【ZFN02】代理戦争→ONEでキャリアを積んだユ・チャンミン「完勝できる。河名マスト? 眼中にない」
【写真】カンナムにあるTeam HAVAS。チーム・スタンガン解散後、チームメイトがイ・ジョンウォンが創ったジムに合流した(C)MMAPLANET
14日(土・現地時間)、韓国はコヤンのキンテックス7Aホールで開催されるZFN02に佐藤天が出場し、ジャン・ユンソンと戦う。
text by Manabu Takashima
UFCをリリースされ1年7カ月振りのファイトは、韓国となった。現在4連敗中、16勝3敗だったレコードは16勝7敗になっている。対戦相手は5勝1敗のコリアン・ヤングプロスペクト。自身のキャリアを上書きしようとする対戦相手、その師匠が開くイベントでのファイトだ。それが現実だと受け入れつつ、佐藤天は今も変わらぬ目標に向かい歩を進めている。
――計量前日にインタビューというのは御法度ともいえるのですが、ありがとうございます。
「いえ、自分も日本のメディアの方には話を訊いてほしかったですし。減量も凄く順調で、もう2キロほどでリミットなので大丈夫です」
――それにしても、これまでONEフェザー級で戦っていたので、これほど頬がこけたチャンミン選手を見るのは初めてです。
「格闘代理戦争以来ですね(笑)。しっかりと食事面も管理し3週間でここまで落とせました。ONEの一階級上のフェザー級よりも、このリミットで戦うことがベストだと感じています」
――2日後にはパク・チャンスと対戦します。ONE FFのキリル・ゴロベタス戦以来、1年9カ月振りのファイトです。このブランク、戦っていたプロモーションがONEということで日本ファンも概ね事情が想像がつくかと思います。
「この間は本当に厳しかったです。試合ができなくてストレスがたまり、2度も帯状疱疹ができて。体重も81キロまで増えてしまいました。正直、熱量が下がった時期もありました。でもMMMAが大好きで辞めようと思ったことはないです。そしてチームHAVASの皆のサポートで、ここまで戻ってくることができました」
――他のプロモーションと交渉ができるようになってから、今回の試合までどれぐらい時間があったのでしょうか。
「2カ月です」
――海外、韓国国内でもRoad FC、Black Combatなど他に選択肢もあったかと思いますが、ZFNと契約したのは?
「UFCで戦いたいからです。そうなると一番近いのはZFNです。コンテンダーシリーズからチームメイトのコ・ソクヒョン選手もUFCとサインしましたし、チームの皆がUFCを目指しています」
――UFCには30歳の壁があると言われています。そこは気にならなかったですか、
「それこそコ・ソクヒョン選手は自分よりも1歳年上で、31歳でUFCと契約をしました。力があれば、UFCへの道は開くと思っています。次の試合もリモートになったとはいえ、Lookin’ for a Fightですし。格闘代理戦争のように、特別な機会を生かすことには慣れているので」
――プロデビュー以来、初めて韓国での試合になります。
「本当に楽です。飛行機に乗る必要もないし、パッキングもしなくて良い。サウナの温度を心配しなくて済むし、食事も好きなモノを選ぶことができます。夜は家で寝て、全く違うファイトウィークを過ごせています。
母国で戦うことは、素直に嬉しいです。対戦相手のパク・チャンス選手はDouble GFCのライト級とフェザー級のチャンピオンですが、自分も海外で戦ってきたキャリアに自信を持っています。韓国国内でベルトを獲った者か、海外で戦ってきた者か。自分たちのキャリアが問われる対戦なので、燃えています」
――日本のリアリティTVショーで優勝し、ONEとは好条件でデビュー。韓国のファンから意地悪な見方をすると、お手並み拝見という感じで見られることもあるのでは?
「最初は軽く見られていましたが、ONE FFで最後に勝ったキリル・ゴロベタスがウクライナ人ファイターで12勝2敗の強豪だったことで、評価もひっくり返りました。ゴロベタス戦前の予想では、自分の勝率は8パーセントだけだったんです(笑)。
それにパク・チャンス選手のように韓国だけで戦って来たら、自分のように大きな会場で大観衆の前で試合をした経験はないはずです。なんせ自分のプロデビュー戦は両国国技館で、デメトリウス・ジョンソンの前座だったんですよ。そういう大舞台で戦った経験値は自分の方が上です。
だから母国のファンの前で、全局面で圧倒することができるはずです。ブラフでなく、本音です。パク・チャンス選手に完勝できる自信があります。この1年9カ月の苦労があった上で、成長した姿を見てもらう絶好の機会だと捉えています」
――では同じフェザー級の一戦、Angel’s FC & HEATフェザー級王者ユ・ジュサンとRoad to UFC出場の河名マスト選手の試合はLookin’ for a Fightというオーディション的な側面があるなかで気にならないですか。
「ユ・ジュサン選手はチーム・スタンガン時代のチームメイトですが、特に気にならないです。あと河名マスト選手は……これはLookin’ for a Fightですよ。彼が自分のスタイルで戦うなら、その時点で眼中にないです」
■視聴方法(予定)
12月14日(土・日本時間)
午後6時30分~UFC Fight Pass
■ZFN02メイン対戦カード
<81キロ契約/5分3R>
キム・ハンスル(韓国)
ファン・インス(韓国)
<フェザー級/5分3R>
パク・チャンス(韓国)
ユン・チャンミン(韓国)
<フェザー級/5分3R>
ユ・ジュサン(韓国)
河名マスト(日本)
<ウェルター級/5分3R>
ジャン・ユンソン(韓国)
佐藤天(日本)
<ライト級/5分3R>
ドロブショク・ナホトフ(タジキスタン)
マテウス・カミーロ(ブラジル)
<71.5キロ契約/5分3R>
ナンディンエルデン・キム・インソォン(韓国)
ホン・ジュンヨン(韓国)
<フェザー級/5分3R>
ジャン・イクファン(韓国)
チェ・ソンヒョク(韓国)