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【NEXUS29】河名マスト・シーズン02開始=寿希也戦へ。「改めてNEXUSから駆け上がりたい」

【写真】組みに対する自信が、打撃への不安を大いに凌駕している河名(C)MMAPLANET

本日 7日(月)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるNEXUS29で河名マストが、寿希也と対戦する。

8月5日のLFA138でアライジャ・ジョンズに敗れた河名が、4カ月ぶりにケージインする。仕切り直しの舞台はデビュー戦を行ったNEXUS――記念すべき初の後楽園ホール大会だ。

ジョンズ戦までをフェイズ01とした河名は、プロMMAファイター人生シーズン2のスタートを迎える一戦に向け、口調こそ穏やかだが寿希也に負けないほど、自信に満ち溢れていた。


――8月のLFAにおけるアライジャ・ジョンズ戦で黒星。試合前にジョンズ戦までがフェイズ01でレスリングで勝つというMMAから、その後はフェイズ2に入るという話をされていました。その後、何か変化したところはありますか。

「大きく変わったところはないと思いますけど、これまではとにかく抑えて固めることしかできなかったので、試合でもそれを徹底してやっていました。今は抑え込みだけでなく極めに行ったり叩いたりだとか。抑え込みのなかでのバリエーションを増やすというか、ただ上に乗っているだけじゃないぞということをやってきたというのはあります。

もちろん入るところも打撃を出しながら組む、相手の打撃をかわして組むとかもやってきました。それほど攻撃手段が増えたわけではないですけど、もともとあったテイクダウンだけというのよりは増えました(笑)」

――入り方も磨いてきたと。

「そうですね。レスリングにつなげるため。当てるためでなく組むためのパンチ、組むための足の動きとか意識してやるようにしています」

――ジョンズ戦で被弾しても、凄まじい根性で打ち返した。そういう打撃ではないと?

「アレはアレで、貰っても大丈夫というのが自分にあったので。試合のなかで、気持ちを変化させることができて……『もらっても大丈夫』というとアレですけど。そういうパンチでした。今はディフェンスをしながらも組むことを主体にパンチを出す。パンチも狙っていると当たらないと思うので、組むためのパンチが当たればそれはそれで良いと考えています」

――ではLFAを経て、再びNEXUSで試合をしようと思ったのはなぜでしょうか。

「僕自身、これまでと同じで国内でどこかにこだわりがあるというわけではなく、八隅(孝平)さんに話があればトライするというのがフェイズ01でした。そしてフェイズ02のスタートも、改めてNEXUSから駆け上がりたいというのがあります」

――対戦相手の寿希也選手の印象を教えてください。

「ホントに試合を見たままで。柔道が強いけど、打撃が好きな選手です」

――怖いもの知らずにも感じます。

「ワンツーとカーフを上手く組み合わせていて。でも、グラウンドでの対処の仕方は付け入る隙があると思います。山本空良選手にもバックの四の字フックを叩きつけようとして。そこでチョークを取られた。あの経験をして、怖いもの知らずからどう変わったのか。低く見積もるつもりはないです」

――気を付けるべき攻撃は?

「やっぱり打撃じゃないでしょうか。あっちとしては打撃をやりたいと思うので。LFAの僕の試合を視ているのなら、テイクダウンを切って打撃を出していれば勝てると思っているでしょう。それを遂行しようとするはずです」

――組み技主体の選手は、その強さで試合の優劣が決まることがままあるかと思います。寿希也選手と組み技勝負になれば、純粋な組み技力が勝負になるのかと。

「アッチとすれば触られたくないかと思います。僕は触れば勝てる。彼の柔道の組み技は意識はしていないです。怖くはないので」

――ではいかに組めるのか。そこが勝負になると。

「ハイ。成長の跡を見せるためには、殴られないで組むところを見せたいですけど5分2Rですし、一発打たれても組んでドミネイトすれば……怖さはないです」

――ところで先日のRoad to UFCで盟友の中村倫也選手は勝利しましたが、松嶋こよみ選手が判定負けを喫しました。2人の試合から、何か想うところはありましたか。

「倫也に関しては能力的にも、取り組み的にもあのトーナメントは行けると思っているので、この間の試合に関しては100パーセント勝てる……安心して見ていられました。こよみさんに関しては、あれだけの取り組みをしていても、あの判定になっちゃうのかと。あの負けは悔しいですけど、あそこまでやっている人なので、これから運が味方することもあるかもしれない。そういう風に思わないと、僕としてはつらいです。そうでも思ないと、あの負けに納得できないというのはあります」

――取り組みということを口にされましたが、では河名選手の取り組み方は彼らと比較して、どのように自己評価できますか。

「それを考えると、彼ら2人が自分自身に課しているモノにはまだ追いつけていないとお思います。考え方の違いもあるかと思いますけど……キツイ時にその状態を乗り越えて練習するのか、キツイ時にはリセットして次の練習に新しい体と気持ちでリフレッシュして取り組むのか。そういう風に考えると、僕は後者です。前者のキツイ時に厳しい練習を課すという点においては、まだまだだと思います」

――仮に試合で厳しい場面になった時、その考え方の差が影響を及ぼすと思いますか。

「もちろん1回、1回の練習の一つ一つの場面が、試合でも起こると思います。でも練習の頑張りと試合中の頑張りは別物だと思っています」

――ならば中村選手や松嶋選手と比較する必要はないかと。

「そうですね。やるべきことはやっているので」

――NEXUSで戦う。2023年に向けて、キャリアップはどのように考えていますか。

「もう1回、米国にトライするためのキャリアを積みなおします」

――ではRIZINのケージ大会へのオファーがあると?

「八隅さんと話し合います(笑)。それはどこの団体からのオファーも同じです。僕が米国で戦うには、どの道が一番の近道かということを話し合いながら試合を決めて行こうと思います」

――米国への再挑戦、時期的にはいつ頃を想定していますか。

「夏ぐらいですかね。もう1回、LFAで今年と同じような時期に挑戦したいです。だからそういう風に考えていると、日本で戦うのも契約期間などを考える必要はあるかと思います」

――LFAを経験したことで、何か得るモノはありましたか。

「もちろん完敗を喫したのは事実です。圧倒的にやられました。でもLFAでタイトル挑戦経験もあり、UFCと契約できるかも知れない選手と戦って――あそこは手が届かない場所ではないと自分のなかで思えました。そう考えると、あそこをゴールにしてはいけないと思うし。乗り越えていくためにも、自分自身に期待して実現させたいです」

――そこを考えると、今回の試合はどのような戦いをしないといけないと思っていますか。

「この試合は河名マストのMMAシーズン2の始まりなので、シーズン2をより充実したモノにするために必ず圧倒し、ボコボコにしてレスリングで勝ちます。ぶっちぎって圧倒的に勝ちます」

■ NEXUS29対戦カード

<NEXUSフェザー級選手権試合/5分2R+ExR>
[王者] 山本空良(日本)
[挑戦者] 横山武司(日本)

<NEXUSフライ級王座決定戦/5分2R+ExR>
浜本”キャット”雄大(日本)
平井総一朗(日本)

<バンタム級次期挑戦者決定戦/5分2R+ExR>
咲間”不良先輩”ヒロト(日本)
森永ユキト(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
寿希也(日本)
河名マスト(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
ジェイク・ウィルキンス(米国)
キム・ハンオル(韓国)

<フェザー級/5分2R+ExR>
島村裕(日本)
栁川唯人(日本)

<ストロー級/5分2R+ExR>
木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅(日本)
楠美貴嗣(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
中桐涼輔(日本)
岡元飛龍(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
堀友彦(日本)
大谷啓元(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
大石真丈(日本)
小倉卓也(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
岩松哲也(日本)
秋山佑史(日本)

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