【Lemino Shooto06】台湾から修斗に。リン・フーシュン「10年間、この日のために準備してきました」
【写真】今年で29歳になったリン・フーシュン。プロ戦績は3勝1敗。限られたチャンスのなかで、強さを追求してきた (C)MMAPLANET
6月1日(月)、東京都文京区の後楽園ホールでLemino Shooto06が開催される。修斗世界王者が初めてLemino修斗初参戦を果たす――ライト級王者エフェヴィガ雄志×ローウェン・タイナネスがメイン――の同大会で、台湾からリン・フーシュンが来日し、中島陸と対戦する。
Text by Manabu Takashima
アマチュアMMAまで整備されながら、プロMMAが経済的にもなかなか根付かない台湾。同国で指導者、大会運営、競技運営とMMAの普及に努めてきたケンプ・チャン率いるi-Fighting所属のリン・フーシュンは10戦以上のアマキャリアを積み、プロデビュー後は台湾、香港、中国本土で戦ってきた。
待望の来日を直前に控えたリン・フーシュンに、そのMMA人生を振り替えてもらった。
――リン選手、Lemino修斗でのファイトまで10日程になってきました(※取材は23日に行われた)。今の気持ちを教えてください。
「凄く楽しみです。ワクワクしています」
――昨年の3月にリン選手の所属するi-Fightingでトレーニングを取材させてもらった時、台湾のMMAファイター達は凄く努力をし、筋も良いのに国内でプロMMAの市場がないことを知りました。その台湾でリン選手は、なぜMMAファイターを目指したのでしょうか。
「15歳の時にアメコミのDCコミック、グリーンアローを読んで、僕も彼のように強い人間になりたいと思いました。そして格闘技を習うと、強くなれるんじゃないかと」
――アーチェリーや弓道でなく、弓矢を持たない格闘技でグリーンアローに近づこうと(笑)。
「グリーンアローは確かに弓矢を使っているけど、その動きやテクニックはコンバットスポーツから来ているモノで。ちょっと距離を置いて戦うのはカンフーのようでもあり、打撃を凄く使っていて複数のマーシャルアーツの動きを採り入れているように見えました」
――なるほどです。MMA以前に他の格闘技の経験をあったのですか。
「スーパーヒーローのように強くなりたいと思った時、最初にムエタイを習いました。それから柔術ですね。この2つのスタイルを学び、数年してからMMAに転じました」
――最初からi-Fightingで練習を?
「最初は違うジムで練習していましたが、試合に出ているとi-Fightingの選手と顔を合わせることが多かったです。i-Fightingの選手達は強くて技術力もあるし、ケンプ・チャン・コーチは指導力もある。とてもウェルラウンディットなスタイルのジムだったから、次のステップに進むためにも練習場所を変えようと思いました。それが7年ぐらい前の話です」
――プロMMAがほぼ行われていない台湾にあって、何を目標に練習をしていたのでしょうか。
「最初の頃は、本当にただ楽しくて練習を続けていました。とにかく、ワーキングアウトすることが楽しかったです。そのままアマチュアでキャリアを積み(※11勝2敗)、プロになると決めた時に仕事を辞めました。
ハイレベルのMMAファイターになるために、トレーニング中心の生活をし、指導で生活の糧を得るようになりました。それ以来、仕事はキックボクシングとMMAの指導です」
――i-Fightingで指導を?
「ここでもやっていますし、他のジムでもしています。ケンプ・コーチは『一つの場所の指導で、稼ぐには限界がある』と言って、僕らが収入を得るためだったら、他のジムでも指導をすることを認めてくれています」
――プロになる時、どのような試合機会を得てキャリアを積んでいこうと考えていたのですか。
「正直、そこまで深く考えていなかったです。とにかく試合の機会があれば戦って勝つこと。そうするしかないと思っていました。今も台湾にはプロMMAファイターの数が限られています。海外から選手を呼ぶほど、大会のバジェッドも十分でないので、国内の選手同士のカードが組まれます。ただジム同士の交流も盛んなので、既に練習をしたことがある選手が相手になることも多いです。
それもあって台湾ではプロ大会も、プロの試合も少ないままなんです。ただ僕の場合は、ケンプ・コーチが香港や中国の大会で戦えるよう動いてくれました。少しでも上の舞台で戦えるよう日々、努力をして、試合で結果を残していきたいです」
――ケンプ・チャン・コーチはONEでレフェリーをしていますが、ONE FF等に送り込むことは難しかったのでしょうか。
「コーチからONEで戦うかどうかという話は、一度もされたことはないです。『戦いたいか?』と意志確認をされたことも一度としてないです。でも今の自分はスキルアップし、ファイターとして大きな舞台で戦うために力をつける時期だと思っています。そのために自分も中堅大会で、中堅ファイターと戦ってキャリアを積み上げたいと考えていました」
ケンプ・チャン 実は2年ほど前にフーシュンもそうだし、他のファイターのプレゼンテーションをONEにしたことがあったんだよ。でも、戦績が少なすぎると言う返答だった。今のフーシュンならONEでもやっていけるはずだ。ONEのMMAは下降気味なのは否めないし、フーシュンが力をつけてきたからね。
――そんななかLemino修斗からオファーがありました。
「修斗から声が懸かり、日本で戦えるなんて夢のようです。今回の試合は修斗で戦う第一歩になります。このまま、修斗でキャリアを積んでいけるようベストを尽くします。そして少しでも長く修斗で戦い、将来的には自分が指導している選手たちが、修斗で戦えるような環境を整えていきたいです」
――MMAファイターとして、日本のファンにアピールしたいところはどこでしょうか。
「僕の強みはグラウンドゲーム、そしてレスリングです。でも、優秀なキックボクサーと打撃の練習に力を入れてきたので、今はウェルランディット……どの局面でも戦えるようになっているはずです。そして、良くなり続けていると思っています」
――では対戦相手となる驚異の18歳、中島選手の印象は?
「中島選手のような強いファイターと戦えて、凄く嬉しいです。ランカーですし、彼に勝てば自分もランク入りできます。何より、自分の成長をこの試合で確認できると思っています。日本の団体で、自分のポジションを確立できれば最高です。
彼はバンタム級トーナメントに出場中ですし、ここで自分が勝ち、その枠が回ってくるなら優勝を目指したいです。そういう状況になれば良いですね。タフな試合になることは分かっています。でも準備はできています」
――では最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
「修斗のファンのみなさん、こんにちは。私はリン・フーシュンと申します。台湾から来ました、選手です。6月1日、えっと、俺のパンチは絶対に相手をKOしよう。ありがとうございます」
――えっ、そんなに日本語が話せるのですか……。日本語でインタビューできたではないですか(※インタビューは英語⇔台湾語で行われていた)。
「少し話せます」
――少しというレベルではないです(笑)。なぜ、日本語が話せるのですか。
「僕は高校が日本語科です。でも、高校の時から格闘技を始める。だから、全然勉強しなかった(笑)」
――いやぁ、日本に行ってもコミュニケーションに困ることはなさそうですね。
「日本には3度ぐらい行ったことがあります」
――中島選手との試合、ますます楽しみになってきました。
「ありがとございます。(台湾語になり)10年間、この日のために準備してきました。全力で戦います」
■視聴方法(予定)
6月1日(月)
午後6時~ Lemino06
■Lemino修斗06対戦カード
<ライト級/5分3R>
エフェヴィガ雄志(日本)
ローウェン・タイナネス(米国)
<フェザー級/5分3R>
飯野雄斗(日本)
石原夜叉坊(日本)
<バンタム級/5分3R>
中島陸(日本)
リン・フーシュン(台湾)
<バンタム級/5分3R>
須藤拓真(日本)
ジョー・バード(米国)
<フライ級/5分3R>
杉本静弥(日本)
岡田嵐士(豪州)
<バンタム級/5分2R>
榎本明(日本)
竹見隆史郎(日本)
<女子スーパーアトム級/5分2R>
安田kong詠美(日本)
ALU(日本)
<フェザー級/5分2R>
翔べ!ゆーすけ!(日本)
有馬鉄馬(日本)
<キッズ修斗42キロ契約/3分1R>
稲場豪健(日本)
佐久間丈(日本)




















