【Gladiator029】残念、南友之輔が欠場──も、吉田開威がシンバートルと暫定バンタム級王座決定戦!!
【写真】南×吉田が流れたのは残念。その一方で、この対戦は楽しみ (C)MMAPLANET
11日(水)、GLADIATORより来年1月12日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGLADIATOR029で、吉田開威と暫定バンタム級王座を賭けて戦うことが決まっていた南友之輔が負傷欠場。代わってシンバートル・バットエルデネがベルトを賭けて吉田と戦うことが発表された。
Text Manabu Takashima
流派、スタイル、フィロソフィーの違う空手をバックボーンとする両者の対戦は、タイトルとは別に世界を目指す若いファイターの夢の潰し合いという点でも注目されていたが、南がヒザの内側側副靭帯損傷で全治2カ月の診断を受け欠場に。
今回の欠場に関して、南はプレスリリースに「怪我で欠場することになってしまいました。GLADIATOR関係者、対戦相手の吉田選手、本当に申し訳ありません。そして、いつも応援・サポートしてくれている皆様、申し訳ありません。無念で悔しいですが、早く治るように努めます。必ず強くなって帰ってきます」と心境を寄せている。
ここでベルトを巻き、恐らくはRoad to UFC出場の狼煙を挙げたいところだったに違いないが、まずは焦らず負傷箇所の治療に専念し次の機会を待って欲しいところだ。
プレスリリースよるとグラジ・サイドでは南とベルトを賭けて戦える実績と資質を持つファイターに代替出場の打診を始めたが、負傷とビザ取得が間に合わないという理由等で、困難な状態になっていたという。
そこで未発表であったが、同大会で竹本啓哉との対戦が確定しビザも申請していたシンバートルに白羽の矢が立ったという。そして吉田、シンバートルと同様に竹本は自らの国際戦がバラされたうえで両者が戦うことに同意。今回の暫定王座決定戦が決定した。
ところで竹本もグラジ・バンタム級の前チャンピオンで、吉田と戦う資格は持っているはず。しかし、両者はNTTの練習仲間でもあり、同時に竹本はグラジのタイトルに絡まないMMAファイター人生を歩む決意をしており、今回のタイトル戦代役出場の目はなかったそうだ。
ばかりか竹本は「最近はシンバートルのような無敗の新人が猛威を振るう事が多いMMA業界ですが、そんな猛威を感じられるほど長く続けてこられた事が嬉しい。今のところ私は対外国人戦績無敗ですが、今回も勝てるよう備えていきます」とストップ・シンバートルに闘志を燃やしていた。竹本は大会の成功を願って自らの試合がなくなることを承諾した一方で、「次は必ず強い外国人選手と試合を組んでください」という条件を口にしたという。
この竹本の言葉通り、シンバートルはキャリア3勝0敗のファイターだが、今年の5月にはモンゴルで行われたFalcon FNで2戦目にしてグラジの元バンタム級王者テムーレン・アルギルマーに競り勝ち、10月のBreakthrough Combatでは吉野光に組み勝って、選手や関係者をアッと言わせている。
基本に忠実かつパワー溢れるレスリングと随所に見られるモンゴル相撲特有のオーバーフック、そしてグラップリングが融合された組み技は吉田が経験したことがない豪快かつ繊細さが融合している。
一方でボクシングやキックとは違う、西洋スポーツや競技格闘技では要請できない体術を3歳から空手の形で落とし込んできた吉田。
ガマクやムチミがきいた吉田の打撃もまた、シンバートルにとって未知以外のなにものでもない。
吉田×南とは違った部分で興味深い戦いが予想されるGladiator暫定王座決定戦。今回、対戦が決まった両者のタイトル戦への意気込みは以下の通りだ。
吉田開威
「(前回のコメントで減量のことだけ気にして、ケガに気を付けてと言わなかったばかりに)南選手がケガをしてしまい惜しくも対戦相手が変更されました。ただ僕がやることは変わりません。KOしますので、どのような倒し方をするのか楽しみにしていてください。
PS.シンバートルへ。ケガには気を付けてください。あと、パスポートを忘れないように!」
シンバートル・バットエルデネ
「GLADIATORのバンタム級のベルトを懸けて戦うことになりました。この機会を与えてくださった関係者の皆様に感謝いたします。トレーニングは順調に進み、万全の状態で試合に臨むことができます。対戦相手にも敬意を払いつつ、自分の力を最大限に発揮したいと考えています。1月12日、会場で皆様にお会いできることを楽しみにしております」
■視聴方法(予定)
1月12日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル