Overlooked【Pancrase333】距離を掴んだ有川が打撃キエルバサの左目付近をカット。大流血からのTKO勝ち
【写真】このカットでは、ストップも致し方なし (C)MMAPLANET
イベントスケジュールが重なったわけではないが、速報で追い切れなかった試合をお伝えする──帳尻合わせ試合レポート。
ここでは4月30日(日)に、東京都立川市の立川ガーデンプレイスで開催されたパンクラス333から、フライ級の国際戦=有川直毅✖コルトン・キエルバサ戦の模様をお届けしたい。
<フライ級/5分3R>
有川直毅(日本)
Def.2R終了時 by TKO
コルトン・キエルバサ(米国)
右カーフを蹴り合い、右を伸ばした有川だが左ジャブや左フックを被弾し、カーフで体が流れる。有川は右をヒットさせるが、キエルバサが組んでボディロックテイクダウンから両足を束ね、肩を押し込む。背中をつけることはできず、バックにも回れなかったが、立ち上がった有川を強烈なボディロックで叩きつけた。
ボディクラッチのまま立った有川はまたテイクダウンを許し、頭を抱える状態でバックを許す。そのまま襷を取ったキエルバサに対し、有川が胸を合わせる。右腕を差して首投げを決めたキエルバサに対し、有川は起き上がって後ろ三角気味の絞めを仕掛ける。キエルバサが凌いで前方に落とす。
ここからのスクランブルで、ケージに有川を押し込んだキエルバサが尻餅をつかせる。ハーフからのギロチンにも抑え続けたキエルバサが初回を取った。
2R、ワンツーで右を打ち込んだ有川は、左目を気にするキエルバサにハイを狙い、組み付いてきても押し返してジャブを当てる。キエルバサは左フックも構えを変えるなど、傷を気にしているか。
目の周囲が大きく腫れ、流血も目立つキエルバサは有川の右を被弾し下がる一方に。それでも一瞬の組みから上を取ったキエルバサが首を抱え、これをリリースすると勢いのあるパンチを打ち込む。
ハーフで抑えワキ差しパスを狙うと、肩パンチを落とすキエルバサは半身の有川を抑えて殴っていく。
3/4マウント、上を向いてハーフに戻した有川は下の状態が続く。下から傷口を狙って細かいパンチを入れる有川は再度の3/4マウントもケージを蹴ってスクランブルに持ち込む。それでもキエルバサはケージに有川を押し込み、ボディロックへ。有川は頭を突っ込まれ離れることができない。掌底で右目を戦う有川の攻撃で、さらにキエルバサの流血量が増えた。と、ラウンド終了ともにドクターチェックを受けたキエルバサはドクターストップがかかり、TKO負けとなった。
結果はカット&流血の勝利だが、それも初回の圧を凌いだ結果。王者が足早でパンクラスを駆け抜けていったフライ級で有川が存在感を示した。
と同時に、圧倒的な組み力を見せたキエルバサも、セカンドチャンスを与えてほしいと思わせた。