【SUPER RIZIN05】地元大阪で戦うRENA、クジュティナ戦の選択は「この選手に勝てば文句はないでしょ」
【写真】梅田地下街ホワイティうめだ「うめだエンタメウォールアベニュー」に貼られている今大会の巨大ポスター(C)SHOOTBOXING
10日(木)、大阪市西区の京セラドーム大阪で開催される超RIZIN05でRENAがナターシャ・クジュティナと対戦する。
Text by Shojiro Kameike
2015年大晦日RIZIN01の第1試合——初のMMA戦で跳びつき腕十字で勝利し、周囲を驚かせた10年後、RENAが再び大晦日を盛り上げた。RIZIN女子スーパーアトム級王座に挑み、絶対王者の伊澤星花からダウンを奪ったのだ。
結果は黒星でRIZINのベルトを巻くことはできなかったものの、そのRENAが約8カ月振りの復帰戦に臨む。伊澤はベルトを返上し、空位となった王座の決定戦が大晦日のバンテリンドームナゴヤで行われる。その王座決定戦の出場者を決める「見えないトーナメント」として、地元・大阪でロシアのクジュティナと戦うことに。
「キャリアの終盤に差し掛かった」と言うRENA。しかし優しい引退ロードを歩むつもりはない。「どう燃え尽きることができるのか。どんな相手に勝つことができるのか」と、今回の相手にクジュティナを選んだ理由と、大阪~名古屋のドーム決戦と2027年について語ってくれた。
「見えないトーナメント」だから、というのは関係なく今は本当に、燃える相手と戦いたい。その気持ちが勝った
――5日後に京セラドーム大阪で、ナターシャ・クジュティナと対戦します(※取材は9月5日に行われた)。今の気持ちを教えてください。
「大阪で試合をするのが久々で――京セラドーム大阪は実家から近いですし、純粋に楽しみです」
――やはり地元の大阪で戦うとなれば、テンションは上がりますか。
「そうですね。神戸大会の時も上がっていましたけど、大阪は完全に地元なのでより気持ちが上がります。今回もいろんなPRで大阪に行かせてもらうと、梅田の通路のところに大きなポスターが貼られているし、私は映っていないけど道頓堀の大きなスクリーンで宣伝されていて」
――今回、RIZIN女子スーパーアトム級「見えないトーナメント」では、RENA選手自らクジュティナを対戦相手に選んだとのことでした。ここでクジュティナを選んだ理由は何だったのでしょうか。
「う~ん、想像がつかない相手というか。このタイミングでないとオリンピアンと関わる機会もないでしょうし。単純に『見えないトーナメント』出場者を見渡したかぎり、対戦したい相手はクジュティナ選手しかいなかったので、一択でした」
――「見えないトーナメント」出場者の中でもクジュティナは……平たく言えば、最も厄介な相手だと思います。実績的にも、ファイトスタイル的にも。
「私としてはそんなに深く考えて選んだわけじゃないけど、『この選手に勝てば文句はないでしょ』と思っていて」
――そうなのですか。これが通常のワンマッチであれば、話は別かと思います。しかし今回は、結果はもちろん内容も考慮されて大晦日の王座決定戦に出場する選手が決まる「見えないトーナメント」です。そうなると、クジュティナは最も選びたくない相手ではないか、と。
「そうかもしれないですね。周りからも『なぜクジュティナを選ぶ!?』という声はありました。でもキャリアが終盤に差し掛かっているなかで、戦いたい相手を選んだほうは自分としても燃えますから」
――言われてみれば「見えないトーナメント」出場選手の中で、これまで絡んだことがないのは……。
「須田萌里さんとイ・イェジ選手ぐらいですかね。NOELはずっとAACCで練習していたし、大島沙緒里は今も一緒に練習していて。パク・シウ選手とケイト・ロータス選手は試合したことがあるので。『見えないトーナメント』だから、というのは関係なく今は本当に、燃える相手と戦いたい。その気持ちが勝った感じです」
あれだけ爪痕を残したら、辞めるわけにはいかなくなりました。他の勝った試合より反響があって
――次の試合は昨年大晦日のタイトルマッチで敗れて以来の再起戦となります。タイトルマッチは初回に王者の伊澤選手からダウンを奪いながらも、2Rにギロチンで一本負け。この試合内容と結果を、どのように受け止めていますか。
「選択をミスしましたね。グラウンドで腕十字に入られた時、相手のセットが速かったので、このまま殴り続けるのは……と思いました。それと相手が背中を着けたままの状態の時に足を蹴ったら、結構効いていたんですよ。『もう少し蹴っておこうかな』と思ったけど、立たせて何発か殴っていればストップもあり得たかな、とは思います。でもまぁ、それは『たられば』ですから。本当に、一歩及ばずという試合でした。
『RENAは勝てない』という雰囲気もあったけど、RIZIN女子スーパーアトム級の流れでいえば、私しか(伊澤に)勝てないという状況でもあったと思います。そんななかで爪痕を残すことはできたものの、試合ではダウンを奪った時にホッとしちゃって、攻めきることができませんでした。勝負の中で、まだ決着していないのにホッとしていたらダメですね」
――……伊澤選手からダウンを奪った際、一瞬ですが右手を上げていました。あれはガッツポーズだったのですか。
「あれ、クセなんですよ(苦笑)」
――シュートボクシングの試合であればダウンカウントが入る。しかしMMAはダウンを奪ってからまだ試合が続くというルール上の違いがあります。MMAの試合でありながら、あの状況でガッツポーズを出してしまったことに、ホッとした気持ちが表れていたように思います。
「まぁ、うん……何を言っても『たられば』になってしまいますからね。ただ、最初はあの試合で最後にする気持ちもあったんですよ。でもあれだけ爪痕を残したら、辞めるわけにはいかなくなりました。他の勝った試合より反響があって」
――伊澤選手からダウンを奪ったことで、周囲から今後への期待が高まったのですね。
「応援してくださっている方からも、たくさん連絡を頂いたんです。だから、このまま辞めるというのはできないと思いました」
――まだ格闘技を続けることを選択したあと、今回のような再びタイトルマッチにつながる試合が組まれたことは、モチベーションにも繋がりましたか。
「タイトルマッチに関しては正直、そこまでではないんですよね。ベルトって、この試合に勝った先にあるものじゃないですか。今はこの試合だけ、まず一戦一戦考えていくことしかないです。たとえばここで大きな怪我をしたらアウトですから。怪我のために2年休んで、そこから復帰できるかといえば……。
だから一戦一戦を大事に戦って、どう燃え尽きることができるのか。どんな相手に勝つことができるのか、という部分が勝負になってくると思っています。その先にタイトルマッチがあれば、その時はベルトを逃がしません」
――「どう燃え尽きることができるのか。どんな相手に勝つことができるのか」と、毎日考えているのでしょうか。
「ふとした瞬間、ですね」
――ふとした瞬間であっても、ファイターとして辞めることを考えながら強くなり続ける、というのは両立できるものなのですか。
「それは『どう強くなりたいか』で違ってくるんじゃないですか。引退してもずっと練習して強くなっていきたいのか、とか『強くなりたい』という気持ちの内容は人それぞれで。私の場合は、もうキャリアの終盤だとしても、戦うかぎりは勝ちたい。勝つために強くなり続けたいと思っています」
――そう考えているからこそ、対戦相手がクジュティナ一択だったことは理解できました。
「そうでしょ?(笑)」
クジュティナ選手の場合は固め続けるだけじゃなく、極めに来ますからね。その瞬間にチャンスはある
――では以前よりも今、強くなっているのはどの部分ですか。
「去年の10月ぐらいからMe,WeさんでMMAの練習を始めて、次が2戦目になります。やっと練習環境にも体が慣れてきました。練習量も増えたし、その効果を試合でどこまで出せるのかは分からないけど、いろいろ試したいですね」
――なるほど。次のクジュティナ戦は、RENA選手と近しい浜崎朱加選手と対戦していることで、いろいろと分かった部分もあるかと思います。クジュティナが組んでくる瞬間に頭を下げてくるというのは、戦う相手からすれば非常にやりづらいのではないですか。
「その分やりやすい面はありますよ。まだ打撃には穴があるし、その点は練習しています。もちろん組まれて倒されたら、オリンピアンでもあるし、軽量級の男子選手でもなかなか返すことはできないと思うんですよ。ただ、クジュティナ選手の場合は固め続けるだけじゃなく、極めに来ますからね。その瞬間にチャンスはあると考えています」
――やはり重要なのは、いかに押し込まれないか。
「次の試合はリングじゃないですか。やってみないと分からない部分は多いけど、自分にとってはケージよりもリングのほうが安心感はあります。反対にクジュティナ選手はリングで試合をするのが初めてでしょうし」
――ちなみに、すでに「見えないトーナメント」は2試合が行われています。ここまでの2試合はどのように見えていますか。
「各々が力を発揮して、良い試合だったと思います。結果は予想通りといえば予想通りでしたね」
――ケイト・ロータス×NOELは10月の長崎大会に延期となりましたが、まずはRENA選手がタイトルマッチに出場するため、その2試合に負けない内容を見せる必要があります。
「この相手にこの勝ち方をしたら即決まりだよね、という試合をしなきゃいけないと思っています。何よりクジュティナ選手に全部をぶつけたい。会場も京セラドーム大阪だし、楽しみです。勝って年末もベルトを獲って2026年を締めくくりたいですね」
――京セラドーム大阪で勝ち、大晦日のバンテリンドーム ナゴヤでベルトを巻いたら……。
「来年、東京ドームで防衛戦ですよ(笑)。ドームツアーって良いなぁ。そのためにもまずは次の試合、頑張ります!」
■視聴方法(予定)
9月10日(木)
午後3時~ ABEMA、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!
■SUPER RIZIN05対戦カード
<RIZIN&PFLフェザー級選手権試合/5分3R>
[RIZIN王者]ラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルギス)
AJ・マッキーJr(米国)
<ライト級/5分3R>
朝倉未来(日本)
青木真也(日本)
<フェザー級/5分3R>
カルシャガ・ダウトベック(カザフスタン)
平本蓮(日本)
<ライト級/5分3R>
ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)
野村駿太(日本)
<フェザー級/5分3R>
斎藤裕(日本)
YA-MAN(日本)
<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
高木凌(日本)
<女子スーパーアトム級/5分3R>
RENA(日本)
ナターシャ・クジュティナ(ロシア)
<キック71キロ契約/3分3R>
ブラックパンサー・ベイノア(米国)
宇佐美秀メイソン(日本)















