【ONE FN26】殴られても折れないナカタニの反撃を断ち切り、若松佑弥が強さを見せて3-0の判定勝ち
【写真】遠い距離、近い距離。左右、上下、拳&ヒジと打ち分けて、気持ちが一度たりとも落ちることがなかった。猛者を相手に見事な勝利(C)ONE
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
Def.3-0
ギルバート・ナカタニ(米国)
左右に動くナカタニが右カーフ、若松は左の縦ヒジを狙う。さらに右ハイをガードの上から蹴った若松のワンツーに、ナカタニがフックを合わせる。後ろに倒れた若松は立ち上がりながら組みにいくと、バックを伺う。譲らずナカタニが正対して離れる。カーフを連続で蹴るナカタニは組んでヒザを入れ、右エルボーをヒットさせる。
カーフ&右から組んだナカタニに対し、若松は投げを狙いヒザを突き上げる。直後に若松はヒザに左を合わせる。後方に大きく乱れたナカタニは、テイクダウンを取られ即立ち上がるも、若松の質量が完全に上回るように。既に疲れが感じられるナカタニに対し、若松が左を入れて右アッパーを叩きこむ。ナカタニが組みを選択しても、若松はコーナーを背にして体を入れ替える。右を振って間合いを取り直した若松のパンチに圧されるナカタニが、テイクダウンへ。スクランブルでのギロチンも頭を抜いた若松が、スピニングバックフィストをかわして右を伸ばしたところで時間となった。
2R、若松はジャブを伸ばし、右ハイをスウェイでかわす。ナカタニの左右のオーバーハンドをかわす若松は、組まれてもポジションをスイッチしてコーナーに押し込んでいく。ナカタニも押し込み返すが、離れた若松は前蹴りをボディに入れる。
続いてヒザをボディに突き刺した若松は、右ハイをヒット。それでも前に出るナカタニがクリンチへ。払い腰から離れた若松は、三日蹴りを狙う。ナカタニは距離を潰して防ぎ、ワンツー。若松は逆に右を打ち込み、ジャブを突き刺す。さらに右ミドルで削ると、右ストレート。ナカタニもフックで前に出るが、精度の高い右を若松が決める。若松の右エルボーで額をカットし流血が目立つナカタニが左を当て、スピニングバックエルボーから組んでバックへ。サイドバックでヒザを蹴ったナカタニは、正対した若松に左エルボーを狙い終盤に盛り返した。
最終回、ハイを蹴り合った両者、若松が右を当て、直後に左フックでダウンを奪う。ガードから立ち上がる間、パウンドを続けた若松は左ミドルに右を合わせ、続いて右アッパーへ。
ナカタニのローシングルを切った若松が、逆にテイクダウンを奪うとヒザを顔面に入れる。
腰を上げた若松は右腕を腕十字で伸ばされかけたが、ここは耐えてガードの中に収まる。ガードが空くと、左足を抜いた若松がハーフで殴りナカタニに潜らせない。
背中を預けて立ち上がったナカタニに対し、若松は打撃戦を選択。リードフックを当て、ヒザ蹴りにカウンターを合わせる。残り1分、腹へのヒザを効かせたナカタニのラッシュに若松が前蹴りも、組まれる。コーナーに押し込み、エルボーから間合いを取り直した若松、ナカタニも最後まで攻撃姿勢を持ち続け試合はタイムアップを迎えた。激しい攻め合いのなかで、反撃を許しながらも優勢に試合を進めたのは間違いなく若松だ。
結果、3-0で判定勝ちを手にした若松は「まずは戦ってくれたギルバート選手、この舞台を用意してくれたONEの皆さま、本当にありがとうございました。とても素晴らしい選手で、凄くタフで打撃も寝技も凄く強い選手でした。自分がメンタルだったり、得意でなかったところを鍛えてきたので、それがあって今日は勝てたと思います。本当にありがとうございました。ONEのチャンピオンを僕が取って、フライ級の世界一はONEだと知らしめたいので、来年是非タイトルマッチを日本でお願いしたい」と凛とした表情で話した。