この星の格闘技を追いかける

【HEAT58】Jセロウ若林と対戦、八戸在住のパンクラシスト上野惇平「相手の姓を聞いた時、嬉しかった」

【写真】このTシャツに込められた想いと今回の試合がリンクする!!(C)MMAPLANET

11日(土)、東京都港区のニューピアホールで開催されるHEAT58で、上野惇平がJセロウ若林と対戦する。
Text by Manabu Takashima

八戸在住のパンクラシストは、過去4年で6連敗中。それでも、パンクラス=中央で勝つことに意味を見出し、青森県下で定期的に大会が開かれているGFGへの出場歴はない。

中央で勝つことに絶対的な価値を持つ上野――だが、MMAよりも声に力が入る大切なモノがあった。トゥース!


――明後日、HEATでJセロウ若林選手と戦います。ギリギリのタイミングでインタビュー、申し訳ありません。今の体調はいかがですか。

「2024年8月以来の試合なので試合勘とか結構言われますけど、緊張もせず落ち着いている感じですね」

――上野選手はハイブリッドレスリング八戸所属ですが、パラエストラ八戸と同じジムで名称を使い分けているという理解で間違っていないでしょうか。

「その辺りは、あまり分からないことですよね(笑)。パラエストラ八戸の中に、パンクラス認可のハイブリッドレスリング八戸があります。私はずっとパンクラスで試合をさせてもらってきたので、所属はハイブリッドレスリング八戸にしています。パラエストラ八戸の前身、パレストラ陸奥の前にパンクラスから認可を受けていたというのがあるみたいです」

――パラエストラ八戸の西塚丈人代表がパンクラスに出た時は、パラエストラ八戸所属だったかと。本当に我々にはその辺りの事情が呑み込めなかったです(笑)。

「西塚がパラエストラ八戸を起ち上げたので、まぁ一緒にということで。一応、ハイブリッドレスリング八戸は違う代表を立てているのですが、練習場所も練習仲間も全て一緒です」

――そのハイブリッドレスリング八戸から、アマチュア・パンクラスを経てプロになった上野選手。だから、プロでも修斗には出ていないということなのでしょうか。

「そこも『なんで?』と言われることが多くて(笑)。私は2016年とか2017年にMMAの試合がしたくて、ジムに入門しました。当時から盛岡ではBRAVEというアマチュアの大会があって、キックもMMAも柔術も、それにグラップリングやキッズ空手も組まれています。今ではアマチュア・パンクラスの東北選手権やMMA甲子園の東北予選とか行われていますが、私がアマチュアの時はMMAでは相手がいなくて。アマチュア修斗も、階級に1人いるかいなかという状態でした。なので、もう関東に出ていくしかないと。

まぁ、あまり言えないのですが……出張があって、その前日に開かれた横浜ケージファイトに出ました(笑)。アマチュアの時はフェザー級で戦っていたのですが、1週間前に『人がいないから、ライト級でも構わないですか』と言われて。日にちは変えられないし、試合がしたいから出ました。

青森から出ている人間は、そもそも少なくて。横浜ケージファイトは2月か3月だったのですが、会場で『5月に札幌のBOUTでアマチュア・パンクラスもある』と教えてもらって、そこも試合がしたいから出ました。その時も『ライト級の選手の相手がいない』ということで、またライト級で戦って。勝つには勝ったのですが、フェザー級の試合が組まれていたんですよね(笑)」

――ナント(笑)。それに勧められても実際、八戸と札幌は近くないかと(苦笑)。

「ハハハハハハ。そうなんですけどね(苦笑)。そういう風にパンクラスと出会い、それからパンクラス・ゲートの試合が函館であった。また勝って、プロデビューをさせてもらうことになったんです。その時に東京で練習したいと思いました。せめて出稽古を増やしたかったですけど、現実はやはり簡単ではなかったです」

――地方在住で試合機会も限られている。そして、連敗中であっても本州最北のMMA大会、GFGに出るという選択はなかったですか。

「それは私のなかでは全くないんです。藤田(成保GFG)代表)には申し訳ないですけど、全くない。『出たい』と言えば出られると思いますし、そこで1度勝ってパンクラスへという意味合いの試合も組んでくれるはずです。

でも私は地方に住んでいるからこそ、中央で勝ちたい。中央の選手に勝つ方が、意味があると思っています。西塚もGFGを八戸で開こうとトライしているのですが、一切出る気はないです。一緒に練習している山田浩平、中村雄一の2人もGFGで勝って、パンクラスとDEEPで負けました。GFGで勝っても中央で勝っていない……。東北にいるからこそ、敵地に行って、誰も応援してくれないところで勝つ。田舎でやっていても、デキるというのを見せたい。だから逆にパンクラスで勝ってからだと、GFGで戦うという方法があるかもしれないです」

――GFGで国際戦を組むようなことがあれば上野選手、NEXUSでキャリアを積んでいる塩谷優斗選手も青森で戦うことがあるかもしれないですね。

「あぁ、そうですね。もっと勝って……自分のために誰かが呼ばれるというか、私がいるから誰かが来る。そういう状況になれば、こっちでも戦いたいと思うかもしれないです」

――そんな日が来るためにも、まずは勝利という状況でHEATに出場、Jセロウ若林選手と戦います。

「パンクラスで試合が組まれなくて、勝てていないからしょうがないことなのですが……。それでも東京でパラエストラ八王子、打撃のパーソナル、パラエストラ川崎で柔術と出稽古をしています。年末に行った時に、HEATがあると教えてもらって。東京開催だし、戦いたいと思いました。

ここで勝って、パンクラスに繋げたいですし。パンクラスの坂本さんからも『勝って来てね』と言われています。勝ってパンクラスに帰りたい。とにかく勝ち星が欲しいです。もう、どんな勝ち方でも良いです。技術よりメンタル、折れない気持ちで基本的にずっと生きているので……あのう全然、話が違うんですけど、私が今着ているTシャツはリトルトゥースって書いてあるんです」

――えっ? あっ、ハイ。

「お笑い芸人のオードリーのラジオ『オードリーのオールナイトニッポン』のリスナーのことなんです」

――ハイ。

「もう、本当に大好きで。で、今回の相手がJセロウ若林さんです。相手の姓を聞いた時、『若林? うわぁ』ってなったんですよ。なんか嬉しいって(笑)」

――一言良いですか?

「はい」

――下らねぇ(笑)。

「アハハハハハ」

――アハハハ。

「私、パンツにもリトルトゥースって小さく入れていて。パンクラスの会場でも、ちょこちょこ気付いてもらえるようになっていました。これは2024年の東京ドームライブのTシャツで。入場の時のTシャツは、2019年の武道館ライブ時のモノで、リトルトゥースと書かれたモノをずっと着ています」

――MMAの話よりも、ずっと声に張りが出ています。

「あぁ、アハハハハ」

――そこがモチベーションになるなら、リトルトゥースのTシャツを着て勝ち名乗りを受ける方が、アピールできますね。その想い、オードリーさんに届くことを願っています。

「いやぁ、届いてほしいなぁ」

■HEAT58 対戦カード

<HEATキック ウェルター級(65kg)王座決定戦/3分5R>
ポッシブルK(日本)
ジョ・サンヘ(韓国)

<HEAT MMAバンタム級王座決定戦/5分5R>
川北晏生(日本)
中桐涼輔(日本)

<HEATキック スーパーヘビー級選手権試合/3分5R>
[王者] イ・ホジェ(韓国)
[挑戦者] 木村太地(日本)

<キック 57.5キロ契約/3分3R>
清重真平(日本)
ROSVIN(日本)

<バンタム級/5分3R>
萩原悠人(日本)
千原右京(日本)

<バンタム級/5分3R>
上野惇平(日本)
Jセロウ若林(日本)

<キック 61.5キロ契約/3分3R>
石川龍之介(日本)
小柳俊和(日本)

<バンタム級/5分2R>
野村颯(日本)
宮島暖斗(日本)

PR
PR

関連記事

Movie