【ONE172】タイトル戦に臨む野杁・若松・KANAが公開練習「ONEと日本人を代表して勝つ」(若松)
【写真】現在ONEのベルトを巻く日本人はゼロ。今年の日本大会で新たな日本人王者は生まれるか(C)TAKUMI NAKAMURA
11日(火)東京都世田谷区用賀のVASILEUS GYMにて3月23日(日)に埼玉県さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで開催される「ONE 172: TAKERU VS RODTANG」に出場する野杁正明、若松佑弥、KANAの3選手が合同公開練習を行った。
Text by Takumi Nakamura
今大会では4つの世界タイトル戦が組まれており、そのうち3試合に日本人選手が出場。この日の公開練習にはキック・フェザー級暫定王座決定戦でタワンチャイ・PKセンチャイムエタイジムと対戦する野杁、フライ級(61.2kg)王座決定戦でアドリアーノ・モライシュ、キック・女子アトム級王者ペッディージャー・ルクジャオポーロントンに挑むKANAが参加した。
トップバッターを務めたKANAはK-1時代から二人三脚で世界のトップを目指してきた大宮司進トレーナーとミット打ちを披露。パンチ主体のミット打ちで得意のパンチとヒザ蹴りを繰り出していった。
続いては唯一のMMAルールでのタイトル戦に挑む若松が石井逸人とMMA形式のマススパーリングを行い、石井のギロチンを外してからのダースチョーク、バックコントールからのパウンドとRNC、飛びヒザ蹴り、飛びつき腕十字を極めた。
そして最後は野杁が渡辺雅和トレーナーの持つキックミットに鋭い左右のミドルとボディ打ちを見せた。公開練習後にそれぞれ3人が囲み取材に応じ、試合に向けた現在の心境を語った。3選手のコメントとMMAPLANETとの質疑応答を掲載したい。
若松佑弥
「大会まで2週間を切って、今の気持ちはとりあえず今に集中して、3月23日に全力を出せれたらなという気持ちと、絶対チャンピオンになるという気持ちが常にあるんで、試合を楽しみにしてもらえたらと思います」
KANA
「試合まで2週間を切って、今ちょうど疲労がピークのところなんですけど、今のタイトルマッチに向けた準備期間がめちゃくちゃ楽しいので、試合当日までしっかり仕上げて、最強のチャンピオンに挑んで勝ち抜きたいと思っています」
野杁正明
「連戦が続いてるというのもあって、正直疲れてるって感じです(苦笑)。でも今回は絶対勝てないと言われているような相手で、そういったところでも純粋にこの準備期間を楽しく過ごせていますし、僕自身、今のところワクワクしかないです。今は疲れていますが、この準備期間で作ったものを試合当日に出せることが自分自身がすごい楽しみです」
――日本大会でタイトルに挑戦する心境を訊かせてもらえますか。
野杁「僕がONEに来た理由がONEのベルトを獲るということだったので、今回は暫定王座ですけどベルトには変わりないので、必ず獲るという気持ちでいます。また僕の中でもう1つの目標というか夢があって、それが武尊くんと一緒にベルトを獲ることです。今回武尊くんはロッタン(・ジットムアンノン)選手とスーパーファイトで戦うことになったので、しっかり勝ってもらって。僕も暫定王者になれば次は統一戦だと思うので、武尊くんはチャンオピオンのスーパーレック(・キアトモー9)にリベンジして、僕はスーパーボン(シンハ・マウィン)に統一戦で勝って、一緒にONEのベルトを巻きたいと思います」
KANA「自分もONEに来た以上はベルトが目標だったので、このチャンス1回でしっかりベルトを掴み取りたいと思っていますし、本当にONEのベルトを獲りたいという想いが強いです」
若松「僕は3年ぶりのリベンジということで、ここで勝てばMMAで初めてベルトを巻くことになります。キック界のスーパースターの方たちと一緒に、みんな日本人選手は同じ気持ちだと思うんで、みんなで一緒に(タイトルマッチに)飛び込むような感じで、かつ、3年前の弱い自分を打ち破るという強い気持ちと、もう本当に死んでもいいという覚悟で生きてきたので、試合まで楽しみながら当日を迎えようと思っています。最後はどうなっていようが、自分が立っているんだという強い気持ちがあります」
――若松選手に質問です。今大会はキック・ムエタイの試合が注目されています。そのなかでMMAのタイトルマッチを戦う選手として、ONEで長く戦い続けてきた自負やプライドはありますか。
若松「唯一僕だけMMAでタイトルマッチが組まれていて、そこに嬉しい気持ちもありますし、ONEと日本人を代表して自分が勝たないといけないなと思います。ONEからの期待もあると思うし、ここは何がなんでも獲りたいなと。、逆にこれれだけキックのすごい大会に(MMAファイターとして)出られることにもめちゃくちゃ感謝しています」
――それでは最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。
野杁「僕自身日本で試合をするのが久しぶりですし、やっと僕自身がワクワクするような選手と対戦できるので、当日さらに強い野杁正明をお見せすることを約束します。そしてしっかりいい形でメインの武尊くんに繋げたいと思います」
KANA「今回タイトルマッチは日本人選手が不利と言われている中なので、ここで日本人選手それぞれが力を見せて、みんなに勝って、最後の武尊くんにバトンタッチしすることが最高の形だと思うんで、全力を尽くして勝ちにいきたいと思います」
若松「自分も全力を出し切って、しっかりベルトを獲ります。KANAさんから勝利のバトンを受け取って、それを野杁選手に引き渡して武尊選手までつなげていきたいです。そして自分はこの試合が最後のつもりで戦うので楽しみにしていてください」