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【Black Combat Black Cup】ルキヤ、練習も試合も新天地へ「強くなったと思ってもらえる試合を」

【写真】リスタート。この日は獅庵anne代表がミットを持ってルキヤの動きを確認していた(C)SHOJIRO KAMEIKE

28日(土)韓国はオサンのBlack Agoraで開催されるBlack Combat「Black Cup:Brazil vs. Japan」にて、ルキヤがフィリッピ・ゲーノと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

昨年11月、南友之輔の持つGladiatorバンタム級王座に挑む直前、ルキヤが韓国Black Combatに出場するという情報が入ってきた。試合前のインタビューでもBlack Combatについて少し話をしたものの、その時点では未発表。結果、ルキヤが南に敗れた3週間後に国別対抗戦である今回のBlack Cup出場が正式発表された。

グラジから韓国へ戦いの場を移すと同時に、ルキヤの練習拠点は正道会館大河道場から、リバーサルジム大阪anneへと変わっている。DEEP、パンクラス、グラチャンそしてRIZINで戦ってきた獅庵が代表を務めるanneという新たな環境で、ルキヤはどのようにMMAに取り組んでいるのか。3月の渡韓直前、anneの選手練習に参加しているルキヤと、獅庵代表に話を聞いた。


彼の持っているポテンシャル――打撃やカウンターのセンスにプラスアルファで武器を身につける(獅庵)

今回のBlack Cup出場に向け、ルキヤの渡韓は3月20日——試合の1週間前から現地に入り、プロモーション撮影などに参加する。その渡韓前夜、anneの選手練習では獅庵代表とともに最終確認を行っているルキヤの姿があった。全体のウォーミングアップを終えたあと、まずは打撃からテイクダウンの打ち込み。その後、ルキヤは別メニューに。獅庵代表がミットを構えてステップワークと打撃のコンビネーション、カウンターを確認していた。

まずルキヤが練習拠点をanneに移した経緯、そしてルキヤの印象とフェリペ・ゲノ戦について獅庵に訊いた。

――まずはルキヤ選手がanneで練習することになった経緯から教えてください。

「僕自身、ルキヤの試合も見ていましたし、すごくセンスのある子やなと思っていました。ルキヤはもともと正道会館大河道場というところに行っていて、僕もその道場の先生のことも知っていました。そこから『ちょっと面倒を見てくれないか』とお願いされたことがキッカケです」

――anneに来る前はルキヤ選手について、どのような印象を持っていましたか。

「正直言うと、『勿体ない』と感じていました。才能もあるし、センスもある。スター性もある。全てを兼ね備えているけど、技術を知らない。『技術があれば、もっと上に行けるのに……』というのが正直な印象でしたね。

たとえば練習中に『右ワキを差せ!』と言っても、本人は『え、え、えっ……』となるような感じで。よくこれで今まで勝つことができたな、という感じで。だからこそ、しっかりと最低限の技術を身につけて、彼の良さを殺さず育てることができたら、すごい選手になるんじゃないかなと思っています」

――なるほど。anneで練習し始めたのは、いつからですか。

「2月後半から、ですね。だからウチで練習し始めて、今1カ月ちょっと。正式な所属になるのは4月1日からです」

――1カ月の練習で、寝技など特に次の試合に向けて強化してきたものはありますか。

「正直、寝技だけ言うと1カ月やったかたといって伸びるものではないです。彼の持っているポテンシャル――打撃やカウンターのセンスにプラスアルファで武器を身につける、という練習をやってきました。次の相手の試合映像を視て、相手に当たる攻撃とルキヤが持っているものを掛け合わせて仕込んできたつもりです」

――その成果はいかがですか。

「飲み込みが速いほうではないけど、感覚的に覚えてしまったら――僕が教えたことを超えて、自分の武器としてオリジナルのものを創ってきます。そのセンスは流石ですね。だから次の試合も、しっかりKOするんじゃないかと思っています」

組みには持って行かせないです。そのためにもステップは重要になります(ルキヤ)

続いて、練習を終えたルキヤに訊く。練習ではanneの選手たちから、弟のように声を掛けられていたルキヤ。その表情には笑顔が浮かび、現在の環境を楽しんでいるようにも見えた。

――先ほど獅庵代表から、anneで練習し始めて1カ月が経つと聞きました。anneの練習について、ここまでの感想を教えてください。

「シンドイです。でもディフェンスとか、いろいろ教えてもらえて『良いなぁ』って思います」

――どのような点が一番シンドイですか。

「スパーですね。練習に参加する人が皆強くて、ボコボコにされるからシンドイです(笑)」

――ただ、それは今までになかった経験では?

「はい。だからここに来て良かったと思っています」

――昨年11月は、南選手の持つGladiatorバンタム級王座に挑み、TKO負けを喫しました。

「相手のパンチをもらってから頭が真っ白になって、突っ込んでしまいましたね。結構、序盤から(苦笑)」

――すると試合展開は覚えていないですか。

「覚えていないですね……。ベルトを獲れなかったことは悔しいけど、良い経験になったと思います」

――Black Combat参戦の話は、南戦前のインタビューで聞いていました。ただ、その時はワンマッチ出場の可能性が出ていて。結果、国別対抗戦Black Cupのメンバーとなっています。

「(Black Cupは)Black Combatでも初めての形なんですよね? Black Combat自体は、出ることが決まってから、ちょくちょく映像を視ました。結構デカイ会場でやりますよね」

――ナンバーシリーズは、キャパが1万人以上のインスパイア・アリーナで開催されています。しかし次にルキヤ選手が出るのは、どちらかといえばスタジオ寄りの会場ですね。

「はい、小さいんですよ……。やっぱり大きな会場でやってみたいです」

――結果を出していけば、いずれはナンバーシリーズに辿り着くでしょう。そのための第一歩となる次戦、相手のフィリッピ・ゲーノについて印象を教えてください。

「映像は視ました。……勝てます。動画を視ただけですけど」

――なぜ「勝てます」だけボソッと言うのですか。

「……、先生に怒られるんですよ(笑)」

――アハハハ。練習中にも散々注意されていましたが、インタビューではバシッと言ってください。とはいえ獅庵代表とルキヤ選手の笑顔を見ると、練習し始めて1カ月でもすでに信頼関係が築かれていることは理解できます。

「押忍! 先生は面白くて、でも練習の時はしっかり注意してくれるし、ちゃんとメリハリがしてはる人やなって思います。すごい人です」

――今日の練習ではステップワークについて、獅庵代表は「ルキヤステップ」と呼びながらステップの使い方を注意していました。

「まだまだですけど、前よりもガードとかディフェンスの意識は、ちょっと上がってきましたね」

――懸念点であった組みは?

「相手は柔術の紫帯か茶帯みたいで、組みには持って行かせないです。そのためにもステップは重要になると思っています」

――なるほど。では最後に次戦、そしてBlack Combatでの戦いに向けて意気込みをお願いします。

「ちゃんと新しくなった自分をブラックコンバットで見せて、『強うなったな!』と思ってもらえる試合をします。押忍!」

■視聴方法(予定)
3月28日(土)
午後4時~Black Combat YouTubeメンバーシップ

■Black Combat Black Cup「Japan vs Brazil」対戦カード

<ライト級/5分3R>
ユーソフ・バラカ(エジプト)
ジョン・ヨンジェ(韓国)

<ヘビー級/5分3R>
大番高明(日本)
ヒシャルジ・ジャコービ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
佐藤龍汰朗(日本)
マルコ・ヴィニシウス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
田中有(日本)
ルカス・マルケス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
山本琢也(日本)
デベウソン・バチスタ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
TOMA(日本)
ヴィクトル・ウゴ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ルキヤ(日本)
フィリッピ・ゲーノ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
山崎蒼空(日本)
チアゴ・シャビエル(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
マルセロ・グアリリャ(ブラジル)
ルスラン・サリエフ(カザフスタン)

<100キロ契約/5分3R>
イ・ジョング(韓国)
キム・ドフン(韓国)

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