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【PFL WT2025#08】2Rの右が勝負を決めた?! ハイブラエフが5Rに肩固めを極めピネドを下し、ライト級制す

【写真】強い。Bellatorの王者はウスマン・ヌルマゴメドフでチームメイト。もうどちらかがUFCに行ってもらうしかない?!(C)PFL

<フェザー級決勝/5分5R>
モヴィッド・ハイブラエフ(ロシア)
Def.4R1分17秒by 肩固め
ヘスス・ピネド(ペルー)

サウスポーのピネドが右ジャブを伸ばし、ハイブラエフは左リードフックを振るう。と、開始30秒でハイブラエフがニータップでテイクダウンを決める。ピネドはクローズドガードを取り、ハイブラエフがコツコツとパンチを落とす。エルボーを入れたハイブラエフだが、残り3分でブレイクが掛かると怪訝な表情を浮かべる。

再開後、打撃の応酬で勢いを増したピネドだったが、あっさりとテイクダウンを許す。右手を後ろ手で制したハイブラエフが、左のパンチを打ち込む。リストが切れたハイブラエフだが、パンチの回数を増やしてヒジも連打する。径の小さな左エルボーを見事に入れたハイブラエフが、その後もトップをキープし初回を取った。

2R、左ミドルハイを繰り出したピネド。ハイブラエフは右を振ってダブルレッグへ。ケージにピネドを押し込み、ここも早々にテイクダウンを決める。ピネドは下からエルボーを見せるが、残り2分30秒でスクランブルを狙いバックを取られる。両足をフックしたハイブラエフがアゴの上からRNCをセットする。人差し指を立てて、大丈夫だとアピールするピネド。絞めを解いたハイブラエフがマウントに移行しようとしたタイミングで、ピネドはハーフからクローズドに戻す。

と、アクションを促すレフェリーの声に即応えず、ブレイクが入る。明らかに不満な表情を見せたハイブラエフだが、スタンドに戻ると無防備で前に出てきたピネドに右ストレートで叩き込みダウンを奪う。パウンドでラッシュを掛けるハイブラエフ。ピネドは必死に足をきかせてクローズドガードを取る。ハイブラエフは左足を抜いて、肩固めをセットアップし、足を抜きにかかる。ケージキックで耐えるピネドだが、足を抜かれてマウント&肩固めに捕らえられる。手を振り、笑顔のピネドは時間に救われた。

3R、ハイブラエフの右フックに左を合わせたピネドが、ダウンを奪う。ハイブラエフは立ち上がりながらシングルレッグで上を取る。ここでレフェリーが何やらハイブラエフに注意を与える。腰を上げたハイブラエフは、手首を掴まれ思うようにパウンドが落とせない。それでも右でワキ腹、テンプルにパンチを入れるハイブラエフ。またもアクションの声が掛かり、左エルボー&右のパンチを続ける。右目じりからの流血が目立つようになってきたピネドは、厳しい時間が続く。

残り2分を切り、ケージにもたれて上体を起こそうとしたピネドだが、ハイブラエフがボディロックで潰す。さらに30秒を経て、ようやく背中を譲って立ち上がったピネドは正対した直後にダブルレッグで倒される。残り30秒、スクランブルから胸を合わせた両者が離れる。打撃の間合いになったピネドにハイブラエフが飛びヒザ。当たりは浅かったが、ピネドも息が粗く攻撃を纏めることもできなかった。

4R、ピネドがジャブから左。ハイブラエフも右を振るうが、打ち合いは不利ですぐにダブルレッグでテイクダウン。必死に足をきかせ、蹴り上げからスペースを創ろうとしたピネドだったが、伸びた足をハイブラエフが束ねていく。足を抜き、クローズドからオープンのピネド。手をついて立ち上がろうとするが、その手を払われ足をリフトされてスクランブルに持ち込めない。

ここもレフェリーがブレイク、ハイブラエフも慣れたようですぐに従うと、即テイクダウンを決めた。レスリングだけでなく、ダメージを受けたことでTDを防ぐ力が残っていないピネドはファイトの大半をガードポジションで過ごす。この回も下のままピネドは時間を迎えた。

最終回、ピネドが左ストレート。さらにワンツーで前に出るが、ハイブラエフは即ダブルレッグで倒し、スクランブルでバックへ。ボディロックテイクダウンを決めるとサイドで抑える。パスからマウントのハイブラエフは肩固めへ。ピネドはもう耐える気持ちは残っておらず、タップした。

テイクダウン&トップで攻めるハイブラエフがガス欠になるのを狙ったようなピネドの序盤の戦いぶりだったが、2Rに右ストレートでダウンを喫しパウンドを纏められたことで、完全にゲームプランは崩壊した。

2025年PFLライト級トーナメントを制したハイブラエフは「俺が3年前のチャンピオンだったことを皆、忘れてしまっていただろう。時間が経ったと思われようが、俺はまた戻ってきた。必要とされたら、俺は3年経とうがチャンピオンに返り咲ける。ブレンダン・ラフネーン、そしてヘスス・ピネドとチャンピオンを倒した。俺がアブドゥルマナップ・ヌルマゴメドフのスクールのファイターだと忘れるな。俺たちはチャンピオンが何人もいて、年なんて取らない」と話し、ベルトをカビブ・ヌルマゴメドフの肩に掛ける。

カビブは「子供の頃から、18年間も一緒に練習してきた。父の教え子だったからね。彼を誇りに思う。何千ラウンドもケージで時間を共にした。2度目のPFLチャンピオンで無敗、もうレジェンドだよ。凄くハッピーだ」とコメントした。


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