【DEEP124】衝撃のMMAデビューからフェザー級GP参戦、奥山貴大「SBの打撃と柔道を融合させたい」
【写真】白川戦は2分弱での一本勝ち、MMAファイターとしての真価が問われるDEEPフェザー級GPだ(C)TAKUMI NAKAMURA
15日(土)、東京都文京区の後楽園ホールでDEEP124が開催される。今大会からフェザー級GPが開幕し、その初戦でSB日本ウェルター級王者の奥山貴大が海飛と対戦する。
Text by Takumi Nakamura
昨年12月に行われたSBのビッグイベント=GROUND ZEROにて、白川ダーク陸斗を相手にMMAデビュー戦を戦った奥山。MMAでの戦績・キャリアでは圧倒的に勝る白川に挑む形だったが、打撃ではなく腕十字による一本勝ちという衝撃を残した。
この勝利が評価されて、実力者揃いのDEEPフェザー級GPに抜擢&2025年はシュートボクサーとしてMMAにチャレンジすることになる。理想のMMAのスタイルを「SBの打撃と柔道をミックスしたもの」と話す奥山はGPでも台風の目となるか。
──昨年末のSBのビッグイベント=GROUND ZEROではMMAデビュー戦で白川ダーク陸斗選手に腕十字で一本勝ちするというサプライズを起こしました。あの試合の反響はかなり大きかったのではないですか。
「だいぶ反響は大きかったですね。ただ寝技で勝つことは全く想定していなかったんですよ」
──そうだったんですか!? てっきり腕十字で勝つこともゲームプランの中に入っているものだと思っていました。
「ゲームプランというか、打撃戦を予想していてスタンド勝負になると思っていたんです。だから白川選手がタックルに来ることは全く考えてなかったです」
──とはいえ、テイクダウンされた瞬間に白川選手の体をまたいでの腕十字は見事な動きでした。あの腕十字は得意な形なのですか。
「あれも別に得意技というわけではなくて、柔道時代の貯金なのかなという感じです。柔道の寝技は『待て』があるので時間をかけられないじゃないですか。だから極めるなら瞬発的にいかないといけなくて、それが自然に出た感じですね」
――奥山選手はいつ頃からMMAの試合に興味を持っていたのですか。
「具体的にMMAをやりたいと思ったのは3~4年前からですね。もともと曜日によって柔術、グラップリング、MMA、キック…とクラスが分かれていて、基本的にはSBのための練習がメインなんですけど、試合がない時期にグラップリングやMMAのクラスにも参加していたんですよ。だから全くのゼロからMMAにチャレンジしたわけではないです」
――今年は本格的にMMAに挑戦することになりましたが、それは白川選手に勝ったことも大きいですか。
「決して白川選手に勝ったから、というわけではないですが、1試合だけMMAをやってみるという考えではなかったですし、SBのチャンピオンとしてMMAの舞台に出て、シュートボクサーの強さをMMAでも証明したいと思っています」
──改めて今回のDEEPフェザー級GPのオファーを受けた時はどんな心境でしたか。
「本当にありがたい話をいただいて、自分でいいのかなという感じもありつつ、光栄な気持ちでしたね。12月に初めてMMAの試合をやって、こんなチャンスが来るとは思っていなかったので不思議な気持ちもあります」
──一回戦の対戦相手は抽選の結果、極真空手出身の海飛選手に決まりました。海飛選手にはどんな印象を持っていますか。
「サウスポーで長身のストライカーというイメージですね」
──試合展開がどうなるかにもよりますが、今回もスタンドの攻防が鍵を握る試合になりそうです。
「自分自身のMMAの試合経験が少ないというのもあって、誰が相手だからという想像があまり出来ないんですよね……1試合やっていると言っても1分ちょっとの試合だったので、MMAで戦う自分がどうなるのか分からない部分もあります」
──では今回も実際に自分がケージに上がって、どうなるのか楽しみな部分もありますか。
「そうですね。試合自体が楽しみな部分が大きいです。どんな動きが出来るんだろうとか。僕はシュートボクサーとしてSBの打撃と柔道を融合させたMMAをやりたいと思っていて、それがどういう形になるのか。まだ自分でもゴールが分からないんですけど、自分のMMAがどうなるのかすごく楽しみです」
――SBの打撃+柔道=奥山貴大のMMAというイメージですか。
「もちろんSBとMMAは違う競技ですが、スタンドで打撃と組み・投げがあるという部分は同じですし、四つの攻防・展開など共通しているものもあります。だからSBで培ってきた打撃に柔道的な部分を足して、やっていることはSBの打撃+柔道なんだけど、それをミックスしたものが自分が出来るMMAの形だと思うんです。結局僕が出来ることはそれしかないんで、逆にそれをもっと洗練させていきたいです」
──これからのMMAファイターとしての目標はありますか。
「目標……目の前の試合に集中していたので、正直そこまで意識してなかったです(笑)。とにかく自分がMMAでどこまでいけるのか、どんなMMAが出来るのか。それを知りたいし、楽しみにしています」
――今年はSBの創設40周年で、上半期は海人選手がONE日本大会、笠原友希選手はRISEに参戦して、シュートボクサーがSB以外の舞台にもチャレンジするタイミングでもあります。奥山選手もDEEPでMMAにチャレンジするという部分で刺激は受けますか。
「僕も彼らと同じSBのチャンピオンで、みんなチャレンジする舞台は違いますけど、それぞれが戦う場所で結果を残してSBの強さを見せたいですし、彼らに負けないように自分もMMAで結果を出したいです」
――白川選手の試合を踏まえて、奥山選手のMMA2戦目は注目が集まると思います。どんな試合を見せたいですか。
「先ほども言いましたが、SBの打撃と柔道を組み合わせた、自分にしかできないMMAを見せたいと思います。そして白川戦同様、結果的に見ている人たちを驚かせることができればいいなと思います」
■DEEP124 視聴方法(予定)
3月15日(土)
午後5時40分~ YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV
■DEEP124 対戦カード
<DEEPフェザー級GP1回戦/5分3R>
中村大介(日本)
五明宏人(日本)
<DEEPフェザー級GP1回戦/5分3R>
芦田崇宏(日本)
水野新太(日本)
<DEEPフェザー級GP1回戦/5分3R>
奥山貴大(日本)
海飛(日本)
<DEEPフェザー級GP1回戦/5分3R>
高橋遼伍(日本)
相本宗輝(日本)
<バンタム級/5分3R>
瀧澤謙太(日本)
平松翔(日本)
<フライ級/5分3R>
本田良介(日本)
KENTA(日本)
<ライト級/5分3R>
北岡悟(日本)
山本颯志(日本)
<バンタム級/5分2R>
日比野エビ中純也(日本)
雅駿介(日本)
<バンタム級/5分2R>
山本有人(日本)
朝比奈龍希(日本)
<フライ級/5分2R>
木村琉音(日本)
松井優磨(日本)
<フェザー級/5分2R>
滝田J太郎(日本)
八須拳太郎(日本)