【UFC316】抜群の見切り&圧を掛け続けたジョシュア・ヴァンがシウバの心を折ってTKO勝ち
<フライ級/5分3R>
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)
Def.3R4分01秒by TKO
ブルーノ・シウバ(ブラジル)
開始直後の右カーフで、バランスを崩したヴァン。シウバはカーフをもう一発入れる。さらに左ローを連続で見せたシウバに対し、ヴァンがステップインと同時に右を当て、カーフを繰り出す。シウバのオーバーハンドに右をカウンター、そしてワンツーと拳の攻撃で上回るヴァンはステップインにも右のカウンターを決める。スイッチを織り交ぜるシウバだが、ヴァンのワンツーの右からスリーの左でダウン。シウバはすぐに立ち上がり、ヴァンも攻め急ぐことなく右を伸ばす。
シウバが組みつくが、鶴谷怜戦で見せたようにヴァンはTD防御の巧みだ。ならばと再びカーフ基調に切り替えたシウバだが、初回はヴァンが取った。
2R、シウバがインロー。ヴァンの左の蹴りにボディロックも、倒す段階にいかず離れる。ワンツーを決めたヴァンは、ジャブを当て右につなげる。スイッチして右、蹴り直後のパンチのコンビと工夫を見せるが、ヴァンの見切りにヒットがないシウバは局面を打開できない。それでもスイッチしつつ前手の左を当てたシウバが、左ボディショットを決める。ヴァンは右カーフからハイと攻撃を散らし、圧を掛けるとジャブをヒット。続いて踏み込みに右を当ててダウンを奪い、テイクダウン狙いを切ってパウンド。スタンドに戻ったヴァンは、ダブルレッグでテイクダウンを許すが即スタンドに戻る。続くテイクダウンを切られたシウバは右、カウンターの右を受けて動きがさらに落ちる。
ヴァンはテイクダウン狙いを切ってヒザを顔面に突き上げ、またもダウンを奪う。一度はガードの中に収まったヴァンは、自ら立ち上がり最後の10秒をスタンドの牽制戦で締めた。
最終回、スイッチして左ミドルを2発、ここからハイを蹴ったシウバ。ヴァンはジャブ、カーフを蹴られても前に出る。圧に耐えられないように飛び出すシウバに右を狙うヴァンは、ジャブが当たる距離をキープする。と、ワンツーを決め組んできたシウバに左を打ち込む。的確なパンチを被弾し続けるシウバは、タフさを発揮し右を返す。
近い距離でのジャブの差し合い、組み狙いからのダーティボクシングと粘りを見せるシウバ。その踏み込みに右を当てるヴァン。残り2分を切り、ヴァンはシウバのダブルレッグを切る。ヴァンがジャブ、シウバが左ストレートを当てる。左で腹を抉られたシウバは、右を受けて動きが止まる。そこにショートの連打から右を冷静に右を打ち込み、諦めたようにケージに持たれて座ってしまったシウバにパンチを纏めたヴァンが圧巻のKO勝ちを決めた。
「相手の攻撃を受けず、自分の試合をする。そうすればKOの機会が訪れるんだ」とヴァンは、成長ぶりを驚くジョー・ローガンに話した。