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【Black Combat Black Cup】韓国で実戦修行、山崎蒼空「UFCから期待されるファイターになれるよう」

【写真】強いメンタルの持ち主 (C)MMAPLANET

28日(土)韓国はオサンのBlack Agoraで開催されるBlack Combat「Black Cup:Brazil vs. Japan」にて、山崎蒼空がチアゴ・シャビエルと戦う。
Text by Takumi Nakamura

UFCで戦う、チャンピオンになる目標を持ち続けている山崎だが、昨年11月にパンクラスでラファエル・リベイロに敗れたことで、Road to UFC挑戦も一旦見直し、Black Combatと契約した。

海外での試合、ファイトウィークを経験し、韓国は当然としてブラジルや中央アジアの実力者と肌を合わせる……だけでなく、結果と内容を残すための戦い。フィニッシュを目指して初回から動き、体がもう動かなくなる一歩手前から再び動けるようになる。そんな途轍もない戦いを実現させるために、練習でない実戦での山崎蒼空の武者修行が始まる。


――Black Combatによる国別対抗戦、Black Cupに出場する山崎選手です。試合が28日ですが、韓国入りが凄く早いそうですね(※取材は19日に行われた)。

「3日とか4日前かと思っていたのですが、記者会見があるとかで1週間前から韓国に行くことになっています。長いっちゃぁ長いのですが、決まっていることなので」

――セコンド陣も一緒に?

「自分は5日前に来てもらうことになっています。やっぱり、1週間前からっていうのは難しいですよね」

――では最終調整も、過去にない形ですね。

「ハイ。最初はBlack Combatが所有している練習場にある宿泊施設に泊って、計量の前日からホテルに移動するようです」

――山崎選手はUFCとの契約を目指し、パンクラスやBreakthrough Combatで戦ってきましたが、昨年11月にラファエル・リベイロにプロ初黒星を喫しました。あの敗北で、キャリアップ方法に変更が生じたと考えて良いでしょうか。

「ハイ。勝ってRoad to UFCを狙っていたのですが、あそこで負けてその話は難しくなりました。どうしようかと思った時にBlack Combatからお話を頂きました。Black Combatは凄くレベルが高くなっているし、強い外国人と戦うことができるのは大きかったです」

――Road to UFCの応募に申し込むこともなかった?

「ハイ。自分のなかで難しくなると考えました」

――リベイロ戦の敗北で選ばれることが難しいと思うだけでなく、実力的に勝ちあがることは難しいという風に考えることもあったのですか。

「あの試合は自分の悪いところが全て出て。そこを克服すれば、Road to UFCでは関係なく優勝できるという気持ちではあります。そんな時にBlack Combatから話があり、『海外で試合をすることは大切だ』と思って……ここに挑戦しようと思いました」

――リベイロ戦で悪かったところというのは、どのような点だと考えていますか。

「最初にパンチを貰って『効かないな』と思ってしまって。殴り合いになって自分が当てれば倒せるという頭になってしまって。そこからムキになって、全てのパンチを全力で打ってバテてしまいました。凄く浅はかでした。

本来はスピードを生かし、組みも交えてパンチを当てる。それで倒せると思ったら、KOしようというモノだったのに……」

――作戦よりも逸るような戦いをしてしまったのは、UFCの目に留まるために絶対に倒すという意識が強くなったということはありますか。

「それもあると思います。フィニッシュして勝たないといけないしです」

――ハイ。だからこそ、初回の飛ばしようをみても3R戦える体力を創ってきたのだと思っていました。それが2Rの途中から失速していきました。本来はペース配分を考えていたのですね。

「ああいう風に攻めることが、本来は必要なので。そこは想定もしていました。だから体力面も創ってはいたのですが、あの日はリカバリーとかも良くなかったです。全然体力が持たなくて、いつもならあの試合で動けていたのに……」

――そういう部分で茨城県在住で水抜きをした日に都心で計量。また戻って、翌日に都心で試合というのは凄くハンデでないかと。片道だけでも90分ぐらい掛かるわけですし。

「そこは特に……。でも、この前の試合は最後の水抜きがしんどくて、計量後に摂った水分も全部もどしてしまいました。電車に乗っている時も、体が攣っていて。地面に座り込んでしまって。そういう面を見直さないといけないですね」

――いや、だからこそ往復3時間の移動は同じ条件だと思えないですね。

「そこも踏まえて、Black Combatで海外での減量も経験したくて。UFCで戦うなら試合も海外になるので」

――Black Cupはチーム戦ですが、日本チームとして初戦を落とすようなことがあれば、今後はどのようになるのですか。

「チームは負けても、僕は契約上トーナメント以降もBlack Combatで戦うことになります。ランカーと戦ったり、2年ほどで力をつけようと思っています」

――2年ということは、2027年もRoad to UFCには応募しないということになりますね。

「ハイ。2028年で25歳なので、25歳の間にUFCと契約しようというのが自分のなかの計画です。早ければ早い方が良いかもしれないのですが、Black Combatではブラジル人もいますし、バンタム級までは中央アジア勢もいる。フライ級にも、そういう国の選手が出てくるかもしれないですし、Black Cupにもモンゴル人選手がいる。ここで揉まれて経験値をあげたいです。そこを考えて、Black Combatと契約しました」

――そんな厳しい戦いを勝ち抜くために、今、積んでいることは?

「全体的なレベルを上げることは当然ですけど、やっぱりレベルが高いところにいくとフィジカルの強さも違ってきます。そこが上がるように取り組んでいます」

――山崎選手はフライ級では大きいかと思いますが、さらにフィジカルをあげていくと減量がより厳しくならないですか。

「ハイ。減量は現時点でもきついのですが、そこはしょうがないです。国内で戦うならバンタム級でも全然いけると思いますけど、UFCのトップのフライ級にしても、平良選手を見てわかるように大きいじゃないですか。フィジカルもしっかりとやっていると思うので。自分もそこは負けないように、考えてやっています」

――ユニファイドとルールが違う点はどのように捉えていますか。サッカーボールキックが認められています。

「技術体系は変わる部分もありますけど、特に変わらないかと思います」

――その技術的な部分で、敗北を経て変えたところはありますか。

「レスリング部の練習に参加させてもらったり、新しくボクシングジムに通うようになったりしました。ボクシングは粗い部分があったので、そこを修正しつつレスリング力をつけるようにしています」

――そんななかBlack Cupで戦うチアゴ・シャビエルには、15勝12敗という凄いレコードの持ち主です。どのようなイメージを持っていますか。

「喧嘩屋みたいですね。粗い感じですけど、ファイトはできるかな。ただ技術は粗いので、リベイロの方が何倍も強いと思います(笑)」

――その行けるぞという想いで、また勢いが乗ってしまうことはないでしょうか。

「熱くなり過ぎない。そこは本当に考えています。一発バチっともらうと、スイッチが入って喧嘩しちゃって。そうなると重心とかもブレてしまうので、そういう時こそしっかりと立つことを意識するようになりました」

――今後に向けて、どのような試合をしないといけないと考えていますか。

「圧倒的な試合をする。そういう試合をし続けないと、UFCからは期待されないというか……。UFCから期待されるファイターになれるような試合をBlack Combatでやります」

――思い通りの展開になるかもしれないですが、その時のマインドセットの創り方は?

「とにかく自分のやるべきことをやる。そこに集中するようにします。今後も相手にペースを握られることも出てくるかもしれないですが、まずは自分のペースで戦うことです。UFCでも時間内に流れがひっくり返ることが何度かある試合もありますし、そういう不利な状況をしっかりと我慢できるという気持ちもしっかりと創ってきました」

――アグレッシブにいくから、隙もできる。でも、そうやって倒さないと夢は実現できない。相当な覚悟が、今回だけでなくこれからのファイトにおいて必要になってきますね。

「そういう意味では去年の2試合でヘロヘロの状態になって。それでも勝ちたいという気持ちがなくなることはなかったです。あの2試合で削られた状態が分かったので、本当に大きな経験になっています。

あそこまでなるのも、また仕方ない。これからもシーソーゲームを続けているとあると思います。だからこそ、あの状態からでも動けるように練習で追い込んでいます」

――では、Black Combatで戦っていく意気込みを最後に下さい。

「目標であるUFCチャンピオンになるために、期待されるような選手になる。そうなれるBlack Combatでの2年間にしたいです」

■視聴方法(予定)
3月28日(土)
午後4時~Black Combat YouTubeメンバーシップ


■Black Combat Black Cup「Japan vs Brazil」対戦カード

<ライト級/5分3R>
ユーソフ・バラカ(エジプト)
ジョン・ヨンジェ(韓国)

<ヘビー級/5分3R>
大番高明(日本)
ヒシャルジ・ジャコービ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
佐藤龍汰朗(日本)
マルコ・ヴィニシウス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
田中有(日本)
ルカス・マルケス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
山本琢也(日本)
デベウソン・バチスタ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
TOMA(日本)
ヴィクトル・ウゴ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ルキヤ(日本)
フィリッピ・ゲーノ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
山崎蒼空(日本)
チアゴ・シャビエル(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
マルセロ・グアリリャ(ブラジル)
ルスラン・サリエフ(カザフスタン)

<100キロ契約/5分3R>
イ・ジョング(韓国)
キム・ドフン(韓国)

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