【PFL2023#08】石井慧、マルケスの前蹴り&首相撲を崩しきれず。MMA復帰戦は判定負け
<ヘビー級/5分3R>
ダニーロ・マルケス(ブラジル)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
石井慧(クロアチア)
サウスポーの石井。オーソドックのマルケスは左手を伸ばして右ミドル、インローを蹴る。石井は左のガードを上げ、左ボディストレートを打つ。前に出るマルケスは右の前蹴りを飛ばし、石井が距離を詰めようとしたところに右ストレートを狙う。石井はマルケスの蹴りに合わせて左ストレートを狙い、マルケスはすぐにバックステップで距離を取る。
インロー・前蹴りで自分の間合いを保つマルケス。石井が細かいパンチからボディロックで組みつくが、首相撲からヒザ蹴りを放って、ケージを背負わない。打撃の攻防に戻ると、マルケスは再びインロー・前蹴りで距離を取って、石井の前進に右ストレートをヒットさせた。
2R、マルケスはインロー。石井は左ボディストレートから顔面への右フックを返し、ボディロックで組もうとするが、マルケスは距離を取る。マルケスは二段の飛びヒザ蹴りを見せて、右の前蹴りで石井のボディを狙う。石井が組みつこうとすると、マルケスは首相撲からヒザ蹴りを放って組みつかせない。
マルケスは前蹴りと右ボディ、組もうとする石井を首相撲にとらえて離れる。この攻防が続くなか、石井も左ミドルを蹴り返し、シングルレッグも見せつつ、そのフェイントから顔面への左ロングフックを狙う。マルケスは前蹴りで距離をとって深追いしない。残り15秒、石井が左右のフックで突進。組ませないマルケスはやはり前蹴りで距離をとる。
3R、石井が左ストレートで前に出て、ダブルレッグで組みつく。そのままボディロックでマルケスをケージに押し込み、テイクダウンを狙う。一旦距離が離れると石井は左ストレートと左フック。シングルレッグ・ボディロックを見せながら左のパンチにつなげ、マルケスをケージまで押し込む。マルケスはそれに首相撲で対応し、初めてダブルレッグも見せるが、石井は組ませない。
ガードを上げて距離を詰める石井はマルケスの右脇を差してケージに押し込む。マルケスが首相撲にとらえると、石井はボディフックと顔面へのアッパーを打ち込見続ける。石井はガードを上げて細かいパンチで前進。マルケスも右ストレートを返すが石井が前に出続ける。1・2Rはマルケスがペースを掴み、3Rに石井が挽回するという試合は――ジャッジ3名とも29-28でマルケスに軍配が上がった。
前蹴りで距離を取り、首相撲でテイクダウンを阻止し続けたマルケス。試合後のマイクでは「練習通りに戦った。彼がテイクダウンを多く仕掛けてくると思って準備してきた。彼のコーナーマンは素晴らしい柔術家だし。僕はデミアン・マイア柔術出身だ」と試合を振り返り「サトシ、サンキュー、ブラザー。君のことを凄く尊敬している。良い試合だった。来年もここで戦っていたい」と締めた。