【ONE160】前に出るタン・リーをカーフで潰し、カウンターでダウンを奪ったタン・カイがベルト巻く
<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
タン・カイ(中国)
Def.3-0
タン・リー(米国)
オーソ同士、ジャブを伸ばし合う。タン・カイが左ロー、左ハイを見せる。右ストレートを見せたリーは右から左ハイを繰り出す。左ローのタン・カイ、リーが右を飛び込んで当てる。大きく踏みこむフェイクを見せたタン・カイ、一瞬の間が空くとリーが左をヒットさせる。タン・カイは右ボディ、サウスポーでリーが左ハイを見せてオーソに戻す。タン・カイが右カーフ2発、リーの前進に間合いを取るために走って離れる。
カーフに右を狙いにいったリーは、左ハイから左ストレートも距離は遠い。踏み込んで左フックのタン・カイに対し、リーは左を放っていく。ローをかわし、左を入れたリーが右を続けて入れる。タン・カイも右を返し、左リードをかわす。右オーバーハンドを入れたリーが、思った以上にパンチ勝負を見せ、ここから後ろ回し蹴りを見せた。
2R、サウスポーに構えたリー。左から右を振るう。左の蹴りに反応したタン・カイ、リーはオーソにも戻す。左を振るって前に出るリー、タン・カイが右カーフを蹴る。スイッチしたリーだが、ステップインに右を合わされる。続いて右ボディストレートを入れたタン・カイが右カーフ、チェックしたリーは右ローを蹴られる。これが効いたか、構えをスイッチしたリーは左ハイを繰り出す。下がってかわしたタン・カイは、蹴りにはまっすぐ下がる。
タン・カイの右、リーの左が交錯するとリーがダブルレッグに出る。近い距離での打ち合いで、バランスを崩したタン・カイはバックを譲るも即胸を合わせて離れる。前に出るリー、カウンター狙いのタン・カイのカーフで倒れる。ガードを取ったリーはローを受けて立たされる。飛び込んで右を入れたリーは、続いて右ストレートを被弾する。右ローを効かされたチャンピオンはリードを許した。
3R、ここもサウスポーのリーだが左ジャブを受ける。内回し蹴りを見せたタン・カイ、左回りを封じようとしたか。続く右にカウンターを当て、カーフに続けたタン・カイが左ミドルとローを蹴られても左で迎え撃つ。シングル狙いが遠かったリー、タン・カイがボディを決めて右ローを蹴る。右カーフを続け、さらにボディを重ねたタン・カイのペースのなかリーはワンツーで前に出る。右に回ってかわしたタン・カイが右カーフ、リーが左フックで前に出る。
左の相打ちから、前に出るリー。ここは右に回ってかわしたタン・カイが右をヒットさせる。ならばと右を当て右から左と入れたリーに対し、タン・カイが待ちの姿勢を貫いて右ストレートを当てた。
4R、サウスポーで右サイドキックのリー。タン・カイが内回し蹴りをここでも見せる。ジャブから左を当てたリーは、ワンツーに下がり前に出てこさせる。リーが左ミドルを入れ、右ストレートをかわす。左ミドルから前に出たリーに、左を当てたタン・カイがダウンを奪う。テイクダウン狙いからガードを取ったチャンピオンだが、タン・カイはスタンドで待つ。ここでタン・カイが左を当て、ロール気味の動きを見せたリーが、左を打ち返す。
打ち合いで逆転を狙うリーは、右ストレートにシングルからバックを伺う。胸を合わせて離れたタン・カイは、右ボディストレート。リーは相当に消耗しているが、左を打っていく。後ろ回し蹴りでリーはバランスを崩し、試合は最後の5分を迎えた。
最終回、左右のフックで前に出るリー。回ってかわしたタン・カイは、左ローを蹴る。間を制し、左フックを当てた挑戦者は左オーバーハンドにも右を打っていく。タン・カイはカーフでスリップし、ギロチンを狙われてもすぐに離れる。左の相打ちからボディを入れたタン・カイは、左ローを蹴る。ローをキャッチされそうになっても、即離れたタン・カイはシングルのフェイクからの左を受けそうになる。
残り30秒、完全に足を使うようになったタン・カイが、左フックを合わせる。ここで左を見せたリーは、本来はマタドールのはずがエル・トロになった状態で25分を戦い終え、首を横に振った。
裁定は3-0、ONE初の中国人男子世界チャンピオンとなったタン・カイはベルトを手にし、涙を見せる。「凄く嬉しい。チームと兄弟のサポート、ファンに感謝している。タン・リーはタフだと分かっていた。彼に感謝している。良い試合ができた。30歳なのに凄いスタミナがあった。4R、大きなパンチを当ててダウンを奪ったけど、立ってきた。素晴らしい選手だ。この試合前、中国のファンの期待に凄くナーバスになった。今は誇りを持ってベルトを国に持ち帰る。いつも試合前がナーバスになるけど、ケージに入って一発当てると大丈夫になるんだ」と新王者は話した。