【UAEW34】吉野光がスクランブル発進、トルコの投神=6戦無敗のジャマル・ラステムと砂漠決戦!!
【写真】このチャレンジ、ぜひとも実を結んで欲しい(C)MMAPLANET
20日(木・現地時間)にUAEはアルジャジーラ・スポーツクラブで開催されるUAE Warriors34に吉野光の出場が決まり、トルコのジャマル・ラステムと対戦することが明らかとなっている。
Special Thanks to Mr.Grant Bogdanove
アブダビ・ファイトウィーク、UAEW34からUFC280「Oliveira vs Makhachev」、そしてRoad to UFCと日本人の中東での挑戦に吉野がスクランブル発進で加わった。
フィリッピ・ペレイラ×アザマット・カレフォフ戦という注目カードが組まれた同大会へのオファーは、吉野のマネージメントするガルナ・グループ経由で、10日前にフェザー級マッチとしてウスベキスタン人ファイターのサヴォイル・イマノフとの対戦で届いた。
2月のRIZIN TRIGGERの遠藤大翼戦に勝利後、国内外ともに試合出場に恵まれずファイトに飢えていた吉野は、イエスと即答してアブダビ行を待つことに。しかし、その日にうちにイマノフが負傷したという連絡を受け、試合まで1週間を切っても代役の連絡が入らなかった。事態が動いたのは金曜日、65キロ契約でジャマル・ラステムとのマッチアップが纏まり、吉野は本日16日に東京を発ち、12時間のフライトを経てアブダビに入る。
ラステムの戦績は6勝0敗、バンタム級からライト級の3階級で試合を行っているが、直近の試合はフェザー級で戦っている。そのラステム、吉野が所属するALMA FIGHT GYM LIFEの代表で言葉の面でサポートするグラント・ボクダノフによると、なぜか64キロに拘っていたそうだが、トルコからUAEと日本からUAEでは移動距離も時間も違うことで吉野陣営は65キロを譲らなかった。
ラステムは過去の試合映像を視る限り、サウスポーでグレコ的なレスリングが強く、ボディロックからのテイクダウンや後方への投げを得意としているファイターだ。
寝技ではマウントは取るが、バックグラブにはいかずバックコントロールから殴ることが多く、もう3年前のデビュー戦では倉本一真張りに何度も対戦相手のオルズ・ミルオエフをバックスープレックスで投げて戦意喪失に追い込んでいる。
他の試合ではダブルレッグでテイクダウンを奪われるシーンもあり、レスリングが上半身に特化しているか。打撃に関してはグレコの組みとヒザ蹴りの融合や、右でダウンを奪うなど相当にパワフルな選手だ。
もちろん吉野には天下御免の小内刈り、下になってもロシア人やブラジル人を彷彿させるブリッジ返し=吉野返しがテッポウ返しがある。腕っぷしも強いラステムを相手に、吉野の不安要素はパワフルさ故のスタミナ不足だ。
しかし、この点についてボクダノフは「前回の試合後から吉野は打撃も組み技も成長しており、水泳を始めたことで持久力もついている」と課題を克服したと太鼓判を押す。
月曜日に日付が変わる頃に現地入り、水曜日が計量で未知のトルコ人ファイターと木曜日に戦う。リスクを避けていては、世界では戦えない。Road to ONEもDEEPも、そしてRIZIN TRIGGERの勝利も次に繋がらなかった吉野がアブダビで大勝負に出る。