェンス面も向上していたように思います。2Rは右を食らったものの、試合全体を通じて凡そのパンチはかわしていて。

「ボクシングのディフェンス練習をコツコツとやってきた成果が出ました。2Rも少し効かされましたけど、そのあとも相手のパンチを避けられる状態ではあって。危ないのは自分もムキになって打ち合うことじゃないですか。だから危ないと思ったら、わざと殴られない位置へテイクダウンに入ったりしていました。倒せなくても良い。わざとガブられてから体勢を戻す。ボクシングのクリンチのような感じですよね」

――その結果、「ここで右が入る」という何かが見えたのですか。

「糸が見えました」

――おぉっ。

「練習でもあのパンチで倒すんですよ。メッチャ得意で、相手が分かっていても当たる。(取材時、横にいた山口怜臣に)怜臣、あのストレートって練習でメッチャ当てとるよね」

山口 そうですね。「あ、いつも練習で食らうやつだ」という感じでした(笑)。あの展開になると皆、追いたくなる。追ってきたところに右が入るんですよ。

「こっちはピンチだけど、相手の追い方が雑になるんです。距離が詰まっているとあの右は発動できないので、いなしながら追ってくる相手に対し、自分の距離になったら――と」

――結果、念願のベルトを巻きました。

「おかげさまでベルトを獲得してから忙しくなりました。地元から講演の依頼が来たり、名古屋市長さんへ表敬訪問をさせていただいたり」

――遂に自分もここまで来たか、と。

「いやいや、そんなことは思わないです(苦笑)。でも今までなかったことですからね。しっかりベルトを獲ると、いろいろ変わってくるものだなって思います」

――村元選手の場合、ここまでのキャリアは山あり谷ありでした。

「今までの負けや、海外選手にボコボコにされた試合も、その全てが糧になってベルト獲得に繋がった――本当にそう思います。強い相手と戦ってきた経験値があるので、ピンチになっても焦らずにチャンスを見極め、見えた瞬間にドンと得意技を入れました」

――ちなみにベルトを獲得すると、ジムもさらに儲かりますか。

「いつもそんな話ばかりじゃないですか(笑)。儲かるというか、お客さんが喜んでくれますよね。スポンサーさんも多くジムに通ってもらっていて、ジムにベルトが飾られていると誇らしく思ってくれています」

タイトルマッチの1カ月前に子供が生まれたんですけど、ベルトも獲って結婚式ができるので良かったです

――一方、8月にベルトを巻いてから2026年に入るまで試合をしていません。

「大晦日にやりたい気持ちはありました。準備もしていましたけど試合がなかったので、そうなると5月に――」

――5月ですか。2月や3月ではなく。

「実は3月に結婚式をするんです。それはもう随分と前から決まっていて」

――それはおめでとうございます!

「ありがとうございます。すでに結婚して、子供もいるんですよ。タイトルマッチの1カ月前に子供が生まれたんですけど、ベルトも獲って結婚式ができるので良かったです」

――ただ、タイトルマッチの時はプレッシャーにならなかったですか。お子さんも生まれて、結婚式も決まっていて……。

「いやいや、『全て整ったな。あとはベルトを獲るだけだ』という感じでしたよ」

――これからもっと頑張らないといけないですね。家族のためにも。

「もうちょっと戦いますか」

――もうちょっと?

「アハハハ。今年32歳になりますけど、一緒に練習している元谷友貴さんは35歳でもトップで戦っているし、僕もまだまだ頑張らないといけないですね。もうちょっとコツコツと頑張ります」

――実際のところ、5月に試合は決まりそうなのでしょうか。

「3月20日に関原翔選手と力也選手が対戦しますよね。この試合がフライ級挑戦者決定戦と銘打たれているので、勝者と防衛戦をやることになるんじゃないかと思います」

――5月4日にDEEPがビッグマッチを開催するという話もあります(※取材時は未発表だった)。挑戦者決定戦から1カ月半でタイトルマッチとは、挑戦者からすれば短いスパンですね。

「まぁまぁ、それぐらいで来いよって感じですね。……いや、冗談ですよ(笑)」

――アハハハ。関原×力也、どちらが勝つと思いますか。

「力也選手は火力がある。その怖さはありますけど、3Rまで続くと関原選手が勝つんじゃないかと思うんですよね。関原選手が1Rを凌いで、2R以降はグラウンドでコントロールしたりとか」

――対戦相手として考えると、村元選手としてはどちらが来たほうが戦いやすいでしょうか。

「関原選手は一度対戦しているので、イメージはつきやすいです(※昨年5月に村元が判定勝ち)。力也選手は対戦経験がないけど、破壊力があって……パンチもテイクダウンディフェンスも強い。ただ、本田戦では1Rの後半にバックを獲られて、あっさりRNCを極められたじゃないですか。あれでは僕や関原の寝技は凌げないと思うんです。もちろん力也選手からバックを奪えたら、という話ではありますけどね」

もっと走り抜けるような形のテイクダウンであれば、相手はがっぷりと組むことができない

ここまでは2026年1月に行わったインタビューの内容だ。続いて4月に入り、改めて村元に挑戦者決定戦の感想と防衛戦への意気込みを訊いた。

――まずは3月の挑戦者決定戦についてですが、良い意味で予想が外れましたね。

「あぁ、そうですね。2Rに関原選手がRNCの体勢になったじゃないですか。これは力也選手の負けパターンだな、と思ったんですよ。でも気持ちが切れずにエスケープした。これまでの力也選手とは違うな、って感じました」

――「良い意味で」というのは、まさに力也選手の成長が感じられる勝利でした。関原選手のテイクダウンに対し、ただガブるだけでなくハーフネルソンからネッククランクで固めてコントロールする。この形は予想を覆す、新たな力也選手の強さだったと思います。

「あのネッククランクは厄介ですね。あれだけの時間、固められると結構しんどいですよ。関原選手が柔らかいからか極められることはなかったけど、肩とか硬かったら極まっちゃうんじゃないですか」

――あくまで想像の範囲ですが、村元戦を想定した試合のつくり方もあったのかなと思いました。『テイクダウンに来ると固めちゃうよ』と、中継の解説席に座っている村元選手へ見せつけるかのごとく。

「アハハハ。でも『僕が相手だと、そうはいかないよ』っていうところを見せますよ。

関原選手は低い体勢でテイクダウンに入っていましたよね。もっと走り抜けるような形であれば――僕のテイクダウンは、そういう形なので。すると相手はがっぷりと組むことができない。逆にテイクダウンに入って少しでも動きが止まったら、ガブられてしまう」

――そのためには村元選手は、いつもよりステップワークで前後左右に動いてから入らないといけない。

「……しんどい試合になることは覚悟の上で練習しています(笑)」

――会場は力也選手の応援団の声援も凄いと思います。関東で試合をする場合、村元選手の中で敵地という意識はありますか。

「いや、敵地だという感覚はないですね。いつも名古屋からスポンサーさんも含めてジムの会員さんがほぼ全員、応援に来てくれていますから。一緒にご家族も連れてきてくれるぐらいで。RIZIN沖縄大会に出た時も、みんな来てくれていたんです」

――沖縄まで!

「応援でもあるし、移動も含めてイベントとして楽しんでくれているような感じですね。本当にありがたいです」

――力也選手との防衛戦は、ベルトを獲得したKENTA戦とは全く異なる無いようになるでしょうか。

「前回はKO勝ちしましたけど、だからといってKOだけを狙いに行くわけじゃないです。あの右は自然に出るものであって――動き続けて、相手を焦らせたいですね。しっかりと僕のMMAをぶつけます」

――なるほど。当日はズラッとタイトルマッチが並んでいます。その中で村元選手はどのような試合を見せたいですか。

「タイトルマッチのメンバーを見ると、僕が一番ベテランになっているような感じですね。キャリアが上なのは大原樹理さん、あと牛久絢太郎選手は年齢が僕の一つ下というぐらいで」

――ストロー級タイトルマッチは王者の杉山空選手が21歳、挑戦する知名昴海選手は19歳です。

「アハハハ、若い選手ばかりですね。そんななかで僕はDEEPに出始めてから長いし、自分が良い仕事しないといけないと思っていますよ。ここでベルトを守って、大晦日にはRIZINでDEEP王者の強さを見せたいです。よろしくお願いします!」

■DEEP131 対戦カード

<DEEPフェザー級暫定王座決定戦/5分3R>
牛久絢太郎(日本)
水野新太(日本)

<DEEPライト級タイトルマッチ/5分3R>
[暫定王者] 大原樹理(日本)
[挑戦者] 倉本大悟(日本)

<DEEPバンタム級暫定王座決定戦/5分3R>
平松翔(日本)
鹿志村仁之介(日本)

<DEEPフライ級タイトルマッチ/5分3R>
[王者] 村元友太郎(日本)
[挑戦者] 力也(日本)

<DEEPストロー級タイトルマッチ/5分3R>
[王者] 杉山空(日本)
[挑戦者] 知名昴海(日本)

<ウェルター級/5分3R>
阿部大治(日本)
角野晃平(日本)

<59キロ契約/5分3R>
KENTA(日本)
関原翔(日本)

<フェザー級/5分3R>
高橋遼伍(日本)
三井俊希(日本)

<バンタム級/5分3R>
瀧澤謙太(日本)
雅駿介(日本)

<フェザー級/5分3R>
中村大介(日本)
狩野優(日本)

<メガトン級/5分3R>
赤沢幸典(日本)
金田一孝介(日本)

<ライト級/5分3R>
泉武志(日本)
山本颯志(日本)

<バンタム級/5分3R>
窪田泰斗(日本)
小崎連(日本)

<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
タンク内藤(日本)

<バンタム級/5分2R>
諏訪部哲平(日本)
石坂空志(日本)

<フェザー級/5分2R>
杉野亜蓮(日本)
ダイヤ(日本)

<水野竜也引退エキシビションマッチ/2分2R>
水野竜也(日本)
シビサイ頌真(日本)、上田幹雄(日本)

<アマチュア フライ級/3分2R>
今野連弥(日本)
武井大将(日本)

<アマチュア フライ級/3分2R>
ショウエイ(日本)
矢代光(日本)

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