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【Gladiator CS02】松嶋こよみと対戦、ソドノムドルジ・プレブドルジ「自信が無かったら試合は受けない」

【写真】日本で戦うことに、希望で目をキラキラと輝かしていたソドノムドルジ (C)MMAPLANET

7月12日(金)に会場非公開、無観客&配信専門大会=GLADIATOR CHALLENGER SERIES02「Matsushima vs Sodnomdorj 」が開催され、GLADIATORフェザー級挑戦者決定トーナメント準々決勝で、モンゴルのソドノムドルジ・プレブドルジが松嶋こよみと対戦する。
Text by Manabu Takashima

ソドノムドルジは前Gladiatorバンタム級王者テムーレン・アルギルマーと同様にマザーライ・ファイトセンターとシレンベーリ・ファイトセンターという2つのジムで練習をし、初来日に備えていた。

キャリア5勝2敗、モンゴルではMGL-1FCライト級のベルトを巻いていたこともあるソドノムドルジに今回の試合について話を訊いた。


――松嶋こよみ選手と約1カ月後に戦うことが決まりました(※取材は6月7日に行われた)。今の調子はいかがですか。

「体調に関してはずっと練習を続けているし、凄く良いよ。今回、マツシマのようなONEでタイトルマッチに出場したファイターと戦うことは凄く光栄で。彼と戦うことで今、自分がどれぐらいのレベルにあるのかが分かる。そういう機会を与えてくれたGLADIATORに感謝の気持ちでいっぱいだよ」

──当初は松嶋選手の相手は違う国の選手が予定されていたのが、合意を得ることができずに急遽ソドノムドルジ選手に声が掛ったと聞きました。

「マツシマは経験豊かで、本当に強い選手だと思っている。さっきも言ったけど、そういうファイターと戦って自分のレベルが知りたい。僕がこれまで戦っていた相手は、ワールドクラスのファイターじゃなかった。だから勝っても、自分の力が分からなくて。今回、マツシマと戦うことで世界のなかで、自分の位置がどこにあるのかが分かるから、話が来た瞬間に『戦う』と即答したよ」

──これまでライト級で戦っていましたが、今回はフェザー級のオファーです。

「僕はこれまでライト級で戦ってきたけど、元々外国で戦う機会を得られた時はフェザー級で戦うつもりだった。中国で試合をした時もフェザー級が良かったけど、ライト級のオファーだった。今回フェザー級で戦うというのは僕のなかでは考えていた通りの流れになったと思っている」

──ではソドノムドルジ選手の格闘技歴を教えてもらえないでしょうか。

「僕はアルハンガイ県(元関脇の逸ノ城の出身県)のチェロット村で生まれ育った。凄く田舎だから何かスポーツに打ち込むにはハードルが高い場所だったんだ。選択肢がなくて、子供の頃からモンゴル相撲をやり、いつかはモンゴル相撲で成功したいとは思っていた。

ただ少ししてから柔道の練習ができる場所を見つけて、柔道の試合だけでなくサンボの試合にも出ていた。高校に進学する時に兄から『お前はモンゴル相撲や柔道の才能があるから、スポーツで身を立てろ。ウランバートルの柔道の強豪校に進め』って言われ、柔道を続けるためにウランバートルに出てきたんだよ」

──では、柔道での戦績というのは?

「アルハンガイ県の青年の部で銅メダル、高校ではウランバートル市の大会で銅メダル。最高の結果は全国大会で銀メダルだった」

──全国2位は十分に立派かと。

「柔道で成功をしてオリンピックに出たい。そういう夢を持っていたけど、高校卒業が近づいた時……実は僕はこのシレンベーリ・ファイトセンターの近くに住んでいて、よくMMAの試合をTVで視るようになっていたんだ。その時に柔道を続けるより、このスポーツをやってみたいと思うようになった。

そして高校を卒業して間もない頃、ジムの看板にTVでMMAを視た時に試合に出ていたダムランプレウ(バーサンフー)先生の姿があって。練習を見学させてもらうと、ジムの代表ノフルバット先生が『興味があるなら、やってみたらどうだ?』と言ってもらい、MMAを始めたんだ。その時からMMAへの気持ちが強くなって、柔道を続ける気はしなかったよ」

──試合でもパンチを強振して、強気のファイトを展開していますね。

「僕はグラップラーだよ。一番好きな選手は、カビブ・ヌルマゴメドフで。その影響もあって、組んで倒してコントロールするというのが自分のファイトスタイルだと思っている」

──では、松嶋選手とどのような試合をしたいと考えていますか。

「とにかく自分がどのようなレベルにあるのかを確認したい。それがこの試合に向き合う時、一番の力になる部分で。だからこそ打撃もグラップリングも駆使して戦いたい。ただ、自然と組みの展開になるかと思う」

──チームメイトのテムーレンから、日本で戦うことに関してアドバイスを貰っていますか。

「僕は2018年にここで練習するようになったけど、テムーレンの方が半年ほど前から在籍していて。それ以来、私生活でもずっと仲が良いんだ。今回、僕が日本で戦うことができることをテムーレンは自分のことのように喜んでくれた。テムーレンだけでなく、バットオチル・バットサイハンも日本で戦う機会を得ることができて、正直羨ましいなって眺めていたんだ(笑)。

でも今回、一緒に日本に行けることになって凄く嬉しい。テムーレンからは気候が違うから、最後の体重調整の仕方が変わってくる。そこを調整方法もアドバイスしてもらって、そこは本当に助けてもらっているよ」

──では改めて松嶋選手との試合に向けて、意気込みの方をお願いします。

「自信がなければ、このオファー──試合は受けなかった。100パーセント、僕が勝つつもりで練習をしている。マツシマは経験が豊かでも手が2本、足が2本。同じ人間なので何も恐れることはないからね」

■視聴方法(予定)
7月12日(金)
午後6時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

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