【RTU ASIA 2022 Ep05】「UFCは自分らなんて、いてもいなくても変わりない。だから……」風間敏臣─02─
【写真】根底にあるのは、此畜生だろう(C)MMAPLANET
10月23日(日・現地時間)にUAEはアブダビのエティハド・アリーナで開催されるROAD TO UFC AISA2022 Episode05――バンタム級準決勝でキム・ミンウと戦う風間敏臣がインタビュー後編。
世界的に見れば優勝候補のキム・ミンウとの対戦を前に、スパーでも殺気溢れる極めを見せていた風間は、「この試合で契約を取りに行く」という驚きの発言をした。
<風間敏臣インタビューPart.01はコチラから>
──打撃勝負ではない。如何に組むか。キム・ミンウの攻撃は何を気をつけたいですか。
「う~ん、一番は……いや、その答えは無しでお願いします(笑)」
──了解しました(笑)。ところでキム・ミンウの特徴としては、やはり大きさと言うこともあるかと思います。減量は相当に厳しいのか、計量の時は相当に水抜きをしていそうでした。
「シンガポールでは見ていないんですよね。でもタッパがありますからね。試合がなかったのに、リミットまで落としていたんですね。まぁフィジカルは間違いなく強いでしょうね。本当に正面の受けは自分が経験したことがないような強さだと思います。ただ入り方は正面だけではないですからね」
──今、シンガポールという言葉が聞かれましたが、次はアブダビです。フライト時間はずっと長いです。
「そうですね、12時間近く……。だいぶ長いですからね。到着した時のむくみとか怖いです。でも時差はそれほど気にしていないです。試合までまるまる5日間ぐらいあるので」
──1回戦と準決勝で気持ちの違いはありますか。
「う~ん、あまりないですね」
──ここで勝てば、もう一つだという昂りは?
「ないです。自分、このキム・ミンウ戦で契約を取るつもりでいるので。優勝とかでなくても、優勝候補と言われているキム・ミンウと戦うなら勝って契約を取っちゃいたいと思います」
──そこまで口にするのであれば、一本勝ち以外考えていないかと。
「ハイ。もちろんです。1Rから狙っていきます。それでも自分が削られることなく戦います。15分の間に極める。もう1Rからどんどん極めていくので、そこを見て欲しいです」
──その決意があるからこそ、スパーリングで極めに行くときに殺気が感じられたのですね。
「アハハハ。そんなことないと思いますよ。でも、試合も同じで、ああやってずっと狙っていきます」
────Road to UFC準決勝に出場する日本人選手に共通して尋ねようと思っているのですが、コンテンダーシリーズから木下憂朔選手がUFCと契約を果たし、RTU準決勝の前日には西川大和選手がUFC280でUFCデビュー戦を戦う。この両者が一足先を進んだことに関して、どのように思っていますか。
「何にもないです。申し訳ないけど。興味がないとかではなくて。木下選手はああいう相手に勝って契約だから凄いなと思います。ただし、自分の気持ちが動くことはないです。だいたい僕はこのトーナメントに出る直前の試合で、負けていますからね(笑)。自分には1試合で勝ち取れるような価値はないです。
西川選手に関しても本当に何も思わないんです。人に興味がないわけじゃないけど、それで感情が動くことって本当にないんです。それはそれで別モノで、意識することじゃない。普段から人がやることで、感情が動かないです」
──自分は50代半ばになっても、今日のように雨が降りやがってとか文句が言いたくなります。自分がコントロールできないことなのに。
「アハハハ。それはしょうがないんじゃないですか。人間だから。自分の感情が動かないのは、格闘技に対してなので。それに順番としては遅くなったけど、このトーナメントは優勝すれば契約できることが決まっています。
だから──ただ優勝すれば良いだけなので。全く契約の話がないのなら他の選手が契約したことが気になるのかもしれないですけど、この先に契約が見えている場所に今いるので。優勝すれば確実なんですけど、自分は優勝するまで待てない。アハハハハハハ。次で取りたいです」
──それでも決勝戦があるトーナメントなので、決勝戦で戦いたいのはどちらの選手ですか。
「う~ん、戦いたいのはやっぱり中村倫也かなっていうのはあるッスね。純粋に日本で知名度が高い。だから、どうせなら中村倫也とやりたい。ただし、どっちが上がって来るかは分からないです」
──正直、前評判だと中村倫也選手一色でしょうが、風間選手は野瀬選手という線もあると。
「ハイ、僕は彼はそれぐらい強いと思っています。強いですよ。全然、上がって来ることはあります。いずれにしても、決勝は自分が勝って日本人対決にしたいです。しないといけないですね。
そのためにキム・ミンウと当てられたと思っているので。それで良いと思っている、それぐらいの気持ちでいます」
──ただ、それにしてもなぜシャッフルしたのでしょうね……。「あれ、ちょっと謎ですよね(笑)。バンタム級だけ、こうなって。理由の説明もないし。でもUFCからしたら、自分らなんていてもいなくても変わりないですからね。代わりなんていくらでもいる。向うからすれば『こいつらの試合なんて、どうなっても構わない』ぐらいでいるんじゃないですか。
だから、のし上がってやりますよ」
■ROAD TO UFC AISA2022 Episode05対戦カード
<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
松嶋こよみ(日本)
<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
チェ・スングク(韓国)
<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国)
ジェカ・サラギ(インドネシア)
<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
キム・ミンウ(韓国)
<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
パラチン(中国)
■ROAD TO UFC AISA2022 Episode06対戦カード
<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イ・ジョンヨン(韓国)
ルー・カイ(中国)
<Road to UFCバンタム級T準決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
野瀬翔平(日本)
<Road to UFCフライ級T準決勝/5分3R>
トップノイ・キウラム(タイ)
パク・ヒョンソン(韓国)
<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
キム・ギョンピョ(韓国)
<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フィリッピ・リマ(ブラジル)