この星の格闘技を追いかける

【UFN230】構えを変え、アラテンヘイリの左足を削り、拳の距離を創らせなかったグティエレスが快勝

<バンタム級/5分3R>
クリス・グティエレス(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
アラテンヘイリ(中国)

まず左インローを蹴ったサウスポーのグティエレスが、インとアウトのローを散らしつつ左ストレートを伸ばす。グティエレスは構えを変えながら間合いを測り、アラテンヘイリは左リードフックから前に出る。右ハイをかわしたアラテンヘイリは前足を蹴られながらも、ステップインしてワンツーを繰り出す。

様子見のまま初回は半分が過ぎ、近い距離でグティエレスが左ハイ、アラテンヘイリがブロックする。グティエレスは左右の蹴りを打ち分け、時折りジャブや後ろ回し蹴りで距離を創ろうとする。アラテンヘイリは蹴りの距離を崩せず、ローとジャブを被弾しパンチの距離が長くなることでクリーンヒットがないまま5分が終わった。

2R、オーソでスタートしたグティエレスは、右カーフから一瞬、テイクダウン狙いのフェイクを織り交ぜる。アラテンヘイリもワンツーで前に出るが、バックステップでかわされる。グティエレスは初回と同様に、良い打撃を貰わず手足を出し続けることができるか。右アウトローを2発受けたアラテンヘイリは、足が揃って止まりそうになる。グティエレスのスピニングバックフィストをブロックしたアラテンヘイリは、左ローを急所に受けて試合が中断する。

再開後、左に回るグティエレスは、圧を高めると左をローに合わせる。グティエレスのスタイルは、一発でも姿勢を乱すようなパンチを受けるとラウンドを落とす可能性がある──なかで、グティエレスは前足を削り、左をヒットさせる。2度目のダブルレッグのフェイントを見せたグティエレスがカウンターの左を入れ、左インローから左フックを決めた。さらに奥手の左を打った直後に、左ヒザを繰り出したグティエレスは右カーフでこの回を締めた。

最終回、左足が真っ赤になっているアラテンヘイリは左のインロー、右ローカーフから右ジャブ、左ストレートから左ハイを蹴られそうになる。急所を蹴られたという仕草を見せたアラテンヘイリに対し、「ノー。ノー」と駆け寄り、再開を促すグティエレス。直後にアラテンヘイリのコンビが初めてグティエレスの顔面を捕える。拳の伸びるようになったアラテンヘイリ、それだか踏み込めているのだが右ローを蹴られ、体が流れる。

左フックに組みついたアラテンヘイリがボディロックからバックに回る。一度、ケージを掴んだグティエレスは前方に崩されてテイクダウンを許す。すぐにケージを使って立ち上がったグティエレスが、体を入れ替えて離れる。アラテンヘイリの距離でもヒザ蹴り、左を当てたアラテンヘイリが右カーフを蹴る。それでも左足を前のまま踏み込むアラテンヘイリに対し、なんとグティエレスがイマナリロールから足関節を狙う。

しっかりと反応したアラテンヘイリは跳びヒザをかわし、パンチの交換から最後にテイクダウンを決めたものの──0-3でグティエレスに下った。「こういうことは言いたくないけど、僕はランク15位だ。次はメインカードで戦いたい。何より今はジョナサン・マルチネスをしっかりとサポートしたい」と勝者は話した。


PR
PR

関連記事

Movie