この星の格闘技を追いかける

【UFC310】タフなダーデンを倒し切れずも、ボディブローで削ったヴァンがパンチで流血させ大差判定勝ち

<フライ級/5分3R>
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)
Def.3-0:29-26.29-27.29-28
コディ・ダーデン(米国)

共にガードを固め、ケージ中央で向かい合う。ダーデンが左ジャブをボディに伸ばし、右ローを放った。ヴァンは右カーフ、ダーデンが右ハイと蹴りを繰り出し合う中、ダーデンがボディから顔面にフックを繋げ、ニータップからドライブした。ローアンクルショットで足をすくい上げると、ヴァンに尻もちを着かせる。立ち上がるヴァンに対し、ダーデンは右腕を差し上げている。ヴァンが右ヒジを落とした隙に、クラッチを組んだダーデンがグラウンドに戻す。ヴァンの片足を押さえてケージに押し付けていくダーデン。頭をおっつけ、立ち上がるヴァンのバックに回った。

左足を入れたダーデンだったが、ヴァンに正対されてしまう。離れた両者、ケージ中央でヴァンのボディブローが突き刺さると、ダーデンの動きが落ちた。打ち合いからヴァンの左ジャブが当たると、ダーデンも右アッパーを突き上げる。ヴァンが右クロスから前に出ると、ダーデンがシングルレッグからケージに押し込んだ。ヴァンはダーデンの側頭部に左ヒジを入れながら、ラウンド終了を待った。

2R開始早々、ダーデンのワンツーがヴァンの顔面を捉えた。しかしヴァンが前に出て、左ジャブ、ボディ、カウンターのフックと当てていく。ヴァンの左ミドルをキャッチしてテイクダウンを狙うダーデンだが、倒すことはできず。ヴァンがフック、アッパー、ボディと攻め立てる。効いているか、ダーデンの動きが完全に落ちた。サウスポーにスイッチしてダブルレッグに入るが、スプロールされたダーデンは、力なくマットに背中を着く。ヴァンがグラウンドに行かず、レフェリーがダーデンを立たせた。

スタンドに戻ると、ヴァンのパンチがダーデンの顔面とボディを襲う。特にボディブローが突き刺さるたびに、ダーデンの動きが止まる。ヴァンの右クロスが豪快にヒット。ダーデンも左ジャブを突き続けるが、ボディブローを受けたあとのダブルレッグはスプロールされてしまう。ヴァンはスタンドでもヒザ蹴り、アッパーで組みつかせない。ヴァンの右ストレートに、ダーデンも右を合わせる。打ち合いではヴァンのパンチが的確だ。ダーデンの左ミドルハイをブロックしたヴァンにもまた打ち疲れが見られる。

最終回、ガードを固めて前に出るヴァンに対し、ダーデンが左ジャブを突く。さらに右ストレートがヒット。ヴァンも右ストレートから左フックに繋げ、さらに左ボディと右カーフで削る。ダーデンは右フックからボディロックで組むも、離されてしまう。至近距離でフラつくダーデンだが、打ち合いの中で自身も右を当てている。しかし右ストレートから返しの左フックを受けたダーデンがグラついた。組みつくダーデンを潰すヴァン。そのまま座り込むダーデンに、会場からはブーイングが浴びせられる。スタンドに戻ると、パンチの相打ち後にダーデンはフラついてしまう。

残り2分、ダーデンがダブルレッグで飛び込むも、これはスプロールされた。鼻の周辺から出血が見られていたダーデンだが、右目下からも流血が……。ダーデンにケージを背負わせ、ヴァンがパンチを浴びせる。しかしダーデンもフラつきながら打ち返している。ここでレフェリーが両者の間に入った。ダーデンがマウスピースを吐き出していたようだ。再開後、ダーデンが打撃で前に出るも、ヴァンが右クロスでグラつかせた。残り10秒、両者は打ち合って試合終了のホーンを聞いた。

あれだけパンチを受けながら倒れないという、ダーデンのタフさが目立った。しかし打撃のヒット差は歴然――ジャッジがビッグラウンドをつけるユナニマス判定で勝利したヴァンは、トップランカーとの対戦を希望した。


PR
PR

関連記事

Movie