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【FAW2024#02】格闘代理戦争準決。青木真也も監督継続、中谷優我「派手な試合はできない。必死に勝つ」

【写真】青木監督の愛のムチ?で中谷は一歩一歩強くなっている(C)TAKUMI NAKAMURA

4年振りに再開したABEMAの格闘家発掘リアリティTVショー=格闘代理戦争-THE MAX-。3月15日に都内某所で実施された一回戦で、中谷優我は一般公募からエントリーした松岡拓(監督:田嶋椋)を3分3R=9分間、テイクダウン&コントロールで判定勝利した。19日(金)の準決勝ではトミー矢野(監督:イゴール・タナベ)と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

試合前日に青木監督から「負け確定」の烙印を押されながらも、いざ試合では自分のやるべきことを貫いて勝ちを手にした中谷。代理戦争という企画を通して青木監督と時間を過ごすことで確実に強くなるきっかけを手にしている。トミーとの準決勝でも愚直に勝利を目指す。


――一回戦の松岡拓戦では3分3R組みで松岡選手をコントロールし続けての勝利でした。

「対戦相手が前日に決まったというのもありますし、試合映像も少ない相手だったので、組み合う・向き合うまで分からない点が多かったんですけど、自分のやりたいことを徹底できたかなと思います」

――試合前日に相手が決まるということも含めて、自分がやるべきことを貫く練習をしてきたのですか。

「そうですね。基本的に僕は誰が相手でも同じスタイルで、自分のやりたいことを押しつける作戦というか。そういうアドバイスももらっているので、それを実践しています」

――まさにその通りの試合だったと思うのですが、あの時点では満足がいく試合でしたか。

「反省点というか、直さなきゃいけないところも多々あった試合ではありますけど、自分のやりたいことができたのかな……とは思います」

――青木監督からも「前回の試合の良かったところはかっこよくやろうとしなかったところ」と言われていましたが、自分のファイトスタイル的に、余計なことせずに自分のやるべきことだけをやるという考えですか。

「はい。初めてDEEPに出て負けたとき(2023年7月の井上竜旗戦)も、自分が貫かなきゃいけないところを譲ってしまって、判定で負けてしまったんです。その時の反省からしてもそうですし、自分のやるべきことをやらなきゃ勝てないと思って戦っています」

――試合前の抽選会で青木監督から「負け確定」という発言があったり、試合直後に監督の辞退宣言があったりと試合以外でも色んなことがありましたが、今は一連のことをどうとらえていますか。

「やっぱり青木さんにもっと認められるというか、よくやったと言われるまでいきたいなと思いますね。青木さんが『お前勝てるぞ』と思ってくれるくらいまでいきたいです」

――すべては自分が強くなるために必要なものだと受け止めていますか。

「そうですね。僕はそう感じています」

――1回戦が終わった後、練習していくなかで変わったことはありますか。

「青木さんにも常々『もっと考えてやれ』や『お前は浅はかだ』と言われ続けているんですね。それで『自分は何を考えなきゃいけないんだろう?』や『何が浅はかなんだろう?』というところから考えました。それで練習中の心境であったり、自分は淡々と練習していた部分があったんで、まだまだ足りないところは多いのですが、少しは考えながら練習に取り組めるようになったのかなとは思ってます」

――そういったことを考えると、ただ試合経験を積むのではなく、格闘代理戦争という企画で監督と二人三脚で試合したことで得られるものは大きかったのではないですか。

「はい。本当にこの2~3カ月は今までとは全く違う、すごく得たものは大きいですし、自分自身も少しずつ変わりつつあるのかなとは思っています」

――また番組内ではプロレスラーの藤田和之選手やケンドー・カシン選手ともトレーニングしていましたが、当日はどんな心境でしたか。

「怖かったですね…。何をするかも分からなかったですし、藤田さん・カシンさんがいるというのは本当に怖かったです」

――特に藤田選手からは海でボディスラム&闘魂ビンタも受けていましたが、どんなものを藤田選手から感じましたか。

「最初は怖かったのですが、藤田さんの強さやかっこよさを感じましたね。話していただいた内容もそうですし、移動中も試合前にどんな心境だったか・どうやって過ごしていたのかを教えていただいて、僕のなかではすごくいい経験をさせてもらいました」

――自分の目標を達成する、目標にしている選手になるために何が必要かを体感できたようですね。

「僕が今課題にしている『変わらなきゃいけない』っていう話をしたときに、藤田さんから『人間はきっかけがあれば変われるんだよ。一つのきっかけで変われるから』とおっしゃってくれて、藤田さん・カシンさんとトレーニングしたことが変わるきっかけになるかもしれないなと感じました。僕が変わることができたかどうか。それは金曜日の試合で分かるのかなと思います」

――今回の試合に向けて青木監督から試合の前に何か言われたことってありますか。

「この試合に向けてというのはないですが、代理戦争を通して青木さんと接する機会が増えて、感じるものはたくさんあります。きっと僕が青木さんから感じられるものって本当に浅いところでしかないと思いますが、これがプロフェッショナルなんだなというものを勉強しています」

――準決勝で対戦するトミー矢野選手にはどんな印象を持っていますか。

「トミー選手は柔術が強くて寝技に自信があって、僕も寝技に自信があるスタイルです。得意なところは一緒ですが、違うスタイルにはなると思いますし、その中で僕のスタイル、僕のやりたいことを押し付ければ勝てるんではないかと思ってます」

――まさにお互いの戦い方を貫く者同士の試合になりそうですね。

「はい。そこでは負けないぞと自分で思っているし、そこで相手を上回りたいです」

――視聴者のみなさんにはどんな試合を見せたいですか。

「代理戦争はトーナメントなので、勝ちにこだわる姿勢というか貪欲な姿勢を見せていきたいです。僕は競技として勝ちたい。ただそれだけです」

――代理戦争は色んなキャラクターの選手と監督がいますが、中谷選手も勝ちにこだわること、自分の信念を持って挑む姿、そういったものを伝えたいですか。

「そうですね」

――それでは最後ファンの皆さん、視聴者の皆さんに一言メッセージをいただけますか。

「先ほども話した通り、僕は派手な試合はできないと思いますが、必死に戦って勝って優勝することを目標にしています。僕の貪欲な勝ちへの姿勢を見ていただいて、応援していただけたらなと思います」

■視聴方法(予定)
2024年4月19日(金)
午後7時00分~ABEMA格闘チャンネル

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