【UFN250】サイド・ヌルマゴメドフとの激闘に勝利したオリヴェイラが、ウマル・ヌルマゴをコールアウト
<バンタム級/5分3R>
ヴィニシウス・オリヴェイラ(ブラジル)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
サイド・ヌルマゴメドフ(ロシア)
サウスポーのオリヴェイラに、右インローを蹴るヌルマゴメドフ。続いてヒザから先の軌道が変わる右ハイ、インローからスピニングバックキックを腹に決めてオリヴェイラをぶっ飛ばす。さらにローを効かせたヌルマゴメドフは、組まれてもニンジャを狙う。離れたオリヴェイラは、飛び蹴りをガードしスピニングバックフィストにダブルレッグを合わせる。尻もちをつかされたヌルマゴメドフはレッスルアップ&リバーサル。すぐに立ち上がったオリヴェイラがクリンチで、ケージにヌルマゴメドフを押し込む。ここにニンジャを合わせにいったヌルマゴメドフ。オリヴェイラが早々に対処し押し返す。この際にアイポークがあったとヌルマゴメドフがアピールし、回復時間を与えられた。
再開後、ヌルマゴメドフのハイキックを受けてもワンツーを放つオリヴェイラだったが、頭が当たり後退させられる。ヌルマゴメドフは飛びヒザ、直後にオリヴェイラが組み付いてテイクダウンを決める。カンヌキ&ガードのヌルマゴメドフに対し、起き上がったオリヴェイラが勢いのあるパンチを落とし、シングルレッグにバックに回り込む。後方からヒザを入れたオリヴィエらが、前方に崩していく。ヌルマゴメドフはバックを許したまま時間を迎えた。
2R、スピニングバックキックのオリヴェイラ。ヌルマゴメドフはスピニングバックフィストを空振りする。初回と同じようにハイキックを受けそうになっても、ワンツーを返すオリヴェイラが、打撃で押す展開のなかでダブルレッグを切ってヌルマゴメドフをケージに押し込む。首相撲のヌルマゴメドフのヒザはクリーンヒットせず、離れて打撃戦のなかでオリヴェイラがハイキックを狙う。ヌルマゴメドフはスピニングバックフィストの空振りに、再びダブルレッグを合わされてテイクダウンを許す。
立ち上がってクリンチの中で、ヌルマゴメドフの首狙いは不発に。打撃の間合いに戻ると、オリヴェイラが腹、顔面に拳を打ち込み──荒い展開のなかで優位に立つ。ヌルマゴメドフはここでもアイポークがあったとアピールするが、レフェリーが流す。この間にパンチを振るっていったヌルマゴメドフは、遠い距離から低い姿勢で放たれたダブルレッグで尻もちをつかされる。スクランブル後にもう一度テイクダウンを許したオリヴェイラも、相当に疲弊している。それでもロングフックを振り回すオリヴェイラの勢いに、ヌルマゴメドフは打ち勝てず、大きく息をする。両者、体の軸を乱しながらも打撃戦を終え──ラウンド終了ともにキャンバスに座り込んだ。
最終回、荒くもスピードのある打撃を繰り出すオリヴェイラが、姿勢を乱して倒れたヌルマゴメドフにパンチを落とす。スクランブルでバックを伺るオリヴェイラに対し、ヌルマゴメドフがシングルを仕掛ける。根負けのヌルマゴメドフは正対して、引き込むように下になる。それでもケージキックからシングルに出たヌルマゴメドフ。がぶったオリヴィエらダースチョークへ。ヌルマゴメドフが腹ばい、ヒザをついて耐えるとオリヴェイラがパンチ&ヒジに切り替える。ボディを殴られ、足に飛び込んだヌルマゴメドフのシングルは切られる。ワキを潜ってバックを狙ったヌルマゴメドフだが、オリヴェイラが反応する。
離れた両者、荒い打撃戦のなかでヌルマゴメドフの蹴りが当たる。直後のダブルレッグを切られバックを許しそうになるが、必死にシングルに出たヌルマゴメドフ。しかしオリヴェイラの防御の前に、またも引き込んでしまう。直後に時間を迎え、オリヴェイラは笑みを浮かべ、3-0で判定勝ちを手にした。
「3カ月前、わき腹が痛みだした。そして10日前に再発して息もできず、歩けないぐらいだった。欠場も考えたけど、体の中から前に進めという声が聞こえたんだ。戦わないわけにはいかなかった。そしてダゲスタン方面から、悪口が聞こえた。声の主はウマル・マゴメドフだった。ダナ、アイツと戦いたい。どうぜ、ビビッて受けないだろうけど。コーチが1R後に『向こうは疲れている』と言ってくれて。僕もワキ腹が痛くて、息もできないぐらいだから疲れたよ。でも父のようなコーチのおかげで勝てた」とオリヴェイラは話した。