【UFC ESPN42】エルボーで流血させ、軸を取り戻したピアースがエルキンスにゾンビファイト許さず判定勝ち
<フェザー級/5分3R>
ジョナサン・ピアース(米国)
Def.3-0:30-26.30-27.30-27
ダレン・エルキンス(米国)
ピアースが試合開始直後に右前蹴りを顔面に届かせる。左の前蹴りに続き、右の前蹴りを再びエルキンスの顔に入れたピアースだが、シングルレッグで倒されバックを許しそうになる。スクランブルでシングルを潰し、ギロチンを仕掛けたピアースは打撃の間合いに戻ると前蹴りを繰り出す。ダブルレッグのフェイクから右を当てたエルキンスはクリンチ戦を狙い、離れ際に右フックを振るう。距離ができると前蹴りを続けるピアースに対して、ピアースは構えを変えて右前蹴り、前に出てきたエルキンスに右をヒットさせる。直後の跳びヒザは空を切り、姿勢を乱したピアースだが、エルキンスは付け込むことはできない。パンチを振る際、スリップすることが多いエルキンスはパンチも頭が突っ込みすぎだ。
バックステップをかわし、近い距離ではヘッドムーブでエルキンスの攻撃をかわすピアースが組んでシングルレッグでテイクダウンを決める。力強いパウンドを打ち下ろすピアースをガードの中に収めたエルキンスは左目じりをカットし初回を落とした。
2R、組んできたエルキンスを潰して右を入れたピアースが、逆にケージに押し込む。ピアースはエルボーを打って離れる。左ジャブのダブルから右を当て、エルボーを打ち込んだエルキンスがピアースのテイクダウン狙いを切って間合いを取り直す。ジャブに右のカウンターを決めたピアースは、前蹴りが無くなり組みが増える。ダーティーボクシングで攻めようとしたピアースは反撃を受けて離れると、右カーフを効かせる。
ところが直後の前蹴りを空振りし、尻餅をついたピアースは組まれてバックを許す。思わず金網を掴むシーンもあったピアースは、自ら尻をつけてバックグラブを狙ったエルキンスに対し、正対してトップを取りきると勢いのあるパウンド&エルボーで攻めこむ。立ち上がって足を畳みに行ったピアースに対し、エルキンスは足関節を狙う。ピアースのポスチャーは強く、エルキンスは下を強いられて引き続きパウンド&エルボーを打たれ続ける。左の連打を受けるなど、厳しい時間が続くエルキンスは懸命にハーフで耐える展開が続きサバイブに成功した。
最終回、ジャブから前に出るエルキンスに対し、ピアースがアッパーを狙う。それで組んでケージにピアースを押し込んだエルキンスは、自ら離れ逆にテイクダウン狙いを切ってパンチを打っていく。左の前蹴りも、上体が後ろに沿ってしまっているピアースは疲れが明らかだ。この展開になると、前に出る意志力で上回るエルキンスのペースになるか。
しかし、エルキンスも疲れとダメージが蓄積しており、蹴り足を掴んでのテイクダウン狙いも前方に姿勢を乱して下になってしまう。そこに左エルボーを受けて、カットから大量の流血が見られたエルキンスはドクターチェックも、すぐに試合が再開される。ピアースはここから姿勢が良くなり、圧が高くなりエルキンスのステップインに右を合わせる。ラフな展開に持ち込ませない動きを取り戻したピアースは右ボディフックを入れ、エルキンスの前進をジャブで止める。
エルキンスは右オーバーハンドを入れ、左フックも当てたがピアースには軸があり、ダメージを与えることはできない。それでも最後まで前に出てくるエルキンスにエルボーを入れ、組まれても内股で投げたピアースがパウンドを落としてタフファイトを締めくくった。
結果、ピアースが3‐0の判定勝ちを手にした。