【UFC300】初回の前蹴り→スリップが勝敗の行方を決めた? アンドラーデがホドリゲスにスプリット勝利
<女子ストロー級/5分3R>
ジェシカ・アンドラーデ(ブラジル)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
マリナ・ホドリゲス(ブラジル)
前蹴りを見せて左右に動くホドリゲスが、ジャブを伸ばす。アンドラーデは右カーフを蹴る。身長、リーチで上回るホドリゲスは前蹴りを多用し、突き放してパンチの距離を構築──右ストレートを当てる。アンドラーデのステップインにもワンツーの左を入れ、ロングの左フックも届かせる。ワンツーからスリーフォーと伸ばすホドリゲスだが、自らの前蹴りでスリップし、尻もちをつく。すかさずトップを取ったアンドラーデは、ハーフで抑えて左のパウンドを連打する。足を戻されるとアンドラーデは立ち上がり、ローを蹴っていく。一回転してパウンド、さらに足を捌いて拳を落とすアンドラーデが、ハーフに収まり殴っていく。
ホドリゲスは足を戻そうとしたが、逆にパスを許し上四方で抑えられる。足が掛からない状態でダースを賭けたホドリゲス。さすがに無理があり、アンドラーデはサイドで抑えた初回をリードした。
2R、姿勢を乱したことでラウンドを落としたホドリゲスはパンチの回転を上げ、ジャブを伸ばす。さらにホドリゲスはロングフック、右を繰り出す。アンドラーデも踏み込んで果敢にパンチで応戦するが、主導権はホドリゲスが握っている。頭をふってホドリゲスのパンチをかわし、ボディを入れたアンドラーデ。直後にホドリゲスがワンツーを返し、右に回りながらジャブを伸ばす。飛び込んでのワンツーが当たらないアンドラーデは、空振りが多い。回ってワンツーのホドリゲスが、パンチを纏めて距離を取り直すという展開に。
ワンツーを連続で被弾したアンドラーデは、必死のステップインもクリーンヒットはない。それでも右を当てたアンドラーデがケージにホドリゲスを詰めるが、ヒザを突き上げられる。決して引かないアンドラーデ──動きが落ちたホドリゲスにラッシュをかけて盛り返した。
3R、ホドリゲスがスピニングバックフィストをヒット。同じ手で返したアンドラーデは空振りに。ローにワンツーを合わせたホドリゲスが、圧を掛けていく。ケージ際を左に回りハイを受けそうになったアンドラーデは、ホドリゲスの蹴りを捌いて崩す。ここは寝技に持ち込まず、ホドリゲスの立ち際に一発を狙ったアンドラーデは、立ち勝負でいけると判断したのか。
オクタゴン中央の打撃戦から、ホドリゲスの跳びヒザをキャッチしたアンドラーデだが左足を抱えた状態でパワーギロチンをセットされる。やや時間を置いて頭を抜いたアンドラーデはワンツーを被弾。最後の60秒が強いアンドラーデが前に出るが、2Rのようにパンチを当てることはできない。と、右カーフでヒザをついたホドリゲスは以降の攻撃を特別被弾したわけではないが、またも印象を悪くした。
初回はアンドラーデ、2Rはホドリゲスの4分間のジェネラルシップとアンドラーデ1分間の反撃をどう取るか。最終回も判断は難しい。結果、スプリットに割れた一戦はアンドラーデがモノにした。終わってみれば初回の尻もちが、アンドラーデ勝利の決め手となった。