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【UFN212】ヴェルガラ戦直前─01─の平良達郎「お兄ちゃんみたいな感じです」&岡田遼「防波堤になる」

【写真】岡田がいることで、硬さが全く感じられなかった平良。良い感じで来ていることが伝わってきた(C)MMAPLANET

15日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで行われるUFN212:UFN on ESPN+70「Grasso vs Araujo」。

今大会には平良達郎が参戦し、CJ・ヴェルガラとオクタゴン2戦目を戦う。UFCの旅程よりも早目のベガス入り、そしてファイトウィーク中盤には日本から先輩の岡田遼も平良をサポートするために現地に到着した。

UFCと契約がなったエクストリーム・クートゥアーでの出稽古の時期から、試合が延期されたデビュー戦と常にベガスの平良には、岡田が寄り添って来た。そんな岡田がいること、試合に向けてリラックスできている平良の話を岡田の同席の下で訊いた。


──お疲れ様です。

平良&岡田 お疲れまでーす。

──カミナリおじさんです。

岡田 アハハハハ。

──岡田選手。人のことをカミナミおじさんと命名して、SNSで如何にも気性が荒いよう喧伝をしたのは一体どういうことでしょうか。私が岡田選手のことを烈火のごとく𠮟りつけたことなど全くないかと。

岡田 アッハハハ。2回、3回はあったと思います(笑)。

──勘弁してください。そんな営業妨害をしてくると、平良選手が隣で固くなってしまうので。

平良 いえいえいえ(苦笑)。

──ところで岡田選手は今日、ラスベガスに入ったそうですね。

岡田 ハイ。3、4時間前です。

──そんなお疲れのなかですが、カミナリおじさんの投稿の件があったので容赦なくインタビューをさせてもらいます。

岡田 アハハハハ。宜しくお願いします。

──土曜日にUFCで2試合目、CJ・ヴェルガラ戦に向けて調子の方はいかがですか。

平良 そうですね、沖縄でほぼほぼやってきて、ラスベガスでもUFC PIから色々とサポートを受けているので、もう3日後にやるだけなって感じです。時差も抜けつつあるので、コンディションはバッチリですね。

──アゴのラインもスッキリしています。

平良 頬が今日からこけ始めました(笑)。

──今回もUFCのスケジュールよりも、少し早めにラスベガスに入ったということでしょうか。

平良 ハイ。以前、サッカーの欧州のチームが日本に来る時は、地球を東回りで移動した時に5日間はバイオリズムが落ちるという話を聞いたことがあり、そこから調子が上向くということなので火曜日に入ることだけは避けて、早目にラスベガスに入りました。

──師匠の松根(良太)さんから、今はAirbubで取った宿泊先にいると聞きました。

平良 そうですね。今回、UFCに用意してもらったホテルにはキッチンがなくて、松根さんや岡田さんが来てくれるのにツインベッド・ルームだったので、この部屋も借りました。僕の方は夜はホテルに戻って、半身浴して眠る予定です。

でも今日、岡田さんが来てくれてシンプルにテンションが上がりました。僕は結構、心配性なので岡田さんが『大丈夫』って言ってくれると、大丈夫だって思えるんです。

岡田 もう戦術的な面は松根さんと達郎で創ってきているので、ベガスにはホームの感じを創りに来ました。僕の役割は達郎がアウェイを感じずにいつものパフォーマンスを発揮しやすいようサポートをすること。その雰囲気を創ることです。

それと計量後のリカバリーの食事を創るのも、僕の大切な仕事です(笑)。

──松根さんが平良選手にとって父であるとすれば、岡田選手は親戚のオジサンのような感じなのでしょうか。

平良 お兄ちゃんッスね。アニキって感じです。今年の1月に岡田さんについてくる感じでラスベガスで修行させてもらって。ホントにあれから1年も経っていないのに、色々な経験をしてきました。はじめての米国から、UFCと契約。延期したデビュー戦とずっと間近に岡田さんがいてくれて、一緒に経験してきました。色々と初めてのことがあり、その度に岡田さんを見て、学んできたと思います。何て言うんですかね、お兄ちゃんって感じですね。

岡田 そこで締めがお兄ちゃんみたいって。でも、しっかりと今の言葉はカットすることなく、全てを余すことなく纏めて書いてほしいです(笑)。

──了解しました(笑)。ところで平良選手、単独で練習に行ったタイで体調を崩した時に岡田選手がいてくれればという気持ちにならなかったですか。

平良 それは思いました。熱が出てうなされている時の夢でも、岡田さんと松根さんが出てきたんですよ(笑)。

──アハハハ。キムジナーと一緒に?

平良 キジムナーですっ!!

岡田 アハハハハハ。

──スミマセン。キジムナーですね。いやぁ、本当に岡田選手がホーム感を醸し出してくれているのが伝わってきますね。

平良 リラックスして試合に挑みたいですし、岡田さんがいてくれるだけで安心できます。

岡田 達郎には試合以外の余計なストレスの波が掛からないように、そういうことがあれば僕が防波堤になるつもりです。ホント、試合だけに集中してほしいので。いつも通りのパフォーマンスが出れば、結果がついてきますから。

──UFCのファイトウィークは、何かストレスになることはあるのでしょうか。

平良 ホントにUFCのスタッフは凄く親切で、アスリート・ファーストでやってくれています。そこは本当に毎回、驚かされます。僕はいわばUFCではデビューしたての新人社員のようなモノなのに、PIもそうですしサポートが手厚いです。

それとデビュー戦が延期になったので、2度ファイトウィークのスケジュールをこなしているので、この流れを掴んだ感じはあります。あとは時差ぼけぐらいですかね。まだ夜中に目が覚めることがあって。でも早めに入った分、それも抜けてきて今は調子も良いです。

──出稽古期間も含め、ラスベガスには良い意味での慣れた感覚もあるのでは?

平良 そうですね。以前はラスベガスの空気がカラカラだったのが、凄く気になっていたのも今回はもう想定内ですし。少しだけ高地なので、疲れるのが早いということも頭に入れているので、外を走っても全て想定内でこられています。それに街並みも見慣れてきて、帰ってきたという感覚すらありますね。もう、そういう部分で慌てることはないですね。

──おお、頼もしいです。

岡田 落ち着ていますよ。さっき、少し話した時に『今回は緊張しない予定なんですよ』みたいなことを言っていて。そんなことを言う余裕は、デビュー戦の時はなかったです。本人も言っていましたけど、試合が飛んだのも含めると3度目のファイトウィークなので、これまでのことが良い経験になっているなと感じます。

<この項、続く

■視聴方法(予定)
10月16日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC212対戦カード

<女子フライ級/5分5R>
アレクサ・グラッソ(メキシコ)
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス(米国)
カブ・スワンソン(米国)

<フライ級/5分3R>
アスカル・アルカロフ(ロシア)
ブランドン・ロイヴァル(米国)

<ミドル級/5分3R>
ドゥスコ・トドロビッチ(セルビア)
ジョーダン・ライト(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ミシャ・サークノフ(カナダ)
アロンゾ・メニフィールド(米国)

<バンタム級/5分3R>
マナ・マルチネス(米国)
ブランドン・デイヴィス(米国)

<バンタム級/5分3R>
ハファエル・アスンソン(ブラジル)
ヴィクター・ヘンリー(米国)

<ミドル級/5分3R>
ニック・マキシモフ(米国)
ジェイコブ・マルクーン(豪州)

<フェザー級/5分3R>
ジョアンデウソン・ブリト(ブラジル)
ルカス・アレッシャンドリ(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
ピエラ・ロドリゲス(ベネズエラ)
サム・ヒューズ(米国)

<フライ級/5分3R>
CJ・ヴェルガラ(米国)
平良達郎(日本)

<ウェルター級/5分3R>
マイク・ジャクソン(米国)
ピート・ロドリゲス(米国)

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