【Lemino Shooto POUNDOUT】T準決勝、齋藤奨司戦へ。中島陸「平良選手に憧れとったらアカンので」
【写真】無敗の選手からしか聞かれない言葉というモノは、絶対にあると思います (C)MMAPLANET
2日(日)、千葉市のTKPガーデンシティ千葉にて開催されるLemino Shooto POUNDOUT。POUND OUTが修斗公式戦として行わることになった同大会で、サバイバートーナメント2026準決勝=齋藤奨司×中島陸が実施される。
Text by Manabu Takashima
前修斗世界バンタム級に対する中島は、2007年6月16日生まれで19歳になったばかり。昨年の新人王トーナメントで圧倒的な力を見せた中島は、同トーナメント出場と大抜擢を受けたが初戦は対戦相手の計量失敗&試合拒否で不戦勝に。
その後、中島は試合間隔を空けたくない理由で6月に初の国際戦に臨み、一本勝ちを収めた。齋藤戦に向けて「一本勝ちできる」と無垢な勢いで話す中島の自信の裏には、キッズ~ジュニアから修斗=MMAを戦ってきた――自らの経験への信頼があった。
通常体重が76キロなので減量は15キロです
――この春から大学生になった中島選手ですが、この時期の試合は前期テストと重なるようなことは?
「僕が通っている大学は、前期テストはないんですよ」
――そうなのですか。高校生の時は朝から夕方まで、毎日のように決まった時間帯を学校で過ごす必要があったかと思いますが、大学生になると履修具合で1日毎に生活リズムも変わるかと思います。その辺り、練習との兼ね合いはどうなっていますか。
「家のすぐ近くにある大学に通っているので、高校の時より自由になっていますね。ジムの練習は夜からで大学が終わるとランニングとかもできるので、より充実しています。家の近くに垂水健康公園っていう、めちゃくちゃデカい公園があって。1週2キロのランニングコースとかあって、陸上の選手とかも走っているところがあります。そこを走ったり、僕が住んでいるのは山を削ってできた街なので、坂が多くて。坂道ダッシュや、山を登ったりしています」
――ゴンズジムは三宮と元町の間にあり、歓楽街といえば歓楽街のなかですし、ジムの周りでラントレはできないですよね(笑)。垂水健康公園と山を削ってできた街、どのあたりなのか私も神戸出身なので想像がつきますが、自宅からジムは地下鉄で通っているのですか。
「地下鉄だったり、たまに父に車で送ってもらうこともあります。駅も家から5分ぐらいで、地下鉄に乗っている時間も25分ぐらいです」
――そんなに近いのですね。
「ハイ。だから大学生になってから、練習量は増えています。ジムが始まるまでは、高校のときにできなかったトレーニングもできるようになったので」
――昼にプロ練習をするようなことは、今も行っていないのですね。
「そうですね。プロ練というか、夜の練習も一般の人もいる練習で。7時半から技の練習をして、9時からスパーという感じです。でも般会員の人達も全然、強いんで。ジムでの練習はゴンズジムだけですね」
――他のジムの選手との練習は、出稽古の選手とするぐらいでしょうか。
「ハイ。修斗ジム神戸のダイキ・ライトイヤー選手、三浦颯太君、こないだ(※7月13日、Lemino修斗07で)玉城悠選手に勝った僕の一つ下の選手ですね。あとはTKスポーツジム(直心会)のTOMA選手とかよく来てくれます。高校の時より、格闘技の練習に集中できています」
――来週の日曜日に試合で、今はもう減量に集中という感じですか(※取材は27日に行われた)。
「練習量は落としていますけど、木曜日までは続けます。そこまでは、まだまだ動いていたいので。今はまだ減量だけという感じにはしていないです」
――減量幅は何キロぐらいですか。
「僕、通常体重が76キロなので減量は15キロですね。水抜きは5キロぐらいやっていたのですが、さすがに良くないと思って今は3キロほどにしています」
――15キロも!! 中島選手はバンタム級としては、長身の部類だと思います。
「178センチあります」
――なるほどです。キッズ修斗から試合に出ていましたが、その頃に減量などはしていたのでしょうか。キッズやジュニアの時に減量をしていると、身長もそれほど伸びないような印象がありまして。
「減量は全然していなかったです。今キッズの指導もしていますけど、子供たちにはご飯をたくさん食べるよう話していますし。減量するより、体が大きくなれば上の階級で試合に出れば良いので。減量はほぼさせていないです」
――ただし、今は15キロ体重を落とすと……。そのようにハードな減量をしながら、2月のトーナメント1回戦はエリー・ワイズが減量失敗。そして罰金は構わない、でも減点スタートはフェアじゃないと試合を拒否しました。
「あの時は最悪でした……。めちゃくちゃ覚悟を決めて、準備をしていたので。今はもう考えないようにしていますけど、あの時は凄く悔しかったです」
――減点スタートは、米国MMAにはないレギュレーションです。日本は当然のように行われている、減量オーバーで勝ってもNCというのも。ワイズの判断はどのように思っていますか。
「こういう人もいるんや。やっぱり、外国の人やなって。今となっては良くも悪くのプラスに捉えています。ただ、あの時は『やってくれよ』って複雑な想いでした」
――減点スタートでなくても良いから、戦いたいという気持ちは?
「全然、ありました。本当にそれで戦っても良いという感じで。とにかく試合がしたかったです。やっぱり打撃の強い外国人選手と戦っておきたかったです」
――そのために積んできたこともあったかと思います。
「ハイ。言うたら超絶ストライカーで、フィジカルも絶対に強い。でも自分の打撃を見せてテイクダウン、キープして極めにいくというのをずっと考えていました。試合はできなかったけど、そのために積んできた練習は自分のためになったと思っています」
――6月にリン・フーシュンと初の国際戦を戦いました。トーナメント期間中でしたが、非トーナメント戦を望んだのは?
「試合期間を空けたくて、北川先生と僕で松根さんと岡田さんにお願いした形です。海外の選手と戦っておきたいという気持ちもあったので」
――ただ勝敗もそうだし、ケガのリスクもありました。
「『これ、無傷で勝ったろうかい』って思っていて。そうやって勝てることもアピールしたかったです」
――あの試合の3日前に同門の亮我選手がRoad to UFCで戦っており、北川会長もマカオへ。ファイトウィーク中、会長が不在だったことに不安はなかったですか。
「不安はなかったです。その前までに先生たちとしっかりと、仕上げていたので。先生からも『仕上がったな』と言ってもらって。だから最後の週は一般会員さんとのスパーや、ミットとかでやりこんでいました」
――ジムとしては亮我選手の敗北は、非常に悔しかったと思います。あの負けを目の当たりにして、何か期するものなどはありましたか。
「悔しかったです。でも、有本……亮我さんは、亮我さん。俺は俺と割り切っているので。試合の時は、しっかり集中できていました」
アマ修のルールで全然大丈夫。パウンドなんか、プロになったらナンボでも打てるので
――あの試合は19歳になる直前でした。なぜ、そこまで落ち着き払うことができるのでしょうか。
「なんで、でしょうね……。やっぱりキッズの時からやってきた経験とかもあるんかなって。多分、そこでの経験が一番デカいと思います」
――アマ修斗はパウンドが禁止されています。アマの間にパウンドの経験は必要だという意見、アマの間はケガのリスクを少なくして組み&寝技をしっかりと見つけるようになるべきという意見があります。キッズ、ジュニアからアマ修斗を戦ってきた中島選手は実体験として、その辺りをどのように考えていますか。
「アマチュア修斗をやってきたことには、利があると思っていて。ただ、アマ修を戦っていた時にパウンドを打ちそうになったことはあります(苦笑)。だから、この位置にいたら殴ることができる。逆に、ここやと殴られているというのは感覚で分かります。アマ修ではパウンドを使うことはできないけど、パウンドを打てる・打たれてしまっているという感覚を掴むことはできます。
どこがアカンかとか修正できるので、僕はアマ修のルールで全然大丈夫だと思っています。パウンドなんか、プロになったらナンボでも打てるので。パウンドがないから、『ここで打たれへんかったら、極めることができる』という極めの感覚も養えたし。
それにずっと下におったら負けになるっていうのも、アマ修の時から思ってきていたことです。打撃も『手数が少ない、相手にポイントが入っているわ』ということは考えていたし。トーナメント戦なんて、誰と戦うか分からくて。それで1日に何試合もするから、絶対に良い経験になっています」
フィニッシュできる自信も、めちゃくちゃあります
――そのようなアマチュア修斗育ちの中島選手と齋藤奨司選手とのトーナメント準決勝、過去最強の対戦相手になるかと思います。プロ3年目で、元世界チャンピオンと相対します。
「元チャンピオンとしてリスペクトは絶対にあります。同時に僕自身、楽しめる試合になると思っています。齋藤選手もそうやったら、戦っている当人が楽しめる試合なんで、見てくれている人にも楽しんでもらえる試合になると思います。
一本、フィニッシュを狙います。フィニッシュできる自信も、めちゃくちゃあります」
――MMAは戦いながら、強くなる格闘技ではあるかと思います。ただ、元々強い選手もいるはずで。中島選手がこれまで通りの試合を齋藤選手にできるようであれば、もう世界に挑む力があるのではないかと。
「齋藤選手に勝つ力は全然あります。キッズやジュニアで経験してきたことを踏まえても、僕には勝つ力があると思っています。MMAをずっとやってきた土台があるので。齋藤選手は打撃オンリーでなく、組みへの防御力は凄く高いです。でも僕は打撃もテイクダウンも、寝技も全部繋がっていて分断されることがない。
6月の試合を終えてから、打撃のスキルも上がってきて。自分で言うのも気持ち悪いですけど、ホンマに流れるように打撃からテイクダウンに入れます。そのテイクダウンもしっかりと倒すことができるから、寝技へのセットアップができます。そこはメチャクチャ仕上がっていて、完璧な感じです。くどいようやけどキッズとジュニアでやってきた僕のグラップリング、極める力の方が全然上やと思っています」
――既に野瀬翔平選手が決勝進出を決めています。野瀬選手は齋藤選手とは真逆のグラップリングから、打撃の穴を埋めてきた選手です。
「最初は外国人選手が予定されていて、次が齋藤選手。そして、野瀬選手。このトーナメントは、本当に僕を成長させてくれるトーナメントやと感じています。それに齋藤選手は修斗の元世界チャンピオンで、野瀬選手はRoad to UFCで世界を知っているじゃないですか。ホンマに経験値が上がる、良い相手やと思っています」
――その先には修斗世界バンタム級チャンピオン永井奏多選手が控えています。2歳上の世界王者は、空手の経験があるとはいえ中学3年生の時からMMAを始めた、ウェルラウンダーです。現状、永井チャンピオンと自身の間に力の差はあると考えていますか。
「勝てる自信は全然あります。絶対に寝技で優っていて、打撃も拮抗するぐらいかと思っているので。ただ精度とかは、僕の方が全然上なんで『俺、勝てるわ』と普通に思っています」
――押忍。では中島選手にとって、修斗世界王者からUFCでトッププロスペクトとなった平良達郎選手はどのような存在なのでしょうか。同じシューターから世界の頂点を目指すという点で、憧れの対象でしょうか。
「そうですね、最高のファイターやと思います。ただ憧れは感じていないです。言うたら、同じ経験をしてきて上に立った人やと思っているけど、俺もあそこまで行くんやから平良選手に憧れとったらアカンので」
――その言葉に信憑性を持たせるためにも、次の試合は大切です。改めて意気込みを聞かせていただけますか。
「何回も言いますけど、キッズ、ジュニア、アマ修、プロ修斗とやってきて……おこがましいけど、場数を踏んできているので、負けるとか全然なくて。勝つ気持ちしかなくやって来ました。齋藤選手も覚悟を決めてくると思いますけど、僕の方が全然覚悟はデカい。日本では絶対に終わらないので、しっかりと勝って、何でもできる格闘家・中島陸を見てもらいたいですね」
■視聴方法(予定)
8月2日(日)
午後4時~ Lemino
■Lemino Shooto POUNDOUT 対戦カード
<バンタム級サバイバーTリバイバル2026準決勝/5分3R>
齋藤奨司(日本)
中島陸(日本)
<フライ級/5分3R>
山内渉(日本)
JJ・ジョーンズ(英国)
<フェザー級/5分3R>
石橋佳太(日本)
内藤大尊(日本)
<バンタム級/5分3R>
徳弘拓馬(日本)
新井拓巳(日本)
<ライト級/5分3R>
岩倉優輝(日本)
マックス・ザ・ボディ(カメルーン)
<フェザー級/5分2R>
ヨシ・イノウエ(日本)
塚本竜馬(日本)
<ストロー級/5分2R>
平良龍一(日本)
小松葵羅(日本)
<バンタム級/5分2R>
佐々木健吾(日本)
竹見隆史郎(日本)
<フライ級/5分2R>
椎名渉(日本)
知輝(日本)
<チャレンジマッチ フェザー級/5分2R>
立川フミヤ(日本)
ジャスティン・ケイジ(日本)
<チャレンジマッチ バンタム級/5分2R>
今井大暢(日本)
北出達也(日本)
<チャレンジマッチ ライト級/5分2R>
佐藤蓮(日本)
向井陽太(日本)
<キッズ修斗 48キロ契約/3分1R>
松村優志(日本)
石川心之助(日本)





















