【DWCS S09Ep08】ラシッド・ヴァガボフ、コンテンダーS的でない試合で完勝。必死のアピールは実るか
<フライ級/5分3R>
ラシッド・ヴァガボフ(ロシア)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
パウロ・エンヒッキ(ブラジル)
右カーフを蹴ったヴァガボフが、左ハイを繰り出す。エンヒッキの右ミドルに右オーバーハンドを合わせたヴァガボフが、右アッパーを入れる。エンヒッキのローにワンツーを合わせていくヴァガボフが、勢いのあるカーフを蹴る。テイクダウンが主武器のヴァガボフが、打撃戦を続ける。エンヒッキには都合の良い展開で距離を詰めてコンビを振るう。ヴァガボフがインローからワンツーでステップインし、テイクダウンの動きを見せる。
すぐに反応したエンヒッキは残り2分強のテイクダウン狙いをまずはケージまで下がって耐える。ボディロックのヴァガボフは小外で倒しにかかる。ケージを利して防いだエンヒッキが、体を入れ替える。ヴァガボフは首投げを見せるが、投げられたエンヒッキがバックへ。グランビーロールでトップを取り返したヴァガボフが、スクランブルで首を抱えて後方回転。最後はサイドで抑えてラウンド終了を迎えた。
2R、エンヒッキが右ストレートを伸ばす。スイッチの跳び蹴りを見せたヴァガボフがサークリング。エンヒッキは右オーバーハンドを伸ばす。ヴァガボフの右をかわして組んだエンヒッキがケージに押し込む。相四つのクリンチ合戦は、ヴァガボフが押し込み返す。力のこもった攻防、しかし契約が遠のくファイトはエンヒッキがポジションを変えハイクロッチを仕掛ける。小手投げを決めたヴァガボフが、がぶってヒザ蹴りを2発頭部に突き刺す。
離れたエンヒッキに対し、左ハイ、スピニングバックフィスト、ヒザ蹴りとインパクトの残る攻撃を仕掛けるヴァガボフ。エンヒッキは組みを選択し、流れを変えようとする。離れた両者、エンヒッキがワンツーを見せヴァガボフが右を返してスピニングバックキックへ。さらに飛び込んでヒザ蹴りから、右ミドルを決めた。エンヒッキはミドルに右を合わせようとしたが距離が合わない。ヴァガボフはラウンド終了後に、ダナ・ホワイトに拳を見せて何かアピールした……。
最終回、左ハイから組んだヴァガボフ。こうなるとテイクダウンしてフィニッシュが必要だ。ついにボディロックでテイクダウンを決め。バックに回ったヴァガボフが両足をフックして絞めの機会を伺いつつ殴る。やや乗りすぎのボディトライアングルは絞めがやや難しいが、エンヒッキが立ち上がってチャンス到来。アゴの上からフェイククランク気味に捻りを加えるヴァガボフ。エンヒッキは左手首をとってツーオンワンで防ぐ。
強烈な勢いで右のパンチを打ちこんだヴァガボフは、防御に徹するエンヒッキを極めきれない。ヴァガボフは表情から焦りが見える。最後の30秒、エンヒッキが後方にジャンプして倒れ込む。ヴァガボフがボディトライアングルをキープしてパンチを入れたが、フィニッシュできず。タイムアップとともにヴァガボフは、再びダナに何やら言葉は発した。
文句なしの判定勝ちも、厳しい現実が分かっている勝者は退場の際にダナの姿が見えなくなっている首脳テーブルで、懸命にミック・メイナードにアピールを続けた。