【Pancrase330】パン・ジェヒョクの打撃とTD防御に大苦戦。最終回を抑えた透暉鷹がスプリットで制す
【写真】思わぬ大苦戦--勝者に笑顔はなかった(C)MMAPLANET
<フェザー級/5分3R>
透暉鷹(日本)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29.
パン・ジェヒョク(韓国)
左を伸ばすパン・ジェヒョク。透暉鷹は相手の動きを見据え、プレスをかけ返す。スイッチするパン・ジェヒョクに対して左ハイを見せた透暉鷹は、左ローを当てたが打ち終わりに右ストレートを狙われてしまう。左前蹴りを突き刺した透暉鷹、パン・ジェヒョクの左ミドルを捌く。パン・ジェヒョクは大きな左を振るい、左ミドルを見せる。透暉鷹はダブルレッグで飛び込み、ワキを差し上げて相手をケージに押し込んだ。
しかしパン・ジェヒョクはすぐにケージ際から脱出し、左ジャブを突きながら左アッパー、右ストレートに繋げる。透暉鷹の蹴りにパンチを合わせるパン・ジェヒョク。左フックからダブルレッグで組みついた透暉鷹だったが、パン・ジェヒョクがボディロックで切り返して離れる。透暉鷹は右目尻から出血が見られる。蹴りを散らして距離を取るパン・ジェヒョクに対し、透暉鷹は手数が少なく、なかなか距離を詰めることができない。初回はジャッジ3者とも10-9でパン・ジェヒョクが取った。
2R、パン・ジェヒョクが遠い距離から一気に詰めてパンチを振るう。そのなかで右ストレートが透暉鷹のアゴを捉えた。透暉鷹はダブルレッグで組むも、パン・ジェヒョクを倒すことができない。なおも押し込む透暉鷹を捌いてパン・ジェヒョクが離れた。透暉鷹が距離を詰めると、左ハイを繰り出すパン・ジェヒョク。透暉鷹の左フックに対して、自身も左を返す。打撃を見せてから組みつく透暉鷹のパターンは読まれている。
パン・ジェヒョクが左ハイを見せる回数が増えてきた。右スピニングバックフィストを見せる透暉鷹。右ローからダブルレッグで入った透暉鷹が、ボディロックから遂にテイクダウンを奪った。透暉鷹がマウントを狙うと、パン・ジェヒョクがブリッジ。すかさず透暉鷹はバックマウントへ。相手の左手を制した透暉鷹は、右手を首に回していく。そして得意のフェイスロックで絞め上げるも凌がれた。
残り20秒でパン・ジェヒョクの左腕を狙う透暉鷹。パン・ジェヒョクは立ち上がる、透暉鷹の顔面にパンチを浴びせるも、再び透暉鷹が組んでケージに押し込んでいった。ジャッジは2名が10-9で透暉鷹に、1名が10-9でパン・ジェヒョクにつけていく。
最終回、パン・ジェヒョクの蹴りをバックステップでかわした透暉鷹だが、自身の蹴りにパンチを合わせられてしまう。透暉鷹の左インローがパン・ジェヒョクの下腹部を捉えて、試合は中断される。うずくまるパン・ジェヒョク。休憩ののち試合は再開される。パン・ジェヒョクがスイッチからヒジを見せた。透暉鷹は左フックからダブルレッグへ。しかし、これも切られてしまう。
しかし透暉鷹も左フックから組みついていく。四つで組んだが、パン・ジェヒョクが体勢を入れ替えた。足を使いながら左右の蹴りを散らすパン・ジェヒョク。透暉鷹はパン・ジェヒョクの右をかわして組み付き、ボディロックからグラウンドに持ち込む。パン・ジェヒョクは右のオーバーフックで耐え、尻もちを着いても盛り返す。
それでも透暉鷹がシングルレッグに切り替えて、パン・ジェヒョクに背中を着かせた。ハーフガードの相手を、左腕を枕にして抑え込む透暉鷹。呼吸を整えてからパスを狙った透暉鷹は、うつ伏せになったパン・ジェヒョクからバックマウントを奪い、四の字で固めて試合終了のホーンを聞いた。
裁定はジャッジ3者が1ポイント差をつけるスプリット判定で、透暉鷹が勝利した。パン・ジェヒョクは怒りの表情を浮かべてケージを降りたが、最終回を取られたことは間違いない。ただ、勝者にも笑顔がないことが試合内容を物語っている。